「ポニョ」モデルの鞆の浦「鞆未来トンネル」開通 架橋計画浮上から40年余り 一部の住民反対で紆余曲折

3/30(日) 17:50

江戸時代の港町の風情を残す福山市鞆町で、町中心部の渋滞の緩和を目的に県が工事を進めてきたトンネルが開通しました。
福山市鞆町に完成した「鞆未来トンネル」は片側1車線の全長2114メートルで、町の中心を通る道路の渋滞緩和につなげようと県が工事を進めてきました。

トンネル工事を巡っては当初、常夜灯・雁木など貴重な江戸時代の港湾施設が残る港を埋め立て、橋をかける計画が進んでいましたが、景観を損なうと一部の住民が反対。何度も計画が練り直され現在の形になった経緯があります。
トンネルの開通により県東部屈指の観光地・鞆の浦のにぎわい創出や人口減少が進む町の発展にも期待がかかります。

13年前に橋をかける計画を撤回しトンネル建設へ転換した広島県の湯崎英彦知事は「鞆の中も揺れた。福山市も揺れた。広島県も揺れた。そのような中で1つの節目を迎えられたのは多くの皆さんのおかげだと思っている。これから未来に向かって鞆が発展する礎になればと考えている。」と話しました。