2021年7月2日(金)
【素朴な疑問シリーズ】タバコの煙で歯茎が黒ずむってホント?
近年、子どもの歯肉の黒ずみ(歯肉メラニン色素沈着)に、大人のタバコの受動喫煙が関係していることが分かってきました。
受動喫煙とは、喫煙者の周囲にいる人が自分の意志とは無関係にタバコの煙「環境タバコ煙」にさらされることです。「環境タバコ煙」は、喫煙者がフィルターを通して吸い込む主流煙の何倍もの有害物質を含みます。そのため、子どもが「環境タバコ煙」を吸い込むと有害物質から歯茎を守るためのメラニン色素が作られ、歯茎が黒ずむのです。また、受動喫煙により、歯周病や小児のう蝕(むし歯)のリスクが高くなることが報告されています。
ちなみに、家族に気をつかって換気扇の下やベランダでタバコを吸っても、喫煙後最低8時間は有害な一酸化炭素が吐息から出ています。また、車内での喫煙は、密室のため子どもへの悪影響は甚大です。車を降りた後、接する他の子どもにまで害をおよぼします。
受動喫煙の影響から子どもを守るには、分煙ではなく禁煙が必要です。禁煙指導を行っている歯科医院もありますので、詳しくは広島県歯科医師会のホームページ(https://www.hpda.or.jp/)をご覧ください。
- 【監修】広島県歯科医師会
◎広島県歯科衛生連絡協議会「つよい歯でじょうぶなからだをつくりましょう!
(タバコから子どもたちを守るために)」(https://www.hpda.or.jp/upload/a-n01.pdf)を
加工して作成。