2020年4月3日(金)
【素朴な疑問シリーズ】Q.膝のお皿の下の骨が痛いようです…。
発育期(小学生高学年~中学生)のスポーツ少年の膝のお皿の下の骨(脛骨粗面)が徐々に出てきて、痛みを生じる場合、「オスグッド病」かもしれません。スポーツで、特に飛んだり、跳ねたり、またボールを蹴る動作の繰り返しにより生じます。休んでいると痛みがなくなりますが、スポーツを始めると痛みが再発します。成長期に特徴的な痛みです。診断は上記症状とレントゲン検査で判ります。今後の成長に影響を及ぼすことも考えられるので、早期に専門医の診断を受けましょう。
●オスグッド病の原因は?
太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)がお皿を介してつながる脛骨の付着部の骨端軟骨の剥離です。この時期は急激に骨が軟骨から成長する時期で、膝を伸ばす力の繰り返しにより、この成長軟骨部が剥離するために生じます。
●オスグッド病の治療方法は?
成長期の一過性の病気です。この時期はスポーツを控えましょう。症状を強くさせないためには、大腿四頭筋を伸ばすストレッチングや痛いところのアイスマッサージなどを行い、痛みが強いときのみ、薬を飲んだり湿布をします。
●スポーツ復帰は?
痛くなければしてもかまいませんが、この時期3~6カ月はスポーツをすると症状が強くなるので、スポーツの前後に上記ストレッチやアイスマッサージ、ベルトの装着などをした上でのスポーツになります。
- 【監修】佐々木和明先生
<span style="color:#FF0000;font-size:1.125em;font-weight:bold;">佐々木外科整形外科医院 院長</span> - <div style="font-size:0.875em;">◆日本整形外科学会 整形外科専門医
<a href="https://www.ortho-sasaki1962.jp/page1" target="_blank">https://www.ortho-sasaki1962.jp/page1</a>
<経歴>
平成3年3月 昭和大学医学部卒業
平成3年4月 昭和大学病院 整形外科勤務
平成4年7月 東京都立広尾病院 整形外科勤務
平成5年7月 昭和大学病院 整形外科勤務
平成7年7月 関東逓信病院
(現NTT東日本関東病院)整形外科勤務
平成10年7月 鉄蕉会亀田総合病院(千葉県鴨川市)勤務
平成11年9月 同上(亀田メディカルセンター)整形外科医長
平成16年10月 佐々木外科医院 副医院長
平成23年4月 広島大学病院 整形外科非常勤医
平成23年4月 佐々木外科整形外科医院(名称変更)副院長
平成29年4月 院長として継承新規開院
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◎一般社団法人 日本整形外科スポーツ医学会「スポーツ損傷シリーズ オスグッド病」
(http://www.jossm.or.jp/series/flie/s01.pdf)を加工して作成。