2018年02月26日(月)
入門から踏み出す“競技かるた”の世界
映画化もされた漫画『ちはやふる』の影響もあり、“競技かるた”が注目されています。広島で長く“競技かるた”に取り組んでいる「広島県かるた協会」では、小学生でも参加できる本格的な練習会のほか、初心者からその門を叩ける「かるた教室」も開いていると聞き、同会会長の川原康嗣さんを訪ねました。
老若男女を問わず楽しめる「畳の上の格闘技」
「広島県かるた協会」は、その構成団体である「ひろしま百人一首の会」を含めると60年以上の歴史があり、長く“競技かるた”の普及と発展、取り組む人の練習と交流に携わってきました。
“競技かるた”の魅力は、老若男女を問わずどの世代でも楽しめること、日本の伝統文化や礼儀作法にも触れられること。特に対戦相手と相対して、読み札が読み始められる一瞬の静けさと集中力は、競技かるたならではの醍醐味と言えます。また、「畳の上の格闘技」と呼ばれるくらい、瞬発力と反射神経、札を取るテクニックなどの身体的な要素と、相手とのかけひきや札の置き方など頭脳的な要素、使用する50枚の中に自分の得意な札がどれだけ含まれるかなど運の要素、それぞれを要するところも奥が深く面白いところです。
“競技かるた”の魅力は、老若男女を問わずどの世代でも楽しめること、日本の伝統文化や礼儀作法にも触れられること。特に対戦相手と相対して、読み札が読み始められる一瞬の静けさと集中力は、競技かるたならではの醍醐味と言えます。また、「畳の上の格闘技」と呼ばれるくらい、瞬発力と反射神経、札を取るテクニックなどの身体的な要素と、相手とのかけひきや札の置き方など頭脳的な要素、使用する50枚の中に自分の得意な札がどれだけ含まれるかなど運の要素、それぞれを要するところも奥が深く面白いところです。
まずは“決まり字”を覚えるところから
“競技かるた”にはルールがあります。1回の対戦で使用するのは、100枚のうち50枚。その半分の25枚が自分の持ち札となり、自分に向けて並べます。並べられる範囲、間隔などには決まりがありますが、置き方は自由。同じ音から始まる札を集める、得意な札を近くにするなど、札の置き方から既に戦略が始まります。
並べ終わったら15分間の暗記時間の後、競技スタート。上の句が読み上げられると、下の句の札を取り合います。敵陣の札を取ると、自陣の札を送ることができ、先に自陣の札がなくなった方が勝ちです。
“競技かるた”を始める上で欠かせないのが、“決まり字”を覚えること。“決まり字”とは、上の句の出だしのうち、そこまで読まれればその札だと確定できるという部分です。
「あしびきの〜」の上の句であれば、他に「あし〜」から始まる句がないので「し」まで聞けば、下の句は「ながながし〜」と判断できるので、“決まり字”は「あし」となります。
「あきのたの〜」や「あきかぜに〜」という上の句の場合、「あき」の後に「の」とくれば「わがころもでに〜」、「か」とくれば「もれいづる〜」と続くので、“決まり字”はそれぞれ「あきの」「あきか」となります。
この“決まり字”を全て覚えて、すらすらと言えるようになると、通常の練習会にも参加できます。
並べ終わったら15分間の暗記時間の後、競技スタート。上の句が読み上げられると、下の句の札を取り合います。敵陣の札を取ると、自陣の札を送ることができ、先に自陣の札がなくなった方が勝ちです。
“競技かるた”を始める上で欠かせないのが、“決まり字”を覚えること。“決まり字”とは、上の句の出だしのうち、そこまで読まれればその札だと確定できるという部分です。
「あしびきの〜」の上の句であれば、他に「あし〜」から始まる句がないので「し」まで聞けば、下の句は「ながながし〜」と判断できるので、“決まり字”は「あし」となります。
「あきのたの〜」や「あきかぜに〜」という上の句の場合、「あき」の後に「の」とくれば「わがころもでに〜」、「か」とくれば「もれいづる〜」と続くので、“決まり字”はそれぞれ「あきの」「あきか」となります。
この“決まり字”を全て覚えて、すらすらと言えるようになると、通常の練習会にも参加できます。
①自陣の札を並べるところから戦略の始まり
②15分間で自陣と敵陣の札を覚えます
③次の句が読み上げられる直前にはぐっと緊張感が高まります
④決まり字まで読まれた瞬間に、払われた札が飛び交います。大迫力!
②15分間で自陣と敵陣の札を覚えます
③次の句が読み上げられる直前にはぐっと緊張感が高まります
④決まり字まで読まれた瞬間に、払われた札が飛び交います。大迫力!
ルール説明や“決まり字”の覚え方から学べる「かるた教室」
初心者でも参加できる「かるた教室」では、まず3組に分かれます。
初めて来た人には13時から約1時間かけて、教室の決まりや競技ルールの説明を行い、“決まり字”の一覧表を配布して覚えてきてもらうように話をします。
“決まり字”を覚えてきた人には、テストを行います。下の句の札を見て“決まり字”を言っていく形で、100首全てを2分半以内に言えたら合格です。もちろん一度で合格できなくても、また覚えてきてチャレンジしてもらえます。
百首覚えて“決まり字”チャレンジに合格した人は、通常練習会に参加できます。「かるた教室」では、後半の実戦練習が始まるまで、素振りなどの練習をしたり、上級者にコツを聞いたりできます。
14時からは実戦形式の練習試合を行うので、見学することができます。読み上げられる前のお互いがぐっと緊張する雰囲気、読み上げられた瞬間の札の取り合いの迫力、礼儀やルールなどもよくわかるので、“競技かるた”に興味はあるけれど、実戦に触れたことがない人には、とてもいい機会になります。
『ちはやふる』以降、「広島県かるた協会」にも小学生、中学生、高校生など、若い世代の参加が増えています。事前申し込みも不要なので、興味がある人は気軽に来てみてください。
初めて来た人には13時から約1時間かけて、教室の決まりや競技ルールの説明を行い、“決まり字”の一覧表を配布して覚えてきてもらうように話をします。
“決まり字”を覚えてきた人には、テストを行います。下の句の札を見て“決まり字”を言っていく形で、100首全てを2分半以内に言えたら合格です。もちろん一度で合格できなくても、また覚えてきてチャレンジしてもらえます。
百首覚えて“決まり字”チャレンジに合格した人は、通常練習会に参加できます。「かるた教室」では、後半の実戦練習が始まるまで、素振りなどの練習をしたり、上級者にコツを聞いたりできます。
14時からは実戦形式の練習試合を行うので、見学することができます。読み上げられる前のお互いがぐっと緊張する雰囲気、読み上げられた瞬間の札の取り合いの迫力、礼儀やルールなどもよくわかるので、“競技かるた”に興味はあるけれど、実戦に触れたことがない人には、とてもいい機会になります。
『ちはやふる』以降、「広島県かるた協会」にも小学生、中学生、高校生など、若い世代の参加が増えています。事前申し込みも不要なので、興味がある人は気軽に来てみてください。
かるた教室で実戦練習の時間まで、“決まり字”チャレンジに挑戦する子や、自主練習する子たち