2015年9月3日(木)
そのおなかの痛み、排便異常かも・・・
質問:うちの子どもが、便秘しがちです。 便秘を改善する方法はあるのでしょうか。
小児科さとうクリニックの院長、佐藤貴先生に聞きました。
小児科さとうクリニックの院長、佐藤貴先生に聞きました。
【便秘とは】
一般的に、3日程度排便が順調に行われない状態のことをいい、5日以上、便がでないと治療する必要があります。「便秘は、たいしたことではない」と思われがちですが、慢性的になってしまうと癖になってしまい、お腹が張って痛くなることもありますので、便秘になりにくい生活習慣を身に付けましょう。
健康な便は、バナナ状の形をしていて、表面が柔らかいものです。ウサギのような硬くてコロコロしたものは、便秘の可能性があります。
健康な便は、バナナ状の形をしていて、表面が柔らかいものです。ウサギのような硬くてコロコロしたものは、便秘の可能性があります。
【便秘の原因】
食生活の乱れやストレスなど影響していることが多いようです。昔は、お米が主食で、野菜や根菜類、豆類、海藻などといった食物繊維が豊富な和食が中心でしたが、現在は、食の欧米化がすすみ、ジャンクフードといった動物性たんぱく質や脂質の多い食生活になっている子どもが増えてきているように感じます。食物繊維が足りないために、便が出にくくなっていることも原因の一つだと思いますね。
また、特に女の子に多いのですが、学校で便意があってもトイレに行くのが恥ずかしく我慢することで便秘になることもあります。小学校高学年から思春期がはじまります。この時期、心や身体のバランスが崩れやすく、便秘と下痢を繰り返す「過敏性腸炎」という自律神経失調症が発症することもあります。
当院で「急におなかが痛くなった!」といって来院される患者さんのほとんどは便秘ですね。
また、特に女の子に多いのですが、学校で便意があってもトイレに行くのが恥ずかしく我慢することで便秘になることもあります。小学校高学年から思春期がはじまります。この時期、心や身体のバランスが崩れやすく、便秘と下痢を繰り返す「過敏性腸炎」という自律神経失調症が発症することもあります。
当院で「急におなかが痛くなった!」といって来院される患者さんのほとんどは便秘ですね。
【親として気を付けたいこと】
やはり、食生活の改善が一番でしょうね。オクラや納豆、なめこといったネバネバする食材は、お通じをよくしてくれます。食事のメニューに一品取り入れてみてはいかがでしょうか。高学年になると、「ウンチは出た?」と
聞くことは、あまりないでしょうが、声をかけて、ちゃんと便が出ているか確認することもオススメします。特に気を付けてほしいのが「ダイエット」。食べる量を減らすことで、便が出にくくなり、便秘の原因につながることもあるので、日ごろから、お子さんの様子をよく見てあげましょう。
聞くことは、あまりないでしょうが、声をかけて、ちゃんと便が出ているか確認することもオススメします。特に気を付けてほしいのが「ダイエット」。食べる量を減らすことで、便が出にくくなり、便秘の原因につながることもあるので、日ごろから、お子さんの様子をよく見てあげましょう。
【改善する方法】
排便習慣ができていなくても、トイレにいってみましょう。しばらく座っていることで便意がでてくるかもしれません。少しでも改善するために、生活習慣を見直す必要があります。以下の4点を心がけてください。
1.早寝早起きをし、規則正しい生活をすること
2.バランスのとれた食事を3食とること
3.決められた時間以外は、間食を避けること
4.軽い運動で構わないので、身体を動かすこと
最後に、便通をよくするマッサージがありますので、ぜひ試してみてください。
1.早寝早起きをし、規則正しい生活をすること
2.バランスのとれた食事を3食とること
3.決められた時間以外は、間食を避けること
4.軽い運動で構わないので、身体を動かすこと
最後に、便通をよくするマッサージがありますので、ぜひ試してみてください。
おへそまわりを中心に、時計回りにおなかをさする
寝転んで、片足ずつ天井にあげてストレッチ
マッサージやストレッチなど身体を動かすことは、腸の運動を活発にし、便通をよくするといわれていますので、時間があれば、お子さんと実践してみてはいかがでしょうか。
- 小児科さとうクリニック 院長
佐藤貴(さとう・たかし) - 昭和60年、島根医科大学医学部卒業後、広島大学小児科学教室に入局。その後、水島協同病院小児科、中国労災病院小児科、広島大学附属病院小児科・助手、サウスカロライナ医科大学小児科、広島大学附属病院小児科・講師、助教授、准教授を経て、小児科さとうクリニック開院。現在、広島大学臨床教授を併任。