計画から41年「鞆未来トンネル」開通 紆余曲折の歴史を振り返る 広島・福山市
4/1(火) 17:20
江戸時代の港町の風情を残す福山市鞆町で渋滞緩和を目的に建設された
トンネルが先月30日、開通しました。
当初の計画から開通に至るまで実に41年以上を要した「歴史」をツイセキします。
トンネルが先月30日、開通しました。
当初の計画から開通に至るまで実に41年以上を要した「歴史」をツイセキします。
【山北陸斗記者】
「計画から40年以上、鞆の街づくりの要となるトンネルがついに開通します」
先月30日、福山市鞆町に開通した「鞆未来トンネル」。
トンネルは片側1車線の全長2114メートル。開通を記念し、誰もが自由にトンネルを歩けるイベントが開かれました。
【訪れた人は】
「ええな」
「初めて新しいトンネルを歩きましたけど感動があります。」
【鞆の住民は】
「すごくいいですね。鞆がもっともっと観光で発展するのを期待しています。」
「計画から40年以上、鞆の街づくりの要となるトンネルがついに開通します」
先月30日、福山市鞆町に開通した「鞆未来トンネル」。
トンネルは片側1車線の全長2114メートル。開通を記念し、誰もが自由にトンネルを歩けるイベントが開かれました。
【訪れた人は】
「ええな」
「初めて新しいトンネルを歩きましたけど感動があります。」
【鞆の住民は】
「すごくいいですね。鞆がもっともっと観光で発展するのを期待しています。」
常夜灯や雁木など汐待ちの港として栄えた江戸時代の面影を残す人気の観光地・鞆。
その町並みは「世界遺産級」と評価され、県内外から多くの人が訪れます。
そんな鞆の町にトンネルが開通するまで、様々な紆余曲折がありました。
その町並みは「世界遺産級」と評価され、県内外から多くの人が訪れます。
そんな鞆の町にトンネルが開通するまで、様々な紆余曲折がありました。
【山北陸斗記者】
「トンネルの建設は町の中心部を走る県道の渋滞緩和目的で行われました。
開通2時間前なんですが非常に混雑しています。」
鞆の中心を東西に貫く県道47号。道幅が狭く車の離合がままならないため
非常に混雑し、住民は不便な生活を強いられてきました。
「トンネルの建設は町の中心部を走る県道の渋滞緩和目的で行われました。
開通2時間前なんですが非常に混雑しています。」
鞆の中心を東西に貫く県道47号。道幅が狭く車の離合がままならないため
非常に混雑し、住民は不便な生活を強いられてきました。
そこで1983年12月、県と福山市は鞆港を埋め立て約180mの橋をかける「架橋計画」を立案。県は事業に必要な埋め立て免許を国に申請しますが…
【松居秀子さん】
「(架橋は)コンクリートの壁ですよ。(景観を)失うということは鞆をなくすこと、故郷をなくすこと。」
鞆の景観を損なうと一部の住民が計画に強く反対し、県を相手取り裁判を起こしたのです。
利便性をとるか、景観を守るのか,架橋問題は”景観”というものの価値を正面から問う
全国的にも注目される裁判になります。
【松居秀子さん】
「(架橋は)コンクリートの壁ですよ。(景観を)失うということは鞆をなくすこと、故郷をなくすこと。」
鞆の景観を損なうと一部の住民が計画に強く反対し、県を相手取り裁判を起こしたのです。
利便性をとるか、景観を守るのか,架橋問題は”景観”というものの価値を正面から問う
全国的にも注目される裁判になります。
2009年10月、広島地裁は
「鞆の景観は文化的・歴史的価値を有するもので、架橋事業が景観に及ぼす影響は重大だ」として、県に埋め立ての差し止めを命ずる判決を下しました。
【原告団】
「私たちの主張が認めていただけてこんなに嬉しいことはない。」
それでも架橋推進派の住民の要望などもあり、県は控訴します。
「鞆の景観は文化的・歴史的価値を有するもので、架橋事業が景観に及ぼす影響は重大だ」として、県に埋め立ての差し止めを命ずる判決を下しました。
【原告団】
「私たちの主張が認めていただけてこんなに嬉しいことはない。」
それでも架橋推進派の住民の要望などもあり、県は控訴します。
2009年に就任した湯崎知事は架橋案に加え港と景観に配慮した山側にトンネルを通す案など5つの案を提示。
県は住民との対話を続け2016年、埋め立て免許申請の取り下げを行いました。
そして2021年…
【広島県 湯崎英彦知事】
「鞆の将来にわたって大きな効果が出ると考えています。」
地元住民を2分した論争を経て、トンネルに接続する道路の工事がスタート。
翌年、トンネル内の掘削工事に取りかかり、去年6月に貫通。
そして先月31日、最初の計画から41年以上の月日を経て開通したのです。
【広島県 湯崎英彦知事】
「鞆の中も揺れた、福山市も揺れた、広島県も揺れた、そのようななかで
1つの節目を迎えられたのは多くの皆さんのおかげだと思います。
これから未来に向かって鞆が発展する礎になればと考えています。」
県は住民との対話を続け2016年、埋め立て免許申請の取り下げを行いました。
そして2021年…
【広島県 湯崎英彦知事】
「鞆の将来にわたって大きな効果が出ると考えています。」
地元住民を2分した論争を経て、トンネルに接続する道路の工事がスタート。
翌年、トンネル内の掘削工事に取りかかり、去年6月に貫通。
そして先月31日、最初の計画から41年以上の月日を経て開通したのです。
【広島県 湯崎英彦知事】
「鞆の中も揺れた、福山市も揺れた、広島県も揺れた、そのようななかで
1つの節目を迎えられたのは多くの皆さんのおかげだと思います。
これから未来に向かって鞆が発展する礎になればと考えています。」
あまりに年月がかかった開通に、架橋計画に反対していた住民も思いは複雑です。
【架橋反対派だった住民 松居秀子さん】
「公共事業を動かすのはこんなに月日が経つのかと。こんなに長くかけなかったら
もっと早く鞆が違う形になれたのにと。住民感情もここまで歪まなかったのではないかとか色々な思いがある。」
町は今、鞆の浦の沖合にある仙酔島に、全国で宿泊施設を展開する
「星野リゾート」の進出が決定するなど、観光面で盛り上がりを見せています。
しかし、約50年前には、1万人前後が暮らしていた町は
現在、約3300人まで人口が減っています。
【架橋推進派だった住民 鞆町内会連絡協議会 岡本浩男会長】
「(トンネル建設中に)爆破や振動で家の中に亀裂が入ったり水脈が変わって水が溢れるという状況が今もある。私たちがしたいことは鞆に住み続けていくための基盤整備。(行政と住民が)一体となって総合的に考えていく必要がある」
歴史的な町並みと、人々の日々の暮らしが共存する鞆の町。
トンネル開通で交通問題が改善したとしても高潮対策や下水道の整備、
空き家対策など課題は山積しています。
トンネルの開通が未来のまちづくりへ新たな出発点になるのか、期待されています。
【架橋反対派だった住民 松居秀子さん】
「公共事業を動かすのはこんなに月日が経つのかと。こんなに長くかけなかったら
もっと早く鞆が違う形になれたのにと。住民感情もここまで歪まなかったのではないかとか色々な思いがある。」
町は今、鞆の浦の沖合にある仙酔島に、全国で宿泊施設を展開する
「星野リゾート」の進出が決定するなど、観光面で盛り上がりを見せています。
しかし、約50年前には、1万人前後が暮らしていた町は
現在、約3300人まで人口が減っています。
【架橋推進派だった住民 鞆町内会連絡協議会 岡本浩男会長】
「(トンネル建設中に)爆破や振動で家の中に亀裂が入ったり水脈が変わって水が溢れるという状況が今もある。私たちがしたいことは鞆に住み続けていくための基盤整備。(行政と住民が)一体となって総合的に考えていく必要がある」
歴史的な町並みと、人々の日々の暮らしが共存する鞆の町。
トンネル開通で交通問題が改善したとしても高潮対策や下水道の整備、
空き家対策など課題は山積しています。
トンネルの開通が未来のまちづくりへ新たな出発点になるのか、期待されています。