野川アナが憧れの阪急電車に潜入 最新型特急2300系の「プライベース」体験 ワンランク上の快適な座席

3/12(水) 21:00

鉄道の魅力を熱くお伝えする野川キャスターの「てつたま」です。

【野川アナ】
前回から私の念願、阪急電鉄シリーズがついに始まりました。
今回も魅惑のマルーンの世界をご案内いたします。
それでは…出発進行!

【阪急電車館館長さん・野川アナ】
「館長!」
「どうも、どうも。ほんまに来てくれはったんですね」
「そりゃあ…ありがとうございます。あ、ハグ」

我々が取材に訪れたのは、阪急電鉄京都線の正雀駅に隣接する正雀車庫。
工場も併設され、その広さ10万平方メートルを超える阪急随一の車両基地です。
前回はまだ1編成しかない京都線の新型特急車両、2300系を特別にご用意いただき…

【野川アナ】
「失礼します。あ!とても新しい香りですね」

何と!運転室にまで入れてもらい、運転台からの世界観を体験することができました。
しかし、この至福の体験にはまだ続きがあったんです。

【阪急電車館館長さん・野川アナ】
「本日も阪急電鉄をご利用下さいまして、ありがとうございます」
「おー、さすがプロフェッショナル」
「いやちょっと、プロの…」

まさか館長からキラーパス。
なんと新型車の車内マイクでアナウンスをするチャンスが到来しました。

【阪急電車館館長さん・野川アナ】
「ちょっと、ちょっとだけ失礼して。
本日も阪急電車をご利用くださいまして、ありがとうございます。特急大阪梅田行きです。途中止まります駅は烏丸、桂、長岡天神。高槻市。茨木市。淡路。十三。終点、大阪梅田です。電車まもなく発車をいたします。いいですね、これね」
「いい感じですね、うまいですね」
「ありがとうございます」
「うまいですね、ってプロ」
「いやいやいや」
「さすがプロ」
「なんか我々のこの喋り方と車掌さんのよく通る声でどうも違うらしくて」
「そうなんです?」
「そうなんですよ、奥が深い」

いやー、こんなに幸せでいいんでしょうか?
次は2300系に連結された特別な車両へ…

【阪急電車館館長さん・野川アナ】
「デザインがね、全く違う車両が見えてきました。まずこの…」
「そうですね。この金ラインが入ることで、印象がガラッと変わると」
「阪急さんのこのコーポレートマークも普通の車両は銀色、シルバーで入ってますけど」
「あえて金色にテイストを(車両の)センター、真ん中にドアが来まして…」
「ドアがだって全然違うじゃないですか」
「そう!もうここは、『他の電車とは違うよ、車両とは違うよ』っていうのを。JRさんで言う、グリーン車みたいな感じのね。阪急はプライベース」

去年7月に導入された阪急電鉄初の有料座席指定サービス、『プライベース』。
料金は通常運賃に加えて、ワンコインの500円。
8両編成の特急に1両40席限定で、利用するには原則、専用サイトで予約が必要です。

【阪急電車館館長さん・野川アナ】
「これに乗られる時ね、よく言われるんですけど、急いでいて『座って帰りたい』けどっていう時には、アテンダントが乗っていますので、アテンダントに一言、『空いてる席無いですか?』って聞いていただいて。満席でしたら、『もう申し訳ございません』って話なんですけど、もし空席があれば案内、値段一緒なんで500円」
「あ、じゃあちょっと『(チケット)買う時間がなかったわ』ってなっても諦めずに」
「そうです」
それでは阪急電鉄こだわりの車両『プライベース』。
中をご案内いただきましょう。

【阪急電車館館長さん・野川アナ】
「どうぞ」
「はい、失礼いたします」
「絨毯張りになってます」
「これ床がね、一般車と違いますね、全然ね」
「どうぞ、お入りください。他社との大きな違いは、プライベートな時間を大事にっていうのが、一つのお題で。雑音から遠ざける。二列ではあるものの、個人の空間を大事にしてる。
仕切りもだから大きな仕切り」
「ここのところも、かなりせり出してますから、例えば、うたた寝をした時でも、ここでしっかり支えてくれますし。この仕切りですよね、パーティション。ここがあるので、こうして見るとですね、非常にプライベート感がある」
「リクライニングの倒し方ご存じですか?」
「リクライニングの倒し方。はい、こちらで…」
【座席を後ろに倒して】
「いいですね」
「リクライニングという機構も、このプライベースの車から、初めて阪急は入れた」

さらに、あると嬉しい一人一口のコンセントに加えて、その上のボタンを押すと…

【阪急電車館館長さん・野川アナ】
「ここに実はライトがありまして、読書の時のライトですね。自分の空間で快適に本を読む。そういった時間を持ってほしいってことですかね」
「そうですね」
「この読書灯もちっちゃな部分ですよ、実は。実はちっちゃな部分ですけど、知った時にすごいありがたみを感じますよね」
「あとですね、ちょっと仕掛けが一つあって、そちら開けていただいて」
「こちらですね。取り出しますよ、はい!テーブルですね」
「テーブルなんですね。ちょっとしたお茶とか、コーヒー、そういうのも飲むことができますし。こちらも折り返すと、こういう感じでパソコンを。ちょっと窮屈にはなるんですけど…」
「これだけ安定して広く置けるスペースがあると、ちょうどよく置けますよね。で、また細かいのがテーブルですね。この木目」
「そういう物にも木目を入れて阪急らしさというか」
「なんかこう本当に至れり尽せり。僭越ながら、かゆいところに手が届くといいますか」
「ちなみにこれ、プラスチックじゃなくてね、木なんです」
「これ木なんですか?」
「木製なんです」
「なかなか車内のものに木を使うって、結構ハードルがあったりもすると思いますけど」
「まあもちろん不燃材料のね、木を使っているのですけど。ちょっとこだわってる、阪急テイスト」
「いわゆる普通の座席も、阪急さんってとってもクオリティが高くて。差別化するのに苦労したんじゃないですかって話ありましたけど。しっかり快適さを保ちつつ、差別化してるんですね」
「僕ら、よくおしゃべりの中で言うんですけど。京都に行く時はみんなでワイワイ行っていただいて。帰り疲れた体をこのプライベースで癒して帰っていただく」
「ゴールデンルートじゃないですか、それは」

運行開始からおよそ半年…プライベースの利用状況は7割前後で好調に推移。
今年中には現在の倍、1時間あたり4本~6本に運行を拡大するそうですよ。

そして次回は…

【阪急電車館館長さん・野川アナ】
「ちょっと伝説の名車たちじゃないですか?」
「そう、そうなんですよ」

阪急の歴史に名を刻むレジェンドが続々、登場します。