2023年2月3日(金)
【素朴な疑問シリーズ】Q.野球肩の予防方法を教えてください。
●「野球肩」とは?
投球過多、フォーム不良、全身的要因により肩関節に負荷が加わり発症します。肩関節前方の緩みや筋肉、関節包の硬さが原因で発症すると考えられています。痛みのある場合は整形外科へ受診してください。
●肩を守るためのストレッチ
投げる動作は普段あまりしませんから、急に投げたり、投げすぎたり、おかしな投げ方をすると、肩は簡単に痛くなります。ストレッチをして、肩の動きを良くしましょう。
※説明は、すべて右投げの選手の場合です。
1.肩関節のまわりを柔らかくする
◎肩後方のストレッチ
肩甲骨を壁または床に固定し、腕を水平に内側にひねる。このとき、腕が下がらないように注意しましょう。
◎肩後方のストレッチ
肩甲骨を壁または床に固定し、腕を水平に内側にひねる。このとき、腕が下がらないように注意しましょう。
◎肩周囲筋のストレッチ
右肩を上げ、肘を曲げた状態で図のような姿勢から右肘を左側に倒して体を左へ曲げる。このとき、骨盤が動かないように注意しましょう。
右肩を上げ、肘を曲げた状態で図のような姿勢から右肘を左側に倒して体を左へ曲げる。このとき、骨盤が動かないように注意しましょう。
◎肩後方のストレッチ
右を下に横になり、肩と肘をそれぞれ90度曲げた状態で手首を下に押さえて肩を内側にひねる。このとき、肩甲骨が動かないように注意しましょう。
右を下に横になり、肩と肘をそれぞれ90度曲げた状態で手首を下に押さえて肩を内側にひねる。このとき、肩甲骨が動かないように注意しましょう。
2.胸郭、肩甲骨、胸椎の動きを良くする
◎前胸部のストレッチ
左を下に横になり、右肩を後ろへ引き、右膝は前の床に接して固定。左肩腕を内側にひねりながら前方に移動させる。
◎前胸部のストレッチ
左を下に横になり、右肩を後ろへ引き、右膝は前の床に接して固定。左肩腕を内側にひねりながら前方に移動させる。
◎前胸部のストレッチ
左を下に横になり、右肩を後ろへ引き、右膝は前の床に接して固定。左肩腕を内側にひねりながら前方に移動させる。
◎胸椎のストレッチ
両肩甲骨の下にクッションを入れて上向きに寝てベッドから頭をたらす。2~3キロのおもりを持ち、肘を伸ばして両手を上げる。両肘は肩幅を維持する。
◎肩甲骨のストレッチ
胸の下(胸骨の下端)を前方に突き出し、肩甲骨を体の中心に向かって引く。このとき、肩甲骨が浮き上がらないように注意しましょう。
- 【監修】佐々木和明先生 佐々木外科整形外科医院 院長
- <経歴>
平成3年3月 昭和大学医学部卒業
平成3年4月 昭和大学病院 整形外科勤務
平成4年7月 東京都立広尾病院 整形外科勤務
平成5年7月 昭和大学病院 整形外科勤務
平成7年7月 関東逓信病院
(現NTT東日本関東病院)整形外科勤務
平成10年7月 鉄蕉会亀田総合病院(千葉県鴨川市)勤務
平成11年9月 同上(亀田メディカルセンター)整形外科医長
平成16年10月 佐々木外科医院 副医院長
平成23年4月 広島大学病院 整形外科非常勤医
平成25年4月 佐々木外科整形外科医院(名称変更)副院長
平成29年6月 院長として継承新規開院
◎一般社団法人 日本整形外科スポーツ医学会「スポーツ損傷シリーズ
肩障害予防のストレッチ」(http://www.jossm.or.jp/series/flie/s23.pdf)
および「スポーツ損傷シリーズ 野球肩」
(http://www.jossm.or.jp/series/flie/s16.pdf)を加工して作成。