被爆８０年プロジェクト「つたえる つなげる ヒロシマ・ナガサキ」

『被爆者 阿部静子さん』

先月９８歳の誕生日を迎えた被爆者の阿部静子さん。
日本被団協設立に携わってきた阿部さん、
人生を本にまとめ県内の図書館に寄贈しました。

【被爆者・阿部静子さん】
「あれから８０年ですが、ずっと苦しみはつづいております」

阿部さんは１６歳で結婚。
その２年後のことでした。

「１９４５年８月６日、原爆投下」

右半身を大やけどし赤鬼と呼ばれ、差別を受けました。

【被爆者・阿部静子さん】
「うつむいて人様になるべく合わないように過ごしてまいりました。何度も死にたいと思いました」

その後、被爆者援護を求め日本被団協の設立に尽力します。

【被爆者・阿部静子さん】
「被団協の結成はとても被爆者にとって力をいただいたものでございました。やっとかすかではございますが、生きていてよかったなと思える日々が参りました」

あの日を伝え続けました。

【被爆者・阿部静子さん】
「少しずつでも自分の苦しみ悲しみを申し上げ、このことが再び三度世の中で繰り返すことがあってはならないという信念で活動してまいりました。それが今にいたってノーベル平和賞をいただくような活動に発展してとてもうれしい反面、責任も感じています」

阿部さんは命ある限り精力的に伝えたいと語ります。
阿部さんが手形のハトに込めて次世代に伝えたい思いとは？

【被爆者・阿部静子さん】
「核兵器廃絶、祈る恒久平和。８０年前の原爆でさえ、あれだけの地獄でした。
それが現代のものが使われたら、どんなにか大変なことになるかと思います。
ぜひぜひ、核兵器は廃絶していただきたいと思います。
私が厳しい一生を送りましたから、若い方にはぜひぜひ平和な世の中でお過ごしいただきたいと心から願っております」

「つたえる つなげる ヒロシマ・ナガサキ」