2023年11月15日(水)
【素朴な疑問シリーズ】Q.「ブラキシズム」って、なぁに?
●「ブラキシズム」とは…。
噛むための筋肉が何らかの原因で異常に緊張し、歯をこすり合わせたり、くいしばったり、連続的にカチカチと噛み合わせる運動のこと。いわゆる「歯ぎしり」や「くいしばり」で、ストレスが関与しているといわれています。
心哩的ストレスによって身体には色々な影響がでます。例えば、心配事が続くと胃がもたれたり、痛くなったりという話はよく耳にします。しかし、口やその周囲への影響については、あまり知られていません。でもちょっと思い出してみてください。「歯ぎしりをして悔しがる」「緊張すると口が渇く」という経験はありませんか。このように口の中は情緒の変化やストレスに反応がとても敏感な場所なのです。特に「歯ぎしり」や「くいしばり」は「ブラキシズム」と呼ばれ、歯や口に様々な影響を及ぼすことが指摘されています。
子どもの乳歯から永久歯への生え変わり時期に起こる「歯ぎしり」は、噛み合わせを調整する意味で必要ですが、注意したいのは、永久歯が生え揃ってからのも「歯ぎしり」が治らない場合です。
●ブラキシズムの種類
●気づきにくい「ブラキシズム」
「ブラキシズム」は、睡眠中や昼間に無意識に行われています。このため自覚している人は少なく、他人から指摘されて初めて気づくことが大半です。 中には「くいしばり」など音が出ないタイプもあるので、一層わかりにくいことがあります。
「ブラキシズム」は、睡眠中や昼間に無意識に行われています。このため自覚している人は少なく、他人から指摘されて初めて気づくことが大半です。 中には「くいしばり」など音が出ないタイプもあるので、一層わかりにくいことがあります。
●「ブラキシズム」の力
睡眠中の「ブラキシズム」をするときの力は、 普段思い切り噛んだとき以上の力になることもあり、奥歯では1㎠あたり約70~80kgの力が加わるといわれます。
睡眠中の「ブラキシズム」をするときの力は、 普段思い切り噛んだとき以上の力になることもあり、奥歯では1㎠あたり約70~80kgの力が加わるといわれます。
●「ブラキシズム」の原因
「ブラキシズム」のメカニズムについては、まだ十分には解明されていません。ストレスがあったり歯の噛み合わせに異常があったりすると、「ブラキシズム」は増悪するといわれています。さらに、飲酒やある種の治療薬(パーキンソン病など)でも「歯ぎしり」が誘発されるという報告もあります。
「ブラキシズム」のメカニズムについては、まだ十分には解明されていません。ストレスがあったり歯の噛み合わせに異常があったりすると、「ブラキシズム」は増悪するといわれています。さらに、飲酒やある種の治療薬(パーキンソン病など)でも「歯ぎしり」が誘発されるという報告もあります。
●「ブラキシズム」の影響
「ブラキシズム」は、歯に非常に強い力を加えるため、徐々に歯を支える骨が吸収し、歯が揺れてきます。歯周病のある方に「ブラキシズム」が合併すると、さらに重度の歯周炎に進行しやすくなります。また、最新の研究では、「ブラキシズム」をしている人は、していない人に比べて、2.5倍も顎関節症に曜患しているという報告もあります。さらに、「ブラキシズム」は睡眠障害をおこし、浅い睡眠と関連性があるともいわれています。
「ブラキシズム」は、歯に非常に強い力を加えるため、徐々に歯を支える骨が吸収し、歯が揺れてきます。歯周病のある方に「ブラキシズム」が合併すると、さらに重度の歯周炎に進行しやすくなります。また、最新の研究では、「ブラキシズム」をしている人は、していない人に比べて、2.5倍も顎関節症に曜患しているという報告もあります。さらに、「ブラキシズム」は睡眠障害をおこし、浅い睡眠と関連性があるともいわれています。
●「ブラキシズム」のセルフチェック方法
以下のチェック項目の3つ以上にあてはまる場合は、「ブラキシズム」の可能性が高いと考えられます。口の中の異常に気づいたら、かかりつけ歯科医院に相談してください。
以下のチェック項目の3つ以上にあてはまる場合は、「ブラキシズム」の可能性が高いと考えられます。口の中の異常に気づいたら、かかりつけ歯科医院に相談してください。
●自分でできる「くいしばり」へのアプローチ
●ステップ1 気づきましょう。
何かに夢中になっているときなどに歯を合わせたり、くいしばったりしていませんか。食事中や会話をするとき以外、上下の歯は1㎜程度の隙間が あるはずです。しかし、いつも歯を合わせていることが正常だと誤解し、常に意識してくいしばっている方や、習慣として無意識に歯を合わせている方がいらっしゃいます。これは「歯列接触癖」と呼ばれ、顎関節に悪影響を及ぼすことが指摘されています。「歯列接触癖」がある方は、自分の癖に気づくのが、まず第一歩です。
●ステップ2 実行しましょう。
噛みしめに気づいても、癖というのは無意識にしてしまうので、なかなか止められません。 そこで、目につく場所にメモや力ラーテープなど目印をつけ、それを見たら思い出し、歯 を離すようにしましょう。 また、就寝前に「歯を噛みしめない、くいしばらない」などと 繰り返し唱えること(自己暗示療法)も就寝中のブラキシズム防止に効果的です。
●ステップ1 気づきましょう。
何かに夢中になっているときなどに歯を合わせたり、くいしばったりしていませんか。食事中や会話をするとき以外、上下の歯は1㎜程度の隙間が あるはずです。しかし、いつも歯を合わせていることが正常だと誤解し、常に意識してくいしばっている方や、習慣として無意識に歯を合わせている方がいらっしゃいます。これは「歯列接触癖」と呼ばれ、顎関節に悪影響を及ぼすことが指摘されています。「歯列接触癖」がある方は、自分の癖に気づくのが、まず第一歩です。
●ステップ2 実行しましょう。
噛みしめに気づいても、癖というのは無意識にしてしまうので、なかなか止められません。 そこで、目につく場所にメモや力ラーテープなど目印をつけ、それを見たら思い出し、歯 を離すようにしましょう。 また、就寝前に「歯を噛みしめない、くいしばらない」などと 繰り返し唱えること(自己暗示療法)も就寝中のブラキシズム防止に効果的です。
- 【監修】広島県歯科医師会
◎広島県歯科衛生連絡協議会「メンタルヘルスからみた歯と口の健康」(https://www.hpda.or.jp/upload/a-n03.pdf)を加工して作成。