2025年2月19日(水)
【素朴な疑問シリーズ】子どもの花粉症対策をしっかりサポート!親ができることとは?
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春が近くなると、暖かい日差しや新しい季節の始まりを嬉しく思う反面、花粉症に悩む子どもを持つ家庭では、憂鬱な気持ちになることも多いでしょう。花粉症の症状が出ると、学業や日常生活にも支障が出てしまいます。親としてできる花粉症対策を徹底し、少しでも子どもが快適に過ごせるように手助けしていきましょう。
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子どもも大人も憂鬱……花粉症とは?
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花粉症は、木や草の花粉が原因で、鼻水やくしゃみ、目のかゆみ、のどの痛みなど、いろいろなアレルギー症状を引き起こす病気です。花粉症の原因として、スギやヒノキがよく知られていますが、それ以外にも、日本ではシラカンバやハンノキ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギなど、約60種類の花粉が花粉症を引き起こすことがわかっています。特に、春、気を付けたいのは、スギとヒノキです。
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親としてできる主な4つの花粉症対策
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花粉症の症状を軽減するためには、日常的な対策が重要です。子ども自身が気を付けることもありますが、親が率先してサポートしてあげましょう。
1. 外出時のマスクと眼鏡の着用
花粉が飛ぶ時期は、外出時にマスクと眼鏡を着用させましょう。マスクをつけることで、通常のマスクでも花粉を約70%減らすことができ、市販の花粉症用マスクでは、約84%もの花粉を減らす効果があります。衛生面を考えると使い捨てのマスクがおすすめで、性能を重視するなら不織布マスクが効果的です。また、眼鏡をかけると、目のかゆみが軽減されるので、学校外ではサングラスなどの花粉対策用眼鏡を用意してあげるのも得策です。
2. 帰宅後はすぐに手洗いと顔洗い
外から帰ったら、まず手洗いを徹底しましょう。手や服に付いた花粉を家の中に持ち込まないようにするためです。できれば、顔や髪の毛も洗うと、花粉をきれいに落とせます。これを習慣化すると、花粉症の症状を軽減する一助になります。
3. こまめな掃除と脱換気で室内の環境を整える
家の中に花粉が入らないようにするために、窓を開ける時間を工夫しましょう。特に花粉の飛ぶ量が多い午前中から昼過ぎの時間帯は、できるだけ換気を避け、部屋の湿度を保つようにします。室内の換気が必要な場合は、窓を全開にせず10cm程度にし、レースのカーテンをすることで流入する花粉を減らすことができます。また、加湿器を使ったり、濡れタオルを干せば、花粉が空気中を漂うのを防ぐ効果があります。こまめな掃除も大切です。
4. ぐっすりねむれる睡眠環境を
十分な睡眠をとることも有効です。睡眠不足が続くと免疫力が低下し、花粉症の症状が悪化することもあります。子どもがリラックスして寝られるように、寝室を快適に保つことを心がけましょう。花粉が気になる時期には、枕カバーやシーツをこまめに洗い、清潔さをキープすることも重要です。
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症状が酷い場合は自己判断せず病院へ
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もし子どもが花粉症かどうか確信が持てない場合、また症状が長引くなど困る場合は、アレルギー検査を受けることも考えましょう。検査を受けることで、どの花粉にアレルギー反応を示しているのかがわかり、より適切な対策ができます。花粉ではなくダニアレルギーだったという結果が出るなど、花粉以外の原因がわかることもあります。
そして花粉症がひどくなってしまった場合、薬を使うことも一つの手段です。市販薬もありますが、子どもは必ず医師に相談してから使用するようにしましょう。子どもの年齢や症状に適した薬を処方してもらえば、効果的に花粉症を抑えることができます。
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花粉大国日本が講じる今後の対策
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日本では国をあげて、花粉症対策を実施しています。たとえば2033年度までに、花粉の原因となるスギの人工林を約20%減らすことを目指して、スギの伐採や植え替えを進めていきます。将来、花粉症に悩む人には、少し楽になる展開が待っていそうです。とはいえ、まだまだ注意と対策が必要です。親が頑張るだけでなく、子ども自身に対策を理解してもらうこと。そして、花粉症の辛さを一緒に感じながら、協力し合って各々の症状を和らげ方法を見つけていきましょう。
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<出展>
政府広報オンライン:「政府の花粉症対策」
政府広報オンライン:「花粉症で悩む皆さま! 早めの治療や予防行動を!」
環境省「花粉情報サイト」
政府広報オンライン:「政府の花粉症対策」
政府広報オンライン:「花粉症で悩む皆さま! 早めの治療や予防行動を!」
環境省「花粉情報サイト」