宮島に被害 2000羽のカワウが今季ゼロに! 飛来前にテープ張った効果か? 広島

1/15(水) 18:55

冬場に数千羽が飛来し、宮島の貴重な原生林を枯らすなどしてきたカワウ。
対策をとった結果、冬場の最大の飛来地で生息数が0羽になったことが分かりました。

14日、開かれた県の対策協議会では、カワウの冬場の最大の飛来地となっている宮島・杉の浦の生息状況が公表されました。

【県水産課・山地幹成さん】
「12月の生息数がゼロということでした」

カワウは特に冬の期間、エサの魚を求め、温暖な瀬戸内海周辺に群れでやってくる傾向にあり、宮島・杉の浦は昨シーズンまで毎年12月に2000羽以上が確認されていました。
今シーズン、廿日市市と県は、飛来の対策として行っていた沿岸のテープ張りをこれまでより時期を早めて実施。
その結果、生息数が激減し県の調査で「ゼロ」となりました。

カワウのフンは酸性の物質が含まれることから宮島の貴重な原生林を枯らすほか、魚を潜って食べ尽くす「食害」など、ここ10年ほど増えすぎた個体が課題となっていました。

【水産研究・教育機構 坪井潤一主任研究員】
「テープ張りのタイミングがよかったんだと思います。秋に個体数が増え始めるタイミングで先陣をビニールテープで嫌がらせをしてここはヤバい、ここは嫌だと思わせたのが勝因かな」

一方で広島市西区の白島と宮島の南西側で個体数が増えた傾向もみられますが、県全体の飛来数は昨シーズンより減少しているということです。