【独自】広島駅南口広場再整備事業 総事業費が当初の3.3倍…520億円規模に 資材高騰や人件費増加

11/21(木) 18:07

広島市が進める広島駅南口広場の再整備の総事業費が、資材価格の高騰や人件費の増加などで当初の3.3倍となる520億円規模となることが、関係者への取材で分かりました。

広島市は、陸の玄関にふさわしい魅力的な空間作りをめざし広島駅南口広場の再整備などを進めています。

2015年度の段階で総事業費は155億円でしたが、その後、2階に大きな屋根を設けたりペデストリアンデッキを拡張するといった大幅な設計の見直しを行い、2020年度には360億円に変更されました。

その後、資材価格や燃料費の高騰、2024年問題などによる人手不足や人件費の増加といった様々な課題が持ち上がり、工事の一部を委託しているJR西日本、広島電鉄から事業費見直し協議の申し入れがありました。

これに対し、市は、工期や工事費の見直しはやむを得ないと判断し、総事業費は、さらに160億円増え、520億円に膨らむ見通しとなりました。

《スタジオ》
増加する「160億円」の内訳を見ますと、資材価格や燃料費の高騰分として86億円。
人手不足などを補う労務費が23億円。
駅の利用者や地域住民の要望を踏まえた対策費として9億円。
そのほか、工法の変更などに伴う費用となっています。

総事業費520億円のうち250億円は、国が負担することになっています。
事業費の増額について工事を請け負う業者は、現状を「企業努力を超えた状況」と指摘する一方で、多くの人が利用する広島の陸の玄関口ですから「将来「やって良かった」と言われるようにしたい」と話しています。

税金が関わってくることから、我々市民もしっかりと見届けていく必要があります。