2023年10月18日(水)
【素朴な疑問シリーズ】Q.「顎関節異常」と診断されました。
●まずは、かかりつけ歯科医に相談しましょう。
歯科検診で「顎関節異常」と判定されるお子様が、年々増加傾向にあります。しかし、歯科検診後、歯科医に受診されることが少なく、そのまま見過ごされていることが多いようです。放置しておくと、口が開きにくくなったり、顎関節部が痛くなったりすることがあります。そうならないためにも、かかりつけ歯科医療機関に相談されることをおすすめします。
成長期にある低年齢の子どもは骨格形成が盛んで、状況の変化に顎関節が柔軟に対応するため、顎関節の異常があっても症状が長続きせず、多くの場合、見逃されてしまいます。柔軟性があり、本人にまだ自己修復能力があるうちに、周囲の大人が気づき、適切な指導や治療につなげることが必要です。
●「顎関節異常」になりやすい生活習慣とは…。
成長期にあるお子さんの「顎関節異常」は、お口の周辺の癖や普段の姿勢が原因であり、それらを取り除くだけで症状がなくなることが多いと言われています。次のような生活習慣は、顎関節に負担をかけることにつながります。早期に気づいて指導の参考にしてください。
❶いつも同じ方向を向いて眠る・うつ伏せで眠る
眠っているときにいつも同じ方向を向いたり、うつ伏せでいると、同一方向から顎関節に異常な負荷がかかり、顎関節を痛めてしまうことがあります。
成長期にあるお子さんの「顎関節異常」は、お口の周辺の癖や普段の姿勢が原因であり、それらを取り除くだけで症状がなくなることが多いと言われています。次のような生活習慣は、顎関節に負担をかけることにつながります。早期に気づいて指導の参考にしてください。
❶いつも同じ方向を向いて眠る・うつ伏せで眠る
眠っているときにいつも同じ方向を向いたり、うつ伏せでいると、同一方向から顎関節に異常な負荷がかかり、顎関節を痛めてしまうことがあります。
❷頬杖をつく
勉強中や家庭でテレビを見るときに頬杖をつく癖があると、顎関節に負担をかけることになり、顎関節を痛めてしまうことがあります。
❸眠っているときの歯ぎしりやくいしばり
睡眠時の歯ぎしりやくいしばりは「顎関節異常」を発症させることがあります。睡眠中は脳による制御の無い状態になるので、強い力で左右に顎をゆすって上下の歯をすり合わせたり、力いっぱいかみしめることになります。その結果、顎関節周辺に過度の負荷がかかって周囲の組織を痛めます。
❹下顎を突き出したり無理に左右に動かす
下顎を前に突き出したり、無理に顎を左右に動かすような習慣がつくと、顎関節に負担をかけます。
❺食事のときに片側だけでかむ
かみ合わせが悪かったり、むし歯などが原因で、両側でかむことができずに片側だけを長い間使用したりすると、顎関節の一方だけに負担がかかり、周囲の組織を痛めてしまいます。
❻姿勢が悪い
頭を常に前方に傾けた「猫背」と言われる姿勢を続けたり、イスに座っているときにいつも足を組んでいると、前後左右にねじれた力がいつも頸部にかかるようになります。その結果、咀嚼筋や頸部の筋にこりや痛みを引き起こし、「顎関節異常」の原因になることがあります。
❼楽器の演奏などで顎に無理な力がかかる
バイオリンを弾く際には肩と顎でバイオリンを挟んでおかなければなりません。長時間練習する場合には、 顎関節に強い負担がかかることがあります。また、トランペットやホルンなどの管楽器を吹く際にも、口の周りには強い緊張が必要です。また顎を後方に押し下げてしまう方向に強い力がかかり、顎関節に大きな負荷をかけることがあります。
●「顎関節異常」を予防するには…。
❶しっかりかんで食べること
硬いものを食べずに、柔らかいものばかりを食べると、顎の筋肉や骨の発達が不十分になります。
❶しっかりかんで食べること
硬いものを食べずに、柔らかいものばかりを食べると、顎の筋肉や骨の発達が不十分になります。
❷悪い癖をやめること
長時間にわたり顎関節に大きな負荷をかける生活習慣(前述)を改善しましょう。
長時間にわたり顎関節に大きな負荷をかける生活習慣(前述)を改善しましょう。
- 【監修】広島県歯科医師会
◎広島県/広島県歯科衛生連絡協議会「顎関節異常対応マニュアル」
(https://www.hpda.or.jp/upload/gakkohoken_gakukansetsu_manyuaru.pdf)を加工して作成。