広島の小学生は、毎夏触れる平和教育。戦争と原爆の悲劇、そして平和の尊さを改めて感じるために、何かの活動に参加してみたいと考えている親子さんもいるのでは。8月6日を迎える意識を高め、平和公園で感じることで自分が変わるきっかけにもなり、しかも気軽に参加できる「平和記念公園一斉清掃」について、広島市環境局業務部業務第一課の渡部さんと、広島市公衆衛生推進協議会事務局長の大武さんに話を聞きました。

　世界各国から多くの人が訪れる平和記念式典に先立ち、平和公園とその周辺をきれいにしようと、広島市公衆衛生推進協議会で取り組みを始めたのが1970年。その２年後には、広島市との共催の取り組みとなり、広く市民や企業に参加を呼びかけるうち、年々参加者も増加。昨年は3,250名もの人が参加する、8月6日を迎えるための恒例行事として定着しています。
　朝の7:10に集合し、黙祷と広島市長、広島市公衆衛生推進協議会会長の挨拶の後、それぞれ割り当てられたエリアでごみを拾ったり、草を抜いたりします。例年、市民の参加者は平和記念資料館の南側から本館周辺と、原爆ドームの周辺を担当します。
　参加した人からは「きれいに8月6日が迎えられてよかった」「平和公園に親しみがわいた」など平和公園を訪れる際の意識の変化や、「これからは平和公園以外も掃除したい」「今後も施設利用時にはきれいに使うようにしたい」など公共の場への美化意識の高まりの声が聞かれ、リピーター参加者も多いそうです。

　例年、7月下旬に行われる一斉清掃。今年は平和記念資料館が改装工事のため、例年とは異なるケースがあるかもしれないとのこと。6月末時点での詳細は以下の通りですが、随時広島市のHPなどで確認してください。

・個人参加は申込み不要
・7月27日（木）7:10 平和記念資料館南側（予定）に集合（※現在集合場所は調整中・当日までに要確認）
・ 7:15〜8:15、開会式終了後清掃活動スタート、随時解散
・小雨決行、雨天の場合は7月28日（金）に順延
　※中止決定は5:30に行い6:00までに広島市のHP(新着情報)に実施の有無を発表
・ ごみ袋、火バサミ（数に限りがあります）、タオル、軍手は会場に用意
　※清掃用具の準備は難しいので、可能であれば箒などの持参をお願いします
　※草取りやごみ拾いでの参加は、手ぶらでOK。水分などは各自でご持参ください
・会場には公共交通機関等をご利用くださいますよう、ご協力をお願いします
・広島市市民活動保険対象事業

　手ぶらで参加でき、早朝なので、出勤前のお父さんを含め、家族で参加可能です。快晴の日ならば、終了時刻の8:15に、昭和20年の朝の空気に思いを馳せることも。親子で平和について考えるきっかけの一つになる活動と言えそうです。

　他の清掃活動にも参加してみたいという人に、いくつか情報をいただきました。清掃をイベントとして、楽しく取り組んでみませんか。
● クリーンボランティア支援事業〜子ども会などボランティアで、公園や通りなどの公共的場所の清掃に取り組む際には、軍手やごみ袋を支給。広島市環境局業務部業務第一課（TEL;082-504-2098 FAX;082-504-2229）
● ごみゼロ・クリーンウォーク〜例年6月初旬に開催。袋町公園ほか１０出発地点からごみを拾いながら旧広島市民球場跡地ヘ集合し、イベントなど。この他、各区で散乱ごみ追放キャンペーンを開催。広島市環境局業務部業務第一課（TEL;082-504-2098 FAX;082-504-2229）
●クリーン太田川〜太田川水系37河川の河岸を一斉清掃。7月30日（日）実施。広島市環境保全課（TEL;082-504-2188 FAX;082-504-2229）