平和大通りに自転車道、歩道に駐輪ラック 自転車を活かした広島の街づくり 整備着々と進む

1/21(火) 18:43

「自転車を活かしたまちづくり」に力を入れる広島市。
自転車ユーザーのニーズに応えた歩道上の駐輪場整備や自転車専用道の工事が進んでいます。

【鈴木記者】
「広島市中区です。本通りにも近い場所ですが、この辺りは植樹帯、木が道路脇に植わっているが、こちらをみてみるとこれまで植樹帯のあった場所に駐輪場が整備されています」

見慣れた景色が一変、ズラリと並べられた自転車用の駐輪ラック…。

【大学生】
「結構この辺自転車をとめる場所がないのでありがたい」

実はこの駐輪場、広島市が1台分のラックあたり3万円の補助を出して民間が歩道に整備したもので、こうした取り組みは、広島市では初めてです。

【広島市自転車都市づくり推進課・川原知士技師】
「(これまでは)建物の中に駐輪場があるような施設を整備してきたが、今後については目的地に近いきめ細かい駐輪場の整備が重要だということで、民間の活力を活用するような駐輪場の整備を推進している」

これまで多くの利用者から寄せられた”できるだけ目的地に近い”駐輪場を整備してほしいという意見にこたえる新たな駐輪場…。

【営業職】
Q:箱型より路上?
「路上のほうが使いやすい」
「広島は自転車でう動くほうが楽なので、ところどころにあるほうがどこかに行くときに時間が少なくて済む」

本通り近くのこの場所とひろしまゲートパークの近くに今回は合わせて129台分が整備されました。

【鈴木記者】
「このあたりをみると郵便局の前にも「自転車バイク放置禁止」というコーンが立っています。地面を見てみると、そうした対策にもこの駐輪場が大きな効果を発揮しそうです」

支払いは現金だけでなく、クレジットカードや交通系IC、QRコード決済などに対応。

【広島市自転車都市づくり推進課・川原知士技師】
「短時間の利用でも気軽に利用できる駐輪場になっている。例えば無料時間30分を設けているので、ちょっと駐輪するという場合にも道路に放置するのではなく使っていただければと思っている」

一方、広島市の「自転車を活かしたまちづくり」は平和大通りでも進んでいます。

【鈴木記者】
「着々と進む工事ですが、いま自転車の通る道を区切る縁石が設置されています。こうしてみても自転車の通る道と右側歩行者の通る道がしっかり分かれるということがよくわかります」

【近くに住む人】
「皆が皆ではないが、スピードをあげて通られると危ないので、分離して徹底されるといい」

平和大通りの自転車道は、今年度中に「白神社前」交差点から「白神社東」交差点の間のおよそ100mを完成させその後、東に延ばしていくということです。

《スタジオ》
【記者の目:鈴木崇義記者】
広島市によると、駐輪場の使用台数の「総量」でみると受け皿は足りているが、それぞれの場所でみると駐輪ニーズが多いところはまだまだ放置自転車が多い状況にある。そうした課題も、今回のように少しでもニーズに応えた整備で解決したい、ということです。

【コメンテーター:広島大学大学院・匹田篤准教授】
「自転車を気軽に止めて歩くことができるという意味では、街のにぎわいに欠かせないと思います。お店の前に気軽に止められる「30分無料」はすごく人気が高いと思います。一方で、大型の駐輪施設、長期間の駐輪や自転車のメンテナンスをするような施設があることで、自転車をより安心して使うことができるようになると思います」