今月１７日に発生した江田島市の山林火災は、発生から４日目でやっと鎮火となりました。
火元となった訓練場では何が起こっていたのでしょうか。

【住民は】
Ｑ：普段から訓練の音は聞こえる？
「音は聞こえます。バーン」
「家で聞こえているんよ。なにかあったんかのう。この日もそこまで散歩して灰が降りよったんよ」

日ごろから射撃場周辺で聞こえていたという爆破音。
敷地内の谷の部分には爆破の訓練場がありました。
今回の山火事はこの訓練場を中心にひょうたん型に燃え広がり、一時、高齢者施設と住宅の近くまで火の手は迫りました。

海上自衛隊は調査中ではあるものの、「機雷を除去する想定で爆発物を使った訓練」を行ったとしています。

専門家は…

【元海上自衛隊海将補・佐々木孝博さん】
「こういうことが起こったのはあまり聞いたことありませんでしたので、非常に珍しいこと。火薬は使いますね。ですが大きな（爆発の）話ではなくて爆薬ではなくて「誘爆」をさせる、起爆装置の変わりをやってあげる」

太平洋戦争中、全国に１万個以上がまかれたという機雷。
今も関門海峡を中心に１８００個ほどが不発弾として海中に埋まったままの可能性があり、除去の訓練を重ねる必要性があるといいます。
まだ、詳しいことはわかりませんが、水中ではなく、陸上の訓練を重ね習熟度を上げようとしていた可能性があります。

【元海上自衛隊海将補・佐々木孝博さん】
「より陸の上のほうが手続き上は簡単なんですが、より簡単なところでしっかりとした安全確認をしながら手続きを丁寧にする訓練をするということをやったうえで実際に海にいうことになる。（機雷が）発見されたらそれが本当に違った理由で爆発してしまっても困るので、わざと誘爆させてあげて、安全な状態で処理をするということを続けていかないといけない」

海の安全を守るための必要な訓練ではありますが、早期の原因究明が求められます。