「値下げ商品」チョコザップ会員は掃除などで月額料金大幅ダウン!物価高騰の中、注目の商品・サービス紹介

4/17(木) 20:00

今知りたい、旬の情報をお伝えするコーナー「サキドリ」。
今回の「サキドリ」は、「値下げ商品」
このご時世に、「値下げ?」という方もいらっしゃると思いますが、あるんです。

井辻フードアンド株式会社が運営する「餃子家龍」。
現在、広島市内を中心に、6店舗を展開しています。

先月、18日から、焼き餃子の値段をこれまでの390円から298円に値下げしました。

【井辻フードアンド・井辻俊行 社長】
「うちの看板商品なので悩みましたが、クオリティは下げずに同じものを使って価格は抑えています」
Q:同じ味で同じ量で値下げは簡単じゃないでしょう?

「簡単じゃなかったですね」

今回の値下げは、量を減らしたり、材料を変更したりしないで、実現しました。人件費や材料費など生産コストが上昇する中、何故できたのでしょうか?

【井辻フードアンド・井辻俊行 社長】
「餃子以外のものも作っているので、その工程で(他の商品を)大量に作ったりして生産効率を上げて、その分、餃子に集中できるとか、製造工程の見直しが大きくて、人の配置であったり細かく見直して、効率よく物が作れるように改善しました」

この機械では、餃子以外の商品も作りますが、同じ商品を一度に作れば、別の商品を作る時に行う清掃などの時間が節約され、生産性が向上します。
そういった作業の見直しを細かく、行ったのです。

【井辻フードアンド・井辻俊行 社長】
「価格を変更してからは(お客が)今まで2人前だったのが3人前になったりという注文の仕方をされている」

結果として、確かに、注文数は増えましたが・・。

Q:値下げは利益アップにつながりますか?
【井辻フードアンド・井辻俊行 社長】
「そこはあんまり考えてなくて、たくさんの人にリーズナブルな価格で食べてもらいたいという思いです」

単価を下げているため、店の利益が、必ずしも、上がっているわけではないのです。
物価が上がり始めて1年以上が経過した今、今後は「値下げ商品が、トレンドになるのか?」社長に聞いてみました。

【井辻フードアンド・井辻俊行 社長】
「現状は値上げをせざるを得ない状況かなと思います。(コストを)価格に転嫁しながらその分、何か改良したり、進化させていければ1番いいと思う」

ということで、企業努力はあるものの、今後、世の中が全体的に「値下げに向かう」かというと、現状では、厳しいという意見なんです。

しかし、値下げ商品の開発は、他にもありました。
ライザップが運営する「チョコザップ」が始めた、「お客様共創型ビジネスモデル」です。

【RIZAPグループ・杉原悠治 部長】
「色々なことを考えた上で思いついたが、常にお客は店舗に来てくれているので、そのお客にスキマ時間や運動のついでにちょっとしたお手伝いをしてもらうことができないかと」

チョコザップは、運動初心者向けのコンビニジムとして、無人の施設で、24時間、365日、使用可能。
着替えや靴の履き替えも不要といった新サービスで、2022年の事業開始以来、現在、全国に、およそ1800店舗を展開しています。
しかし、新たなビジネスモデルと急成長によって、想定外の問題が、発生したのです。

【RIZAPグループ・杉原悠治 部長】
「デジタルで置き換えられるところは全て置き換えていますが、どうしても清掃や備品の補充は人がしないといけない。ライザップのスタッフが定期巡回しながらメンテナンスをしていたのですが、店舗数が増えていくとライザップのトレーナーではまかないきれなくなるので」

そこで始めたのがフレンドリー会員というシステムなんです。
作業を外部に委託すると、コストが上がってしまいます。
フレンドリー会員は、ジム会員の希望者が登録して、店舗の掃除やゴミ捨て、備品の補充などの他、機械の簡単なメンテナンスなどを行います。

作業の内容や回数によって、月の利用料金が減額されるという制度なのです。
およそ1年半ほど前から、フレンドリー会員として活動する村田さん。
店舗の清掃作業などを担当しています。

【フレンドリー会員・村田裕美さん】
「(月に)8回(の作業)で2千円ほど安くなりますなので、(月の料金が税込み)1200円ちょっと」

村田さんは、フレンドリー会員として活動することは、その他にもメリットがあると言います。

【フレンドリー会員・村田裕美さん】
「清掃してピラティスが(ジムに)入っているので、ピラティスをして走ってという流れで、無駄がないです。時間いっぱい子どもの塾の迎えまで、精一杯動いています。この時間までにこれをしようなどが決まっているので、とてもメリハリがついた感じです。

【RIZAPグループ・杉原悠治 部長】
「今3万人以上の方がフレンドリー会員として活動してもらっているので、非常にお客にも好評だった」

さて、企業努力による「商品の値下げ」、今後、トレンドになっていく可能性はあるのでしょうか?

【RIZAPグループ・杉原悠治 部長】
「物価高で色々な材料費や原料費が上がってきていますので、我々も影響を受けています。その中でもまだまだ努力できるポイントはたくさんあって、今まではこうだったという発想はとにかく捨てるようにしていますので、新しいことへのチャレンジで日々精進しています」
<スタジオ>
【矢野ディレクター】
値下げ商品をもっとサキドリしたかったんですが、コストが上がってるので、下がる要素がないんですよ。
【加藤キャスター】
そんな中で、今回企業努力でこうしたいろいろな選択肢を増やしているっていうところで、チョコザップのフレンドリー会員なんて発想の転換ですよね。
【矢野ディレクター】
企業の知恵比べというか、企業のみなさんお願いしますという感じですね。