「小さな種から海を再生」豊かな海を取り戻す“アマモ”の種まき 広島・大崎上島町
11/28(木) 21:00
広島県内のSDGsの取り組みをお伝えする「フューチャースマイルプロジェクト」のコーナーです。
TSSでは、いま「ひろしま海の森づくりプロジェクト」と題し豊かな海を取り戻す活動に取り組んでいます。
瀬戸内海に浮かぶ大崎上島町では小さな種から海を再生する動きが広がっています。
【大崎内浦漁協 中村修司 組合長】
「この白っぽい粒粒のような米粒の小さいようなもの、これがアマモの種になります」
かつて、豊かだった海を取り戻す。その壮大な役割をこの「小さな種」が担っているといっても過言ではありません。
瀬戸内海のほぼ真ん中に位置する島 大崎上島町。
豊かな漁場を支えてきたのが浅瀬に群生する海の草「アマモ」です。
「海のゆりかご」と呼ばれ、魚が身を隠す居場所になってきました。
しかし、この30年間で瀬戸内海全体から7割のアマモ場が「激減」
水中に含まれる栄養分の減少と海水温の上昇などが影響しているとみられています。
先週、県内各地から集まった親子とプロジェクトに賛同する企業のメンバーなど100人が種からの「再生活動」に取り組みました。
【大崎内浦漁協 中村修司 組合長】
「今から先の瀬戸内海の自然を取り戻す一つの取り組みとして、参加をしてもらうことを継続してもらえればと思っています」
推進大使を務めるのがSTU48のメンバーたち。
この日は兵頭葵さんと原田清花さんが活動に参加しました。
【プロジェクト推進大使 STU48 兵頭葵さん・原田清花さん】
「え、すごい。種がある!」
【大崎内浦漁協 中村修司 組合長】
「この白っぽいゴマのようなもの。これがアマモの種なんです。小さな魚のすみかであったり、魚たちの餌場であったり、卵を産み付ける産卵場であったり、海にとって大切な力をもっていたんだけど、なくなり始めてみんな島の人も漁業者もアマモってないといけないよね。と気付き始めて、なんとか取り戻そうと…」
大崎上島町の周辺では10年ほど前から次第に「アマモ」が減少し、地元の人たちによる「海辺を守る会」が発足しました。
ザルを使って泥をふるい落とし、アマモの種を一粒一粒取り出します。
【STU48・兵頭葵さん】
「楽しかったです」
【STU48・原田清花さん】
「地道な作業だなと思いました」
【大崎内浦漁協 中村修司 組合長】
「決して華やかな作業ではないけれども、いずれ自然の影響力を人間の頑張りで少しずつ変えていける影響力を持つことができると思うので」
会場となったマリンパークおおさきの周辺も、かつてはアマモなどが生い茂る豊かな藻場でした。
【広島商船高専の学生】
「最近の瀬戸内海の7月~9月の平均水温は30度を超えてきているんです。ということはアマモは枯れちゃう…まずい状況です」
島でアマモの再生に取り組んでいる広島商船高専の学生が海の「ピンチ」を伝えます。
「アマモ」と海の環境について学んだ子どもたちは率先して種を選別していきました。
【小学2年生】
「(アマモの種は)思ったより小さかったかな」
【小学6年生】
「いっぱい取れると思っていなかったから、たくさん取れてうれしいです」
【子どもたち】
「(海の草みたいになるんだけど)え!なるの?これで!?」
大崎上島の海に関心をもってもらえて中村さんもうれしそうです…
【大崎内浦漁協 中村修司 組合長】
「こういう作業を嫌がらずに、楽しんでやってもらうというのは嬉しいですね」
取り出した種を海にまくのですが…
【地元の人】
「この上に種を埋め込む。好きな形にして星とか…置いてもらっても大丈夫です」
種を包むのは水に溶ける「紙粘土」。
アマモの種は波に流されやすいため、浅瀬で根を張りやすいように団子状にします。
【参加した子どもは】
Q:なんの形を作ったん?
「ほし!いまやっていて、とても形を上手にできたりして、失敗してもとても楽しいです」
STU48の2人も選別した種を思い思いの形に整えます。
【STU48・原田清花さん】
「発芽してスターになるように星にしました」
【STU48・兵頭葵さん】
「平和をイメージしてつくりました」
いざ、アマモの種を海へ!
成長を願いながら、思い込めて投げ入れました。
【参加した子どもは】
「大きく育ってほしい。成長して(魚たち)みんなが隠れられるアマモになってほしい」
【伯和ビクトリーズ・池田侑矢さん】
「アマモという存在は正直知らなかったです。ボールが…ボールと言いますか、粘土が柔らかかったので、あまり遠くには飛ばなかったんですけど、楽しくさせていただきました」
まいた種は来年春ごろ発芽し、順調に育てば来年夏ごろまでに大きくなります。
【STU48・兵頭葵さん】
「豊かな海にできるように育て!という感じで投げました」
【STU48・原田清花さん】
「瀬戸内の海が大好きなのでSTU48もこの海を守っていけるような活動をこれからも取り組んでいきたいと思います」
アマモ場の再生をきっかけに中村さんは島の内外に自然の声をもっと敏感に感じとってほしいと考えています。
【大崎内浦漁協 中村修司 組合長】
「島の中の子どもたちと今まではやってきたんですが、島外の皆さんにこれだけたくさん集まってもらって、島を守ろうとする島の人たちって素敵よねというようなことで興味を持ってもらって、島を訪れて楽しんでもらって、つながっていくのが一番ええことかなと」
<スタジオ>
この瀬戸内海という美しい海を後世に繋いでいきたいですよね。
【コメンテーター:JICA中国 新川美佐絵さん】(青年海外協力隊などを経験し現在はSDGsの啓発活動を行う)
「持続可能な社会を作るために三つの構成が大事というふうに言われていて、一つが世代間、未来・将来世代に地球を残していくっていう世代間ですね。そして、先進国・発展途上国関係なく格差を解消していく。もう一つ面白いのが人間だけがいいわけじゃなくて、動物も植物も魚も全てがこの地球で生きていくってことらしいんですよね。このアマモの再生というのが、まさにその人間が魚のために取り組む活動っていうところで本当に素晴らしい取り組みだなと思います」
TSSでは、いま「ひろしま海の森づくりプロジェクト」と題し豊かな海を取り戻す活動に取り組んでいます。
瀬戸内海に浮かぶ大崎上島町では小さな種から海を再生する動きが広がっています。
【大崎内浦漁協 中村修司 組合長】
「この白っぽい粒粒のような米粒の小さいようなもの、これがアマモの種になります」
かつて、豊かだった海を取り戻す。その壮大な役割をこの「小さな種」が担っているといっても過言ではありません。
瀬戸内海のほぼ真ん中に位置する島 大崎上島町。
豊かな漁場を支えてきたのが浅瀬に群生する海の草「アマモ」です。
「海のゆりかご」と呼ばれ、魚が身を隠す居場所になってきました。
しかし、この30年間で瀬戸内海全体から7割のアマモ場が「激減」
水中に含まれる栄養分の減少と海水温の上昇などが影響しているとみられています。
先週、県内各地から集まった親子とプロジェクトに賛同する企業のメンバーなど100人が種からの「再生活動」に取り組みました。
【大崎内浦漁協 中村修司 組合長】
「今から先の瀬戸内海の自然を取り戻す一つの取り組みとして、参加をしてもらうことを継続してもらえればと思っています」
推進大使を務めるのがSTU48のメンバーたち。
この日は兵頭葵さんと原田清花さんが活動に参加しました。
【プロジェクト推進大使 STU48 兵頭葵さん・原田清花さん】
「え、すごい。種がある!」
【大崎内浦漁協 中村修司 組合長】
「この白っぽいゴマのようなもの。これがアマモの種なんです。小さな魚のすみかであったり、魚たちの餌場であったり、卵を産み付ける産卵場であったり、海にとって大切な力をもっていたんだけど、なくなり始めてみんな島の人も漁業者もアマモってないといけないよね。と気付き始めて、なんとか取り戻そうと…」
大崎上島町の周辺では10年ほど前から次第に「アマモ」が減少し、地元の人たちによる「海辺を守る会」が発足しました。
ザルを使って泥をふるい落とし、アマモの種を一粒一粒取り出します。
【STU48・兵頭葵さん】
「楽しかったです」
【STU48・原田清花さん】
「地道な作業だなと思いました」
【大崎内浦漁協 中村修司 組合長】
「決して華やかな作業ではないけれども、いずれ自然の影響力を人間の頑張りで少しずつ変えていける影響力を持つことができると思うので」
会場となったマリンパークおおさきの周辺も、かつてはアマモなどが生い茂る豊かな藻場でした。
【広島商船高専の学生】
「最近の瀬戸内海の7月~9月の平均水温は30度を超えてきているんです。ということはアマモは枯れちゃう…まずい状況です」
島でアマモの再生に取り組んでいる広島商船高専の学生が海の「ピンチ」を伝えます。
「アマモ」と海の環境について学んだ子どもたちは率先して種を選別していきました。
【小学2年生】
「(アマモの種は)思ったより小さかったかな」
【小学6年生】
「いっぱい取れると思っていなかったから、たくさん取れてうれしいです」
【子どもたち】
「(海の草みたいになるんだけど)え!なるの?これで!?」
大崎上島の海に関心をもってもらえて中村さんもうれしそうです…
【大崎内浦漁協 中村修司 組合長】
「こういう作業を嫌がらずに、楽しんでやってもらうというのは嬉しいですね」
取り出した種を海にまくのですが…
【地元の人】
「この上に種を埋め込む。好きな形にして星とか…置いてもらっても大丈夫です」
種を包むのは水に溶ける「紙粘土」。
アマモの種は波に流されやすいため、浅瀬で根を張りやすいように団子状にします。
【参加した子どもは】
Q:なんの形を作ったん?
「ほし!いまやっていて、とても形を上手にできたりして、失敗してもとても楽しいです」
STU48の2人も選別した種を思い思いの形に整えます。
【STU48・原田清花さん】
「発芽してスターになるように星にしました」
【STU48・兵頭葵さん】
「平和をイメージしてつくりました」
いざ、アマモの種を海へ!
成長を願いながら、思い込めて投げ入れました。
【参加した子どもは】
「大きく育ってほしい。成長して(魚たち)みんなが隠れられるアマモになってほしい」
【伯和ビクトリーズ・池田侑矢さん】
「アマモという存在は正直知らなかったです。ボールが…ボールと言いますか、粘土が柔らかかったので、あまり遠くには飛ばなかったんですけど、楽しくさせていただきました」
まいた種は来年春ごろ発芽し、順調に育てば来年夏ごろまでに大きくなります。
【STU48・兵頭葵さん】
「豊かな海にできるように育て!という感じで投げました」
【STU48・原田清花さん】
「瀬戸内の海が大好きなのでSTU48もこの海を守っていけるような活動をこれからも取り組んでいきたいと思います」
アマモ場の再生をきっかけに中村さんは島の内外に自然の声をもっと敏感に感じとってほしいと考えています。
【大崎内浦漁協 中村修司 組合長】
「島の中の子どもたちと今まではやってきたんですが、島外の皆さんにこれだけたくさん集まってもらって、島を守ろうとする島の人たちって素敵よねというようなことで興味を持ってもらって、島を訪れて楽しんでもらって、つながっていくのが一番ええことかなと」
<スタジオ>
この瀬戸内海という美しい海を後世に繋いでいきたいですよね。
【コメンテーター:JICA中国 新川美佐絵さん】(青年海外協力隊などを経験し現在はSDGsの啓発活動を行う)
「持続可能な社会を作るために三つの構成が大事というふうに言われていて、一つが世代間、未来・将来世代に地球を残していくっていう世代間ですね。そして、先進国・発展途上国関係なく格差を解消していく。もう一つ面白いのが人間だけがいいわけじゃなくて、動物も植物も魚も全てがこの地球で生きていくってことらしいんですよね。このアマモの再生というのが、まさにその人間が魚のために取り組む活動っていうところで本当に素晴らしい取り組みだなと思います」