人を殺して死刑になりたい…「動機は身勝手」検察は懲役12年求刑 コンビニ強盗殺人未遂事件 広島

2/26(水) 18:19

去年3月、広島市のコンビニエンスストアで、女性をナイフで刺し殺害しようとした殺人未遂などの罪に問われている男の裁判員裁判で、検察は懲役12年を求刑しました。

起訴状などによりますと住所不定・無職の内田秀夫被告(77)は、去年3月、広島市安佐南区のコンビニで女性客の太ももを長さおよそ18センチのナイフで刺し、殺害しようとした罪などに問われています。

26日の裁判で検察は、「強い殺意のもと行われた無差別的な犯行で極めて悪質」と指摘。
また、「人を殺して死刑になりたい」という動機については「身勝手で強い非難に値する」として懲役12年を求刑しました。

一方、弁護側は、「殺そうと思って刺したわけではない」と明確な殺意を否定していて、動機については精神障害が影響しているなどとして懲役3年6カ月が相当だと主張しました。

最後に、内田被告は「被害者の方々には申し訳なく思っている」などと謝罪しました。
判決は来月3日に言い渡されます。

比較的重い求刑か

殺人未遂という罪に対して懲役12年の求刑。刑事事件では大体、この事件にはこれくらいという平均的なものがありますが、いかがですか?

【広島大学大学院・吉中信人教授】
初犯で殺人未遂。過去の判例と比べて考えると比較的重い求刑になると思う。

弁護側は懲役3年6カ月が相当と主張していますが、バランスはいかがですか?

【広島大学大学院・吉中信人教授】
「犯行の悪質性、結果の重大性、強い殺意があった、それから、太ももを突き刺しているということで一歩間違えば死に直結しかねないこと、計画性もあった、そういったことが影響していると思う。

この裁判、判決は3月3日に言い渡されます。