デフレに伴う生活保護費引き下げは違憲 受給者が取り消し求めている控訴審「生活実態に向き合った判断を」
11/18(月) 18:34
デフレに伴い生活保護費が引き下げられたのは違憲だとして、広島県内の受給者が取り消しを求めている裁判の控訴審で、原告は取り消しを認めた一審判決を支持するよう訴えました。
この裁判は国が2013年から当時の物価の下落を踏まえ、生活保護の支給基準を引き下げたことをめぐり、広島市などの受給者52人が憲法で保障された「最低限度の生活すらできなくなった」として、各市町に取り消しを求めていたものです。
一審の広島地裁は物価の下落に関する調整について「生活保護受給世帯と一般世帯との消費実態の違いなどを踏まえた調整を行ったと、うかがえない。厚生労働大臣の判断は裁量権の範囲を逸脱している」などとして、原告51人の支給基準引き下げ処分を取り消す判決を言い渡し、市町側は不服として控訴していました。
18日の控訴審で原告らは「裁判所は厚生労働大臣の判断が統計などの客観的数値との合理性を欠くかなどを審査する必要がある。受給者の生活実態に真摯に向き合った判断を出してほしい」などとして、一審の判決を支持するよう訴えました。
一方、市町側は「基準をきめた厚生労働大臣の裁量は広いので、行政側が出した判断に違法性はない」などと主張しました。
控訴審は18日で結審し、判決は来年4月18日に言い渡される予定です。
この裁判は国が2013年から当時の物価の下落を踏まえ、生活保護の支給基準を引き下げたことをめぐり、広島市などの受給者52人が憲法で保障された「最低限度の生活すらできなくなった」として、各市町に取り消しを求めていたものです。
一審の広島地裁は物価の下落に関する調整について「生活保護受給世帯と一般世帯との消費実態の違いなどを踏まえた調整を行ったと、うかがえない。厚生労働大臣の判断は裁量権の範囲を逸脱している」などとして、原告51人の支給基準引き下げ処分を取り消す判決を言い渡し、市町側は不服として控訴していました。
18日の控訴審で原告らは「裁判所は厚生労働大臣の判断が統計などの客観的数値との合理性を欠くかなどを審査する必要がある。受給者の生活実態に真摯に向き合った判断を出してほしい」などとして、一審の判決を支持するよう訴えました。
一方、市町側は「基準をきめた厚生労働大臣の裁量は広いので、行政側が出した判断に違法性はない」などと主張しました。
控訴審は18日で結審し、判決は来年4月18日に言い渡される予定です。