「愛とレモンで島おこし」 農家ボランティアは島の救世主 じいちゃん、ばあちゃんの味方に密着 呉市
10/29(火) 20:00
メビウスの「とことんふるさと応援隊」、今回は瀬戸内海の島へ渡りました。
島の伝統産業である柑橘栽培を次の世代につなげるために
奮闘する人たちを取材しました。
今回の舞台は広島県呉市の南東部、瀬戸内海の大小7つの島を橋で結ぶ安芸灘とびしま海道です。
(メビウス・マミ)「すごい眺めよ。目の前に海が」
(メビウス・ノリエ)「きれいだね。気候もちょうどいい。気持ちいいね」
(マミ)「下の方ですごい騒がしい音がするけど。なんか作業されてるね」
豊島大橋を望む畑の中で作業をする人たちを発見。
険しい道を進み、音がする方へと向かいました。
(マミ&ノリエ)「こんにちは!今何をされているんですか?」
(とびしま柑橘倶楽部代表・秦利宏さん)「草を刈っています」
(マミ)「ここは何の畑?」
(秦さん)「こっちがレモンの畑で、こっちがミカンの畑」
これから旬を迎えるミカンとレモンの畑で草刈り作業をする人たち。
実は皆さん、この畑の持ち主ではないんです。
(マミ)「どなたの畑になるんですか?」
(秦さん)「ハルちゃん。83歳のおばあちゃんの畑」
(マミ)「その方の畑をお手伝いされてる?」
(秦さん)「そうです」
(マミ)「どういったグループ?」
(秦さん)「『とびしま柑橘倶楽部』というグループなんですけど。農家さんの困りごととか地域の困りごとがあったらしゃしゃり出て、ちょっとお手伝いして」
愛とレモンで島おこしを合言葉におよそ15年前からスタートした「とびしま柑橘倶楽部」の活動。農家でのボランティア作業をはじめ、新規就農者のサポートや耕作放棄地の再生など高齢化により衰退しつつある島の柑橘栽培を次の世代につなげる取り組みを行っています。
(マミ)「今日はハルちゃんさんから頼まれて?」
(秦さん)「頼まれたというか、時期が決まってるじゃないですか?草刈りの時期とか収穫の時期とか。去年はいつだったね、今年も来て!みたいな話で」
この日の作業は、夏場に伸びた雑草の刈り取りとミカンの収穫。
今回の依頼主である畑のオーナー、ハルちゃんの姿もありましたよ。
(マミ)「どの辺をとらせてもらったらいいですか?」
(多賀谷ハルエさん)「赤いようなのを」
(マミ)「こういうの?ここ?」
(ハルエさん)「そうそう。で、もう1回」
(マミ)「この辺?」
(ハルエさん)「もうちょっと根元。きれいでしょ?」
(マミ)「かわいい。おいしそう」
(ハルエさん)「ここに入れて」
(マミ)「持って帰るところでした」
(ハルエさん)「持って帰るところ?まだいいじゃん。もうちょっと後でもらいんさい」
(マミ)「はじめてミカンの収穫をしました」
(ハルエさん)「あ、そうなん?よかったね」
(マミ)「すごい他人事」
(ハルエさん)「よかったね」
(マミ)「何年ぐらい前からやられてるんですか?」
(ハルエさん)「もうずっと。お嫁に来てから。それこそ瀬戸の花嫁さんで船で来たんだから」
島に嫁いでおよそ60年。
特産である柑橘を育ててきた高齢夫婦にとって、「とびしま柑橘倶楽部」の活動はとても大きな助けになっています。
(ハルエさん)「秦さんは素晴らしい方。こんないい人に巡りあえて私は幸せだと思っています。よく相談に乗ってくれるから嬉しい。ものすごく嬉しい」
島の伝統産業を絶やさないために。代表の秦さんと共に、ボランティアで参加するメンバーに活動への思いを聞きました。
(男性スタッフ)「15歳です」
(マミ&ノリエ)「15歳?高校生で」
(男性スタッフ・高校生15歳)「母がずっとやってきていて一度誘われて入ってみたらすぐ好きになってしまって。それから毎回出るようになってしまいました。体を動かして違う人のために何かをするというのが心温まって好きになってしまったと思います」
(男性スタッフ・70代)「貴重な場だと思います。お互い同じ思いで年齢関係なく、
ハルちゃんが頑張っていたけど、ああいう人が頑張って維持してるんです。ハルちゃんがいなくなったらどうなるんだと、そういう事を思いながら、微力ですけどボランティアに参加しています」
島のおいしい柑橘を守る活動は他にも。
「とびしま柑橘倶楽部」は今年、さらなる事業をスタートさせていました。
(マミ)「なんか素敵な装いになっていますけど。こちらのお店は何のお店ですか?」
(秦さん)「柑橘とジビエのお店なんです。ミカンを食べたりレモンの畑を掘り返しちゃったり。それを捕るだけでは可哀そうなので、命を大事に使わさせていただければと思ってこういうお店を」
今年8月、呉市川尻町にオープンした柑橘とジビエのカフェレストラン。
ここでは島の農家と長年関わる秦さんだからこそのアイデアが光るこだわりのジビエ料理が味わえます。
(秦さん)「イノシシ肉とイチジクの赤ワインソースです」
(マミ)「おいしそう。ノリエの前にあるのが?」
(秦さん)「こちらもイノシシですね。フレンチトーストはミカンとレモンを使ったフレンチトーストです。ソースがレモンになっていて」
(マミ&ノリエ)「おいしそう。甘じょっぱい感じで無限ループのパターンだね」
(マミ)「すごいお肉が柔らかい。フォークを通した感じ」
(秦さん)「柔らかいですか」
(マミ)「いただきます。<試食>おいしい。全然クセも無くて旨味がギュッと凝縮されていて」
(秦さん)「そうですよね。力強いですよね」
(マミ)「またこのイチジクソースがすごく香りが良くて。お肉と合うんだイチジクソースって」
(ノリエ)「すごい弾力ですね」
(マミ)「ギュッと詰まってる」
(ノリエ)「いただきます<試食>食べ応えがある。ジュワっと味が出てきますね。おいしい」
(マミ)「すべて今までの経験をもとに島の魅力をギュッとこのプレートに詰め込まれているんですね」
(秦さん)「そうなんですよ。畑でつながっているものたち、人たちが全部集まってって感じですね。実はまだ駐車場が出来上がる途中で。クラウドファンディングに挑戦していまして。農家さんたちが収穫したものを駐車場の片隅で販売できるようなマルシェスペースを作りたいなと思っています。次に何ができるか、何を渡せるかという所を今テーマにしていて。
ボランティアもそうですし、今日はおじいちゃん・おばあちゃんの畑で作業させていただいたんですけども、そういった園地も次にどうつなげていけるか。盛り上げ方っていっぱいあると思うんですけども、ちょっと口にするだけで幸せに感じたり、みんなと畑仕事して笑いが起こったり、そんな時間とそんな空間がどんどん作れたらいいなと思いますね」
メビウス「♪まっとって」披露
島の伝統産業である柑橘栽培を次の世代につなげるために
奮闘する人たちを取材しました。
今回の舞台は広島県呉市の南東部、瀬戸内海の大小7つの島を橋で結ぶ安芸灘とびしま海道です。
(メビウス・マミ)「すごい眺めよ。目の前に海が」
(メビウス・ノリエ)「きれいだね。気候もちょうどいい。気持ちいいね」
(マミ)「下の方ですごい騒がしい音がするけど。なんか作業されてるね」
豊島大橋を望む畑の中で作業をする人たちを発見。
険しい道を進み、音がする方へと向かいました。
(マミ&ノリエ)「こんにちは!今何をされているんですか?」
(とびしま柑橘倶楽部代表・秦利宏さん)「草を刈っています」
(マミ)「ここは何の畑?」
(秦さん)「こっちがレモンの畑で、こっちがミカンの畑」
これから旬を迎えるミカンとレモンの畑で草刈り作業をする人たち。
実は皆さん、この畑の持ち主ではないんです。
(マミ)「どなたの畑になるんですか?」
(秦さん)「ハルちゃん。83歳のおばあちゃんの畑」
(マミ)「その方の畑をお手伝いされてる?」
(秦さん)「そうです」
(マミ)「どういったグループ?」
(秦さん)「『とびしま柑橘倶楽部』というグループなんですけど。農家さんの困りごととか地域の困りごとがあったらしゃしゃり出て、ちょっとお手伝いして」
愛とレモンで島おこしを合言葉におよそ15年前からスタートした「とびしま柑橘倶楽部」の活動。農家でのボランティア作業をはじめ、新規就農者のサポートや耕作放棄地の再生など高齢化により衰退しつつある島の柑橘栽培を次の世代につなげる取り組みを行っています。
(マミ)「今日はハルちゃんさんから頼まれて?」
(秦さん)「頼まれたというか、時期が決まってるじゃないですか?草刈りの時期とか収穫の時期とか。去年はいつだったね、今年も来て!みたいな話で」
この日の作業は、夏場に伸びた雑草の刈り取りとミカンの収穫。
今回の依頼主である畑のオーナー、ハルちゃんの姿もありましたよ。
(マミ)「どの辺をとらせてもらったらいいですか?」
(多賀谷ハルエさん)「赤いようなのを」
(マミ)「こういうの?ここ?」
(ハルエさん)「そうそう。で、もう1回」
(マミ)「この辺?」
(ハルエさん)「もうちょっと根元。きれいでしょ?」
(マミ)「かわいい。おいしそう」
(ハルエさん)「ここに入れて」
(マミ)「持って帰るところでした」
(ハルエさん)「持って帰るところ?まだいいじゃん。もうちょっと後でもらいんさい」
(マミ)「はじめてミカンの収穫をしました」
(ハルエさん)「あ、そうなん?よかったね」
(マミ)「すごい他人事」
(ハルエさん)「よかったね」
(マミ)「何年ぐらい前からやられてるんですか?」
(ハルエさん)「もうずっと。お嫁に来てから。それこそ瀬戸の花嫁さんで船で来たんだから」
島に嫁いでおよそ60年。
特産である柑橘を育ててきた高齢夫婦にとって、「とびしま柑橘倶楽部」の活動はとても大きな助けになっています。
(ハルエさん)「秦さんは素晴らしい方。こんないい人に巡りあえて私は幸せだと思っています。よく相談に乗ってくれるから嬉しい。ものすごく嬉しい」
島の伝統産業を絶やさないために。代表の秦さんと共に、ボランティアで参加するメンバーに活動への思いを聞きました。
(男性スタッフ)「15歳です」
(マミ&ノリエ)「15歳?高校生で」
(男性スタッフ・高校生15歳)「母がずっとやってきていて一度誘われて入ってみたらすぐ好きになってしまって。それから毎回出るようになってしまいました。体を動かして違う人のために何かをするというのが心温まって好きになってしまったと思います」
(男性スタッフ・70代)「貴重な場だと思います。お互い同じ思いで年齢関係なく、
ハルちゃんが頑張っていたけど、ああいう人が頑張って維持してるんです。ハルちゃんがいなくなったらどうなるんだと、そういう事を思いながら、微力ですけどボランティアに参加しています」
島のおいしい柑橘を守る活動は他にも。
「とびしま柑橘倶楽部」は今年、さらなる事業をスタートさせていました。
(マミ)「なんか素敵な装いになっていますけど。こちらのお店は何のお店ですか?」
(秦さん)「柑橘とジビエのお店なんです。ミカンを食べたりレモンの畑を掘り返しちゃったり。それを捕るだけでは可哀そうなので、命を大事に使わさせていただければと思ってこういうお店を」
今年8月、呉市川尻町にオープンした柑橘とジビエのカフェレストラン。
ここでは島の農家と長年関わる秦さんだからこそのアイデアが光るこだわりのジビエ料理が味わえます。
(秦さん)「イノシシ肉とイチジクの赤ワインソースです」
(マミ)「おいしそう。ノリエの前にあるのが?」
(秦さん)「こちらもイノシシですね。フレンチトーストはミカンとレモンを使ったフレンチトーストです。ソースがレモンになっていて」
(マミ&ノリエ)「おいしそう。甘じょっぱい感じで無限ループのパターンだね」
(マミ)「すごいお肉が柔らかい。フォークを通した感じ」
(秦さん)「柔らかいですか」
(マミ)「いただきます。<試食>おいしい。全然クセも無くて旨味がギュッと凝縮されていて」
(秦さん)「そうですよね。力強いですよね」
(マミ)「またこのイチジクソースがすごく香りが良くて。お肉と合うんだイチジクソースって」
(ノリエ)「すごい弾力ですね」
(マミ)「ギュッと詰まってる」
(ノリエ)「いただきます<試食>食べ応えがある。ジュワっと味が出てきますね。おいしい」
(マミ)「すべて今までの経験をもとに島の魅力をギュッとこのプレートに詰め込まれているんですね」
(秦さん)「そうなんですよ。畑でつながっているものたち、人たちが全部集まってって感じですね。実はまだ駐車場が出来上がる途中で。クラウドファンディングに挑戦していまして。農家さんたちが収穫したものを駐車場の片隅で販売できるようなマルシェスペースを作りたいなと思っています。次に何ができるか、何を渡せるかという所を今テーマにしていて。
ボランティアもそうですし、今日はおじいちゃん・おばあちゃんの畑で作業させていただいたんですけども、そういった園地も次にどうつなげていけるか。盛り上げ方っていっぱいあると思うんですけども、ちょっと口にするだけで幸せに感じたり、みんなと畑仕事して笑いが起こったり、そんな時間とそんな空間がどんどん作れたらいいなと思いますね」
メビウス「♪まっとって」披露