府中市の財政がピンチ ”貯金”がなくなる!? このままでは来年度には底をつく 

2/25(火) 17:15

市の貯金にあたる財政調整基金が枯渇する恐れがある府中市で3月定例議会が始まり、持続可能な財政運営に向け取り組みを進める方針が示されました。

【府中市・小野申人市長】
「現在の本市の財政は一段と厳しい局面を迎えており、現状のまま財政運営を継続した場合には、令和8年度には市の貯金が無くなるという状況」

25日始まった府中市の3月定例議会で小野申人市長は、「極めて厳しい財政状況にある」と説明しました。
府中市が抱えるある問題とは…

「財政調整基金がまもなく枯渇する!?」

「財政調整基金」とは災害などの不測の事態や財源不足に備えて、財源に余裕がある年度に積み立てる貯金のことです。

府中市は2018年度以降、西日本豪雨への対応や子育て対策など重点事業に対する投資が増加し、貯金を取り崩す状況が続きました。

【府中市民は】
「市の財政は心配。もう少し先の見えた財源の使い道を市民によくわかるような形でやって欲しい」

そこで市は「持続可能な財政運営プラン」を策定し、貯金の確保に向けて合わせて300件の事業や補助金を見直し。

さらに電気代といった事務的経費や職員の給料などにもメスを入れて財源の確保に努め、2029年度末時点でおよそ24億円の積み立てを目指しています。

【府中市・小野申人市長】
「持続可能な街づくりを実現するためには、財政運営プランの実行が不可欠であると考える。皆さまのお力添えをいただきながら、職員一丸となって取り組む」

市の来年度当初予算は今年度よりおよそ34億円減の225億5000万円で、来年度は基金からの取り崩しはしない方針です。

しかし、事業の見直しを継続しなければ、再び基金の取り崩しに陥る可能性があることから、健全な財政の維持に向けた取り組みが求められます。