超難関・気象予報士試験に合格の大学生 きっかけは2014年“広島土砂災害”「命を守れる気象予報士に」
11/21(木) 21:00
超難関といわれる気象予報士の試験。
県内の合格者は、今回…4人しかいません。
5回目の挑戦で見事、合格を勝ち取った現役学生を取材しました。
広島市佐伯区にある広島工業大学。
県内では珍しい気象や防災に関する専門知識が学べる大学です。
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「気象の世界をわかりやすく伝えられる、専門家と一般人の架け橋みたいな立場になれればいいかな」
4年生の高橋克昌さん(22)。
先月、超難関試験として知られる気象予報士試験に合格しました。
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「もう受けなくていいんだというのが一番にきましたね。おめでとうといろんな人から言ってもらった時に、あー、受かったんだなという実感が湧いてきた」
今年の県内の合格者はわずか4人。
その内の1人が高橋さんです。5回目の挑戦で合格率5.8%という狭き門を突破しました。
【同じ学科の2年生】
「単純にすごいなと。追いつけるように頑張りたいという気持ちでいっぱい」
高橋さんは気象と災害を研究するゼミに所属しています。自然がいっぱいだった子供時代。その影響からか、気象予報士の仕事に興味を持ったといいます。
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「理科の実験や夏休みの自由研究が好きだった。小さいころ自然科学全般的に好きだったが、その中でも気象に出会えたのは大きかった」
自然の変化を伝える気象予報士という職業が具体的な夢に変わりました。
2014年8月、記録的な大雨により災害関連死を含め77人が犠牲になった「広島土砂災害」
相次ぐ災害が気象予報士を目指したきっかけでもあります。
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「災害が発生したニュースを見て、天気の情報が大事だと改めて感じた」
大雨が予測できれば、災害から命を守ることもできるはず。
高橋さんは、大学進学後、「学生防災士会」に所属し、地域の人たちと一緒に3Dのハザードマップ作成に取り組むなど、気象予報士への思いを固めていったといいます。
試験が近いときは一日、15時間、ゼミ室にこもって勉強することもありました。
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「こんな形で、ファイルでまとめているんですけど、基本的に過去問を解いて間違ったところの解説を自分で書き記して、また見返しながら繰り返しやっていく勉強の仕方をしていた」
「もったいないミスしたら水の泡だぞ」「問題文読め!」など問題集のあちらこちらには自分自身を追い込む言葉も残されていました。
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「同期で資格に向けて勉強を頑張っている人もいたので、同じ空間で高めあいながら勉強できる空気もあり、そのいい流れを途絶えさせてはいけないというプレッシャーはあった」
プレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、心が折れなかったのは、同じ目標を持って切磋琢磨してきた仲間がいたからです。
【同じゼミの同級生】
「8月に試験を受けたけど、難易度がすごく高くて、自分は今回超えられなかった壁でもあるので、憧れの存在であるとともに、大事な友達として、ゼミ生として接している」
高橋さんには大好きなことがあります。
それは、空を見ること。
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「自然と気象予報士の勉強をしていたら、空に視線がいくというか、空に対して興味を持ち続けるということは、試験とは関係なくてもモチベーションを保つにはよかった」
同じゼミの友人が何気なく撮影した動画にも…
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「12時に虹!」
「虹」を見つけて満足げな、この表情です。
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「漠然と雲がきれいだなとか、虹やハロ(太陽の周りに現れる虹のような輪)などの現象に出会えた時はラッキーみたいな感じ」
指導してきた田中健路教授も今後の活躍に期待を寄せています。
【広島工業大学環境学部地球環境学科・田中健路 教授】
「普段は明るく楽しい情報も提供できるようにというのと、災害時には、しっかりと危機感を伝えられるような人材に育ってもらえればと思う」
大学院への進学を目指し、より実践的なことを身に着けたいと意気込む高橋さん。
この日、TSSの山本剛弘気象予報士を訪ねました。
山本さんは、第一回の気象予報士試験に合格した気象予報士の第一人者。聞きたいことがたくさんあります。
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「今までの天気で難しい種類は」
【山本気象予報士】
「全部難しいよ。簡単だとは思ったことない。季節の変化が昔と変わってきている。教科書で見て通じないことが増えてきているので、そこを自分なりに経験を積んでいって、予測をできるようになるのが難しいところ」
大ベテランならではの予報のコツにも触れることができました。
<2人のやりとり>
山本:「広島の天気がこうだから、じゃあ加計はどれくらいなのか。広島からだいたい2℃3℃低いと頭の中に入っている。こういうパターンだったらこうなると」
高橋:「データ、プラス経験値?」
山本:「そうそう、もちろんデータが基本にはなるけど。細かいところは経験則」
【山本気象予報士】
「世の中がいろんな天気に影響される面が増えているから、適切な予報、求められるものに対して、しっかり返せる予報を出せるようになってほしい」
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「普段は生活に密着した天気をしっかり予報できるように、そして、命を守るような災害の危険があるときは、命をしっかり守れるような正しい情報を伝えられる気象予報士になれればと思う」
超難関試験に合格しスタートラインに立った高橋さん。
気象予報士としての責任の重さを感じながら空と格闘する日々がやってきそうです。
<スタジオ>
やっぱり夢に向かって頑張るっていうのは、何か見ていて熱くなるものがありますね。
【コメンテーター:元 広島東洋カープ 安部友裕さん】
「22歳で5回挑戦してですか。自分の目標、こうなりたいっていうのが既にはっきりしてるんでしょうね。非常に見習うべき点が多い特集でしたね」
TSSの気象予報士の山本剛弘さんも普段の柔らかい感じとは違って、気象予報士が命を守る。伝える情報があるんだっていうことをしっかり話されていたのも印象的でした。本当に気候変動で大きく変わってきていますから、気象予報士の皆さんの活躍にも期待したいなと思います。
県内の合格者は、今回…4人しかいません。
5回目の挑戦で見事、合格を勝ち取った現役学生を取材しました。
広島市佐伯区にある広島工業大学。
県内では珍しい気象や防災に関する専門知識が学べる大学です。
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「気象の世界をわかりやすく伝えられる、専門家と一般人の架け橋みたいな立場になれればいいかな」
4年生の高橋克昌さん(22)。
先月、超難関試験として知られる気象予報士試験に合格しました。
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「もう受けなくていいんだというのが一番にきましたね。おめでとうといろんな人から言ってもらった時に、あー、受かったんだなという実感が湧いてきた」
今年の県内の合格者はわずか4人。
その内の1人が高橋さんです。5回目の挑戦で合格率5.8%という狭き門を突破しました。
【同じ学科の2年生】
「単純にすごいなと。追いつけるように頑張りたいという気持ちでいっぱい」
高橋さんは気象と災害を研究するゼミに所属しています。自然がいっぱいだった子供時代。その影響からか、気象予報士の仕事に興味を持ったといいます。
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「理科の実験や夏休みの自由研究が好きだった。小さいころ自然科学全般的に好きだったが、その中でも気象に出会えたのは大きかった」
自然の変化を伝える気象予報士という職業が具体的な夢に変わりました。
2014年8月、記録的な大雨により災害関連死を含め77人が犠牲になった「広島土砂災害」
相次ぐ災害が気象予報士を目指したきっかけでもあります。
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「災害が発生したニュースを見て、天気の情報が大事だと改めて感じた」
大雨が予測できれば、災害から命を守ることもできるはず。
高橋さんは、大学進学後、「学生防災士会」に所属し、地域の人たちと一緒に3Dのハザードマップ作成に取り組むなど、気象予報士への思いを固めていったといいます。
試験が近いときは一日、15時間、ゼミ室にこもって勉強することもありました。
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「こんな形で、ファイルでまとめているんですけど、基本的に過去問を解いて間違ったところの解説を自分で書き記して、また見返しながら繰り返しやっていく勉強の仕方をしていた」
「もったいないミスしたら水の泡だぞ」「問題文読め!」など問題集のあちらこちらには自分自身を追い込む言葉も残されていました。
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「同期で資格に向けて勉強を頑張っている人もいたので、同じ空間で高めあいながら勉強できる空気もあり、そのいい流れを途絶えさせてはいけないというプレッシャーはあった」
プレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、心が折れなかったのは、同じ目標を持って切磋琢磨してきた仲間がいたからです。
【同じゼミの同級生】
「8月に試験を受けたけど、難易度がすごく高くて、自分は今回超えられなかった壁でもあるので、憧れの存在であるとともに、大事な友達として、ゼミ生として接している」
高橋さんには大好きなことがあります。
それは、空を見ること。
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「自然と気象予報士の勉強をしていたら、空に視線がいくというか、空に対して興味を持ち続けるということは、試験とは関係なくてもモチベーションを保つにはよかった」
同じゼミの友人が何気なく撮影した動画にも…
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「12時に虹!」
「虹」を見つけて満足げな、この表情です。
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「漠然と雲がきれいだなとか、虹やハロ(太陽の周りに現れる虹のような輪)などの現象に出会えた時はラッキーみたいな感じ」
指導してきた田中健路教授も今後の活躍に期待を寄せています。
【広島工業大学環境学部地球環境学科・田中健路 教授】
「普段は明るく楽しい情報も提供できるようにというのと、災害時には、しっかりと危機感を伝えられるような人材に育ってもらえればと思う」
大学院への進学を目指し、より実践的なことを身に着けたいと意気込む高橋さん。
この日、TSSの山本剛弘気象予報士を訪ねました。
山本さんは、第一回の気象予報士試験に合格した気象予報士の第一人者。聞きたいことがたくさんあります。
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「今までの天気で難しい種類は」
【山本気象予報士】
「全部難しいよ。簡単だとは思ったことない。季節の変化が昔と変わってきている。教科書で見て通じないことが増えてきているので、そこを自分なりに経験を積んでいって、予測をできるようになるのが難しいところ」
大ベテランならではの予報のコツにも触れることができました。
<2人のやりとり>
山本:「広島の天気がこうだから、じゃあ加計はどれくらいなのか。広島からだいたい2℃3℃低いと頭の中に入っている。こういうパターンだったらこうなると」
高橋:「データ、プラス経験値?」
山本:「そうそう、もちろんデータが基本にはなるけど。細かいところは経験則」
【山本気象予報士】
「世の中がいろんな天気に影響される面が増えているから、適切な予報、求められるものに対して、しっかり返せる予報を出せるようになってほしい」
【広島工業大学環境学部地球環境学科4年生・高橋克昌さん】
「普段は生活に密着した天気をしっかり予報できるように、そして、命を守るような災害の危険があるときは、命をしっかり守れるような正しい情報を伝えられる気象予報士になれればと思う」
超難関試験に合格しスタートラインに立った高橋さん。
気象予報士としての責任の重さを感じながら空と格闘する日々がやってきそうです。
<スタジオ>
やっぱり夢に向かって頑張るっていうのは、何か見ていて熱くなるものがありますね。
【コメンテーター:元 広島東洋カープ 安部友裕さん】
「22歳で5回挑戦してですか。自分の目標、こうなりたいっていうのが既にはっきりしてるんでしょうね。非常に見習うべき点が多い特集でしたね」
TSSの気象予報士の山本剛弘さんも普段の柔らかい感じとは違って、気象予報士が命を守る。伝える情報があるんだっていうことをしっかり話されていたのも印象的でした。本当に気候変動で大きく変わってきていますから、気象予報士の皆さんの活躍にも期待したいなと思います。