広島県「男性の育児休暇取得」46.2% 全国平均を大きく上回る 4月からは法律が変わり、更にとり易く
3/13(木) 20:30
「おめでとうございます」
【湯崎知事】
「ありがとうございます」
今から15年前の2010年。
第3子の誕生を機に湯崎知事が全国の知事としては初めて「育休」を取りました。
当時1%台だった県内の男性の育休取得率は3年でおよそ3倍に上昇。
その後は、職場のトップの意識改革を促す「イクボス」を推進。
組織が育休を取りやすい環境づくりを進めていき全国平均を上回るペースで増加しました。
【湯崎知事】
「県全体で令和7年度に男性の育休取得率30%を目指しています」
その令和7年度・・・つまり2025年度のスタートを来月に控え、県内の男性育休の現在地を探ります。
《スタジオ》
育児の話題をお伝えするコーナー。
4月から法律が変わる「男性の育休」に注目します。
スタジオには取材をした石井記者です。
【石井記者】
まずは、現在の県内の男性育休の取得率ですが、広島県はぐんぐん伸びて現在46.2%。来年度の目標だった30%という目標をすでに達成しています。
そこで県は、新たに「2025年の度目標値50%」を掲げています。
まずは、実際にお父さんが育休を取得したご家庭を取材しました。
《VTR》
去年10月、第二子が誕生した山根さん一家。
事務職の父親は1ヵ月の育休を取得しました。第一子の長女のときにはしていなかったことです。
【1ヵ月の育休を取得した山根雄一郎さん】
「制度的にもなかったんですよね、この子が8歳なので8年前は。育休のいの字もない感じだったんですが」
【母・山根絢未さん】
「この子(長女)のときは育児をしていなかった。という反省を生かしてパパ業の方をしっかり頑張ってもらいたいなと思っています」
主な役目は、長女の育児。
育休中、料理もするようになったそうです。
【1ヵ月の育休を取得した山根雄一郎さん】
「事前にパパママ教室も通ったりして同じくらいの子供を持っている友達もいるので、ラインしたりしてどういう風に今、子育てしているか聞きながら頑張ってきた」
お母さんも長女も満足そうです。
【湯崎知事】
「ありがとうございます」
今から15年前の2010年。
第3子の誕生を機に湯崎知事が全国の知事としては初めて「育休」を取りました。
当時1%台だった県内の男性の育休取得率は3年でおよそ3倍に上昇。
その後は、職場のトップの意識改革を促す「イクボス」を推進。
組織が育休を取りやすい環境づくりを進めていき全国平均を上回るペースで増加しました。
【湯崎知事】
「県全体で令和7年度に男性の育休取得率30%を目指しています」
その令和7年度・・・つまり2025年度のスタートを来月に控え、県内の男性育休の現在地を探ります。
《スタジオ》
育児の話題をお伝えするコーナー。
4月から法律が変わる「男性の育休」に注目します。
スタジオには取材をした石井記者です。
【石井記者】
まずは、現在の県内の男性育休の取得率ですが、広島県はぐんぐん伸びて現在46.2%。来年度の目標だった30%という目標をすでに達成しています。
そこで県は、新たに「2025年の度目標値50%」を掲げています。
まずは、実際にお父さんが育休を取得したご家庭を取材しました。
《VTR》
去年10月、第二子が誕生した山根さん一家。
事務職の父親は1ヵ月の育休を取得しました。第一子の長女のときにはしていなかったことです。
【1ヵ月の育休を取得した山根雄一郎さん】
「制度的にもなかったんですよね、この子が8歳なので8年前は。育休のいの字もない感じだったんですが」
【母・山根絢未さん】
「この子(長女)のときは育児をしていなかった。という反省を生かしてパパ業の方をしっかり頑張ってもらいたいなと思っています」
主な役目は、長女の育児。
育休中、料理もするようになったそうです。
【1ヵ月の育休を取得した山根雄一郎さん】
「事前にパパママ教室も通ったりして同じくらいの子供を持っている友達もいるので、ラインしたりしてどういう風に今、子育てしているか聞きながら頑張ってきた」
お母さんも長女も満足そうです。
一方、同じく去年10月に第3子が誕生した高田さん一家。
0歳から4歳児まで3人の子を抱えてにぎやかです。
【1年間の育休を取得中・高田佳樹さん】
「(育休を)1年取りました。職場の人に助けていただいて取らせてもらいました。この赤ちゃんの期間は今しかないんで毎日大事にしていきたいなと思います」
【妻・高田亮子さん】
「二人で協力して育てていきたいなというのはすごくありますね」
出産から4カ月後。
【石井記者】「こんにちは、よろしくお願いします」
育休中の高田家では、お父さんが夕飯の支度を担当していました。
【1年間の育休を取得中・高田佳樹さん】
Q:むちゃくちゃ慣れた手つきですね?
「毎日やっていたら慣れます」
調味料も目分量。
普段から料理をしている様子がうかがえます。
この日のメニューは子供たちが大好きな餃子。
家事はできるほうがするのがルールです。
【妻・高田亮子さん】
Q:パパが育休を取るメリットはなんだと思いますか?
「子供との時間が増えることかなと思いますね。余裕が生まれるというか」
【1年間の育休を取得中・高田佳樹さん】
「育休をとってよかったですね」
Q:どんなときにそう思われます?
「やっぱり子供の顔を見ているときじゃないですかね。すごいかわいいので、見てたらすごいこの時を一緒に過ごせるのは幸せだなと思います」
子供と過ごすことは、仕事の原動力にもつながるといいます。
【1年間の育休を取得中・高田佳樹さん】
「子供が大人になるまで不自由なく育ててあげるようにするために、仕事をがんばるという気持ちが多分強いのではないかと思います」
0歳から4歳児まで3人の子を抱えてにぎやかです。
【1年間の育休を取得中・高田佳樹さん】
「(育休を)1年取りました。職場の人に助けていただいて取らせてもらいました。この赤ちゃんの期間は今しかないんで毎日大事にしていきたいなと思います」
【妻・高田亮子さん】
「二人で協力して育てていきたいなというのはすごくありますね」
出産から4カ月後。
【石井記者】「こんにちは、よろしくお願いします」
育休中の高田家では、お父さんが夕飯の支度を担当していました。
【1年間の育休を取得中・高田佳樹さん】
Q:むちゃくちゃ慣れた手つきですね?
「毎日やっていたら慣れます」
調味料も目分量。
普段から料理をしている様子がうかがえます。
この日のメニューは子供たちが大好きな餃子。
家事はできるほうがするのがルールです。
【妻・高田亮子さん】
Q:パパが育休を取るメリットはなんだと思いますか?
「子供との時間が増えることかなと思いますね。余裕が生まれるというか」
【1年間の育休を取得中・高田佳樹さん】
「育休をとってよかったですね」
Q:どんなときにそう思われます?
「やっぱり子供の顔を見ているときじゃないですかね。すごいかわいいので、見てたらすごいこの時を一緒に過ごせるのは幸せだなと思います」
子供と過ごすことは、仕事の原動力にもつながるといいます。
【1年間の育休を取得中・高田佳樹さん】
「子供が大人になるまで不自由なく育ててあげるようにするために、仕事をがんばるという気持ちが多分強いのではないかと思います」
【加藤キャスター】
(男性が育児休暇を)取ることが当たり前になっていったらもっといいなと思いますね。
【石井記者】
実は、男性の育休を後押しする流れとして、来月から法律が改正されます。
変更点は大きく3点です。
1. 育児休業の給付金が「手取り10割相当になる」
条件:夫婦共に2週間以上休むこと。28日間分給付。
2. 男性育休の取得状況の公表の義務付けが、従業員1000人以上から300人以上の企業へ引き下げ
3. 育児や介護を抱える従業員向けへのテレワーク導入が努力義務に
Q:パパ目線で見ても社会が変わっていくのを感じますね?
【コメンテーター:元カープ・安部友裕さん】
「子供たちに対する時間が割けると非常にいいと思う。僕は前の職業が野球だったので、なかなか時間を割くのが難しい部分があったんですが。企業もただ働くだけじゃなく子育てもすべて含めた中で魅力あるものになってるなと思います」
専門家は男性の育児参加についてどんな風に考えているのでしょうか?
【広島大学大学院人間社会学研究科・角谷快彦教授】
「父親の子育て関与はそもそも子供に高影響を与えるという研究がたくさんあります。
例えば米国の事例ですが、父親の子育て参加が増えると学校の子供の成績があがったり、特に算数や国語の力が上がると言われていまして、情緒が安定したり自信が付いたり問題行動が減ったりということなどが報告されています」
そう話すのは、医療経済学などが専門の角谷教授。
企業にとって、業種や成長段階にもよりますがメリットがあると言います。
【広島大学大学院・角谷快彦教授】
「子育て関与を通じて父親自身もタイムマネージメント能力が磨かれたりして、企業にとっても人材が急に抜けるということが常態化するようになれば、業務をシステム化したり効率化するインセンティブが生まれます。中長期的には、生産性の向上を通じて経済にプラスの影響を与える可能性はあると思います」
(男性が育児休暇を)取ることが当たり前になっていったらもっといいなと思いますね。
【石井記者】
実は、男性の育休を後押しする流れとして、来月から法律が改正されます。
変更点は大きく3点です。
1. 育児休業の給付金が「手取り10割相当になる」
条件:夫婦共に2週間以上休むこと。28日間分給付。
2. 男性育休の取得状況の公表の義務付けが、従業員1000人以上から300人以上の企業へ引き下げ
3. 育児や介護を抱える従業員向けへのテレワーク導入が努力義務に
Q:パパ目線で見ても社会が変わっていくのを感じますね?
【コメンテーター:元カープ・安部友裕さん】
「子供たちに対する時間が割けると非常にいいと思う。僕は前の職業が野球だったので、なかなか時間を割くのが難しい部分があったんですが。企業もただ働くだけじゃなく子育てもすべて含めた中で魅力あるものになってるなと思います」
専門家は男性の育児参加についてどんな風に考えているのでしょうか?
【広島大学大学院人間社会学研究科・角谷快彦教授】
「父親の子育て関与はそもそも子供に高影響を与えるという研究がたくさんあります。
例えば米国の事例ですが、父親の子育て参加が増えると学校の子供の成績があがったり、特に算数や国語の力が上がると言われていまして、情緒が安定したり自信が付いたり問題行動が減ったりということなどが報告されています」
そう話すのは、医療経済学などが専門の角谷教授。
企業にとって、業種や成長段階にもよりますがメリットがあると言います。
【広島大学大学院・角谷快彦教授】
「子育て関与を通じて父親自身もタイムマネージメント能力が磨かれたりして、企業にとっても人材が急に抜けるということが常態化するようになれば、業務をシステム化したり効率化するインセンティブが生まれます。中長期的には、生産性の向上を通じて経済にプラスの影響を与える可能性はあると思います」
一方、全国で父親学級を行い男性の育休を推進する専門家は?
【ワーク・ライフバランス上級シニアコンサルタント・大畑愼護さん】
Q:男性の育休が必要な理由
「実は産後の妻の死因の1位が自殺、これは産後の急激なホルモンの低下ではないか言われているが、産後うつが重症化すると自死や子供への虐待につながってしまう。最悪悲しいことに二人分の命が失われてしまう。初産婦や4人に1人が産後うつのリスクがあるといわれている。とくに初産婦は要注意。1人で大丈夫とふんばってしまいがち、産後うつのピークは2週間から1か月半がピーク。男性が、産後うつのリスクがある期間にサポートすることがのぞましいといわれています」
《スタジオ》
【石井記者】
私自身、産後、感情の起伏が激しくなったりすることはあったので、少子化が進む中、そして核家族化が進む中で、社会全体で支える姿勢っていうのは大切になるかなと思ったんです。
新川さん、これは働き方改革にもつながるものがありますね。
【コメンテーター:JICA中国・新川美佐絵さん】
「法律が改正され制度が整いましたが、日本人は会社の雰囲気や人間関係を重視してしまうので、きちんと(育児休暇)取りやすく、制度を使いやすい環境にして行くことも大事ですし、子供に優しいというのは高齢者や家族優先という価値観の変化にもつながってくるのかなと思います」
そういった意味で、来月からの法改正でどう変わっていくか、引き続き注目です。
【ワーク・ライフバランス上級シニアコンサルタント・大畑愼護さん】
Q:男性の育休が必要な理由
「実は産後の妻の死因の1位が自殺、これは産後の急激なホルモンの低下ではないか言われているが、産後うつが重症化すると自死や子供への虐待につながってしまう。最悪悲しいことに二人分の命が失われてしまう。初産婦や4人に1人が産後うつのリスクがあるといわれている。とくに初産婦は要注意。1人で大丈夫とふんばってしまいがち、産後うつのピークは2週間から1か月半がピーク。男性が、産後うつのリスクがある期間にサポートすることがのぞましいといわれています」
《スタジオ》
【石井記者】
私自身、産後、感情の起伏が激しくなったりすることはあったので、少子化が進む中、そして核家族化が進む中で、社会全体で支える姿勢っていうのは大切になるかなと思ったんです。
新川さん、これは働き方改革にもつながるものがありますね。
【コメンテーター:JICA中国・新川美佐絵さん】
「法律が改正され制度が整いましたが、日本人は会社の雰囲気や人間関係を重視してしまうので、きちんと(育児休暇)取りやすく、制度を使いやすい環境にして行くことも大事ですし、子供に優しいというのは高齢者や家族優先という価値観の変化にもつながってくるのかなと思います」
そういった意味で、来月からの法改正でどう変わっていくか、引き続き注目です。