カープロードにも使われたレンガ 日本最大規模のレンガ工場に潜入 全長70mの窯に驚き 安部友裕の覇気

1/30(木) 20:00

安部さんのコーナーです。
白壁の美しい町並みで有名な竹原市ですが、実は国内最大規模の「レンガ」工場がありました。
いきます!覇気!じゃなくてレンガの「焼き!」

【安部友裕さん・ディレクター】
「きょうね、分かった。これはね明らかにさ、レンガなんよ。道中来たときさ…レンガよね?」
「レンガです」
「ね~。おしゃれだな、全部レンガで。松本煉瓦株式会社…」

竹原市吉名町で1938年から製造を続けてきた松本煉瓦。
今回は西日本唯一という大規模な製造現場に潜入します。
覇気!安部友裕の「ツイセキ」

【安部さん・松本煉瓦 松本真一郎社長】
「これ、全部レンガが山積み。めちゃちゃかわいいこのアーチ型のほらレンガと言ったらヨーロッパのイメージがありますけど、これだけ積まれて…あ、あ、あ、あ、あ」
「おはようございます」

松本煉瓦の5代目松本真一郎社長に案内してもらいます。
東京ドーム3個分の広大な敷地には多種多様なレンガが積み上げられていました。

【安部さん・松本さん】
「すごいですね、この規模感壮大ですね」
「そうでもないですよ」
「竹原ですけど、ずっとこの場所にあるんですか?」
「もう80年近く…」
「80年ですか?」

元々吉名町は、鉄分を含む良質な赤土が多く取れることから、全国に名をはせる一大生産地でした。
時代とともに需要が変化したことで、松本煉瓦は「多品種・少量生産」に切り替え、一般住宅のほか、多くの公共施設を手がけてきました。

【松本さん・安部さん】
「広島県内で言うと、呉のれんがどおりとか長崎のハウステンボスにも使われているという」
「行きました。行きました」
「カープロードのレンガもうちのレンガ…」
「あのレンガですか?うわ!すごいやん!」

松本煉瓦のレンガはカープロードの一角にある「モニュメントスクエア」のほか、広島市中心部のバス停周辺の歩道まで!温もりのある街並みを届けてきました。
機械化が進む工場ーレンガ製造では国大最大規模だといいます。

【安部さん・松本さん】
「これまたリフトが通っているじゃないですか。基本的こうやって機械で」
「ほとんど機械でやっています」

これがレンガの「もと」となります…

【安部さん】
「できたてホヤホヤ。ホヤホヤという言い方があれですけど…柔らかくもあり硬くもあり…」

配合原土と呼ばれる状態から空気を抜いていくと…

【安部さん・松本さん】
「おおお」
「これが成型部署?になります」
「成型部署すごい」

土の配合によって色みと質感を自在に変えることができます。

【安部さん・松本さん】
「気持ちいい。このスパッと入っていくの」
「柔らかいですか」
「柔らかいですね。豆腐みたいな…さわってみたらわかるんですけど、本当だまだ柔らかい状態です」
「粘土っぽい状態ですね」

こうして1日に2万個のレンガを製造していきます。

【松本さん・安部さん】
「ここで模様をつけてみたり色んな加工ができるので」
「模様ですね」
「だいたい400種類くらい」
「レンガが400種類くらいあるんですか。え!」

すでに見た目はレンガそのものですが、ここから乾燥させ、熱を加える「焼成」が一番の難関です。

【松本さん・安部さん】
「窯の中に入っていくと…窯がこちらになるんですけど、入り口が向こう。出口がこちらになっています。これが70mありまして」
「70m!?」
「窯の中が点検中でして、火はついていないんですけど、中をご覧になることができるんで」
「いいんですか。ぜひ」

心臓部のレンガづくりの「窯」は全長70m。
点検中だから入れる貴重な内部はどうなっているんでしょう。

【安部さん・松本さん】
「うわ」
「これが窯の中になります」
「すごい。え」

そこには…なんとも風格のあるレンガづくりの「トンネル」が。
出口に向かって完成に近づくレンガの通り道です。

【安部さん・松本さん】
「地下の迷宮路?」
「なかなか中を見ることができないと思うので」
「普段はどのあたりから熱くなるんですか?」
「2m先、3m先からは1200℃」
「基本的にスイッチONにしたら人は入れない?」
「入れないですね」

この窯の中でじっくりと30時間以上焼き続けることで、水を吸い込みにくい頑丈なレンガに仕上げます。

【松本さん・安部さん】
「ここは熱いんですよね」
「ここはもの凄く熱いところでバーナー口のそばにいますね。向こうから700℃800℃、900℃、1000℃と順番に上がっていく…」
「順番になんですね」
「ゆっくりゆっくり焼いていく…」
「このあたりが一番…」
「最高点です」
「仕上げの部分です」

耐久性が高く、時間が経つほど手触りや見た目が魅力を増すレンガ。
松本煉瓦は国内最大規模の工場から次の世代にも残る住まいと街をつくり続けます。

【安部さん・松本さん】
「ピラミッドに迷い込んだような探索しているワクワク感もありながらこうやってレンガが仕上がっているのかというところで。つくり手というか経営のほうですけど、やりがいとか感じますか」
「つくったレンガが広島県以外にも全国区で色んなところに竹原から発信できていることに楽しいというか…幸せに感じますね」
「西日本のレンガはここが支えている?」
「支えているというか…支えている」