人気!お坊さんスナック「煩悩寺」 あなたの煩悩を聞かせて下さい 月に一度ご縁づくり広島・福山市
12/5(木) 21:00
一般的には中高年が行くイメージがある「スナック」。福山市で人気を集める「お坊さんスナック」の世界に迫りました。
【岡野キャスター】
「午後8時です。スナックの開店時間となりました。入口には五色幕が掲げられていて、お寺の雰囲気を感じます。どんなお店なんでしょう」
お客さんのお酒を作っているのは…。
スナックのママさんではなく…お坊さんです。
坊主スナックと呼ばれる「煩悩寺」。
月に一度、福山市のスナックを貸し切って開催しています。
【お客さん】
「お坊さんがいるって凄く興味わきません?」
「敷居が高いイメージがあったけど普通に出会える」
発起人の枝廣慶樹さん。
普段、仏教に接する機会がない人とご縁づくりをしようと、2年前にオープンしました。
【僧侶・枝廣慶樹さん(39)】
「私たちが街に出て、つながりが持てないかなと、そこで悩み聞かせてもらったり、いろんな情報交換ができたらなと思って活動を始めた。正直、なかなかお寺に行くのはハードルが高いっていうのがあって…」
浄土真宗のお寺で、23歳から住職を勤めている枝廣さん。
「おはようございます」
家に直接出向いてお経を読む「月参り」の法要は、大切なお仕事です。
【崇興寺 住職・枝廣慶樹さん(39)】
「お坊さんの本分は、布教伝道。仏様の教えを聞いていただく、教えを知っていただくっていうのが、僧侶としてすべきこと。宗教者でありますから、そこは大切にすべきだと思うんですけど、ただ、それだけではないよねっていうのはすごく思いますね」
「ようこそ、お参りくださいました~」
カウンター越しで会話するのは、浄土真宗のお坊さんだけではありません。
日蓮宗のお坊さんに。
神社の禰宜さん。
宗派の垣根を越えています。
お坊さんたちはみな、無償で参加。
お酒は飲まず、お客さんの声に耳を傾けます。
仏教やお寺の疑問に答えることが、多いようです。
【僧侶・お客さん】
「浄土真宗は木魚がないですからね。僧侶が2人以上で葬儀にお参り行くと、”はち”っていうのが入って」
「じゃーんやろ?」
「そうそうそう!」
「シンバルみたいな。備後教区はあるですけど」
「ジャーンってやる」
大阪から来たこちらの男女は。
【カップルのお客さん】
「付き合っていま3年とかになるけど、私の親せきが亡くなった、お正月に。まず言われた一言目が、”俺の旅行どうしてくれるんや”って」
「未熟やったな…」
「今、そんな話すると、くそやなって俺が間違っとったと反省してくれてありがたいけど」
【枝廣さん】
「魅力的な彼氏に私は3年間で育てたんですよ。私と一緒にいるとどんどん成長している。その成長を見守る中で好きなんですよ」
隣に居合わせたお客さん同士が盛り上がることも。
【お客さん】
「81歳になったからね」
「すごいね私ら80まで生きられんけ」
「90代のおじいさんから…」
「お誘いが来るの?」
「お誘い」
「まーうらやましい」
「どういったお誘いが来ると思う?施設へ、一緒に行こうや言うて。冗談じゃない、私にも選ぶ権利がある」
真面目な話から砕けた話まで、会話が弾みます。
一方のお坊さんにも、悩みはあるようで…。
【枝廣さん】
「いやもう、悩みしかないみたいな…。小学生の子どもが男の子と女の子がいるが、父親としての立ち居振る舞いは毎日悩みます。何が正しいのか?教育って難しいじゃないですか?でも、子供が楽しそうにしている姿を見るとこれでよかったのかな?と自分を納得させているような感じですけどね」
場が和んできた、午後10時。
「これから何かが始まるということで、賑やかだった店内が一気に静まりました」
『南無阿弥陀仏』
読経です。
さらに、法話まで…。
【僧侶】
「煩悩っていうのは、別名で”有漏”(うろ)といいます。この人できる人だと思われたい。この人すごい人だと思われたい。全部自分にとらわれている。その思いで苦しくないですか?それはウロウロしている状態。仏教は有漏をなくしてしまおうと、そうすると、その苦しみはないですよというのが仏教…」
深夜0時の閉店まで、20人が来店。
お酒を飲みながら心の憂さを晴らし、あすへの活力につなげていました。
【お客さん】
「全うな意見を聞けた。偏りのない。友達とかだとどっちかに偏りのある意見やけど」
「法話がよかったですね。ウロウロしないように」
「良かった~。楽しかった~」
《スタジオ》
【コメンテーター:JICA中国・新川美佐絵さん】
「私も行きたいなと思いましたけど、お坊さんカフェみたいな感じで若い人のモヤモヤみたいなものを聞いてくれるような場があったら盛り上がるのかなと今思いました」
次回は、今月22日に開催。
クリスマスナイトということで、牧師さんも接客されるということです。
ここまで、特集でした。
【岡野キャスター】
「午後8時です。スナックの開店時間となりました。入口には五色幕が掲げられていて、お寺の雰囲気を感じます。どんなお店なんでしょう」
お客さんのお酒を作っているのは…。
スナックのママさんではなく…お坊さんです。
坊主スナックと呼ばれる「煩悩寺」。
月に一度、福山市のスナックを貸し切って開催しています。
【お客さん】
「お坊さんがいるって凄く興味わきません?」
「敷居が高いイメージがあったけど普通に出会える」
発起人の枝廣慶樹さん。
普段、仏教に接する機会がない人とご縁づくりをしようと、2年前にオープンしました。
【僧侶・枝廣慶樹さん(39)】
「私たちが街に出て、つながりが持てないかなと、そこで悩み聞かせてもらったり、いろんな情報交換ができたらなと思って活動を始めた。正直、なかなかお寺に行くのはハードルが高いっていうのがあって…」
浄土真宗のお寺で、23歳から住職を勤めている枝廣さん。
「おはようございます」
家に直接出向いてお経を読む「月参り」の法要は、大切なお仕事です。
【崇興寺 住職・枝廣慶樹さん(39)】
「お坊さんの本分は、布教伝道。仏様の教えを聞いていただく、教えを知っていただくっていうのが、僧侶としてすべきこと。宗教者でありますから、そこは大切にすべきだと思うんですけど、ただ、それだけではないよねっていうのはすごく思いますね」
「ようこそ、お参りくださいました~」
カウンター越しで会話するのは、浄土真宗のお坊さんだけではありません。
日蓮宗のお坊さんに。
神社の禰宜さん。
宗派の垣根を越えています。
お坊さんたちはみな、無償で参加。
お酒は飲まず、お客さんの声に耳を傾けます。
仏教やお寺の疑問に答えることが、多いようです。
【僧侶・お客さん】
「浄土真宗は木魚がないですからね。僧侶が2人以上で葬儀にお参り行くと、”はち”っていうのが入って」
「じゃーんやろ?」
「そうそうそう!」
「シンバルみたいな。備後教区はあるですけど」
「ジャーンってやる」
大阪から来たこちらの男女は。
【カップルのお客さん】
「付き合っていま3年とかになるけど、私の親せきが亡くなった、お正月に。まず言われた一言目が、”俺の旅行どうしてくれるんや”って」
「未熟やったな…」
「今、そんな話すると、くそやなって俺が間違っとったと反省してくれてありがたいけど」
【枝廣さん】
「魅力的な彼氏に私は3年間で育てたんですよ。私と一緒にいるとどんどん成長している。その成長を見守る中で好きなんですよ」
隣に居合わせたお客さん同士が盛り上がることも。
【お客さん】
「81歳になったからね」
「すごいね私ら80まで生きられんけ」
「90代のおじいさんから…」
「お誘いが来るの?」
「お誘い」
「まーうらやましい」
「どういったお誘いが来ると思う?施設へ、一緒に行こうや言うて。冗談じゃない、私にも選ぶ権利がある」
真面目な話から砕けた話まで、会話が弾みます。
一方のお坊さんにも、悩みはあるようで…。
【枝廣さん】
「いやもう、悩みしかないみたいな…。小学生の子どもが男の子と女の子がいるが、父親としての立ち居振る舞いは毎日悩みます。何が正しいのか?教育って難しいじゃないですか?でも、子供が楽しそうにしている姿を見るとこれでよかったのかな?と自分を納得させているような感じですけどね」
場が和んできた、午後10時。
「これから何かが始まるということで、賑やかだった店内が一気に静まりました」
『南無阿弥陀仏』
読経です。
さらに、法話まで…。
【僧侶】
「煩悩っていうのは、別名で”有漏”(うろ)といいます。この人できる人だと思われたい。この人すごい人だと思われたい。全部自分にとらわれている。その思いで苦しくないですか?それはウロウロしている状態。仏教は有漏をなくしてしまおうと、そうすると、その苦しみはないですよというのが仏教…」
深夜0時の閉店まで、20人が来店。
お酒を飲みながら心の憂さを晴らし、あすへの活力につなげていました。
【お客さん】
「全うな意見を聞けた。偏りのない。友達とかだとどっちかに偏りのある意見やけど」
「法話がよかったですね。ウロウロしないように」
「良かった~。楽しかった~」
《スタジオ》
【コメンテーター:JICA中国・新川美佐絵さん】
「私も行きたいなと思いましたけど、お坊さんカフェみたいな感じで若い人のモヤモヤみたいなものを聞いてくれるような場があったら盛り上がるのかなと今思いました」
次回は、今月22日に開催。
クリスマスナイトということで、牧師さんも接客されるということです。
ここまで、特集でした。