国の登録有形文化財「人為的に破壊か」 旧佐波浄水場配水池 福山市は警察に被害届

4/22(火) 18:32

福山市上下水道局は22日、国の登録有形文化財に指定されている福山市佐波町の「福山市旧佐波浄水場配水池」の扉が壊れているのが見つかったと発表。人為的に壊された可能性もあるとみて、警察に被害届を提出しました。

福山市上下水道局によりますと、今月22日午前9時ごろ、福山市佐波町にある「福山市旧佐波浄水場配水池」の近くを通りがかかった地元住民が扉が破損しているのを発見し、市に連絡しました。

扉は左右開きで、片方は内側に倒れ、もう片方はガラスが割られた状態だったということです。

去年12月末に職員が立ち寄った際には異変はありませんでした。

破損した扉は2013年の文化財登録時に取り付けたもので、旧佐波浄水場の周囲には高さ2メートルのフェンスがあるということです。

市上下水道局は人為的に壊された可能性もあるとみて、福山西警察署に器物損壊の被害届を提出しました。

旧佐波浄水場は1925(大正14)年に完成。施設が建設当時の姿を残していることから、配水池、浄水井上屋、門の3施設が国の登録有形文化財に指定されました。

今年は水道の通水開始100周年の節目で、秋には、一般向けの見学会を計画していたということです。

市上下水道局は「節目の年に遺構がこのような形になるのは残念で、故意に壊されたのであれば遺憾だ。見学会までに修繕して公開したい」とコメントしています。