2015年4月10日(金)
親子で片づけをしよう
「うちの子ども、片づけができなくて・・・」と困っている方も多いのではないでしょうか。新年度がスタートし、片づけの習慣を身に付けるにはいい時期。まず、何を始めたらいいのか、江川佳代整理収納コンサルタントオフィス代表・江川佳代さんに聞きました。
なぜ、片づけられない?
子どもの成長により不要になった、おもちゃや洋服、学校の教材など保管し続けていることで、モノが一定量を越えてきます。今使っているものと、保管しているものが→混在する→ぐちゃぐちゃになり、どこに何があるかわからない、という状態になります。すでに使っていないものを保管する意味や目的を考えてみることで、厳選する必要があります。また、定位置や収納法を親が勝手に決めることが多く、それが子どもには難しいこともあります。場所はリビングなど日常過ごしている所に近いところ、優先すべきは、美しさより、見える・簡単な方法を取り入れることです。
よく使うものから片づけよう
片づけのポイントとして二つあります。
1. 「使ったら元の場所に戻すこと」を習慣化。
使ったものを元に戻すことができないと、定位置を決めてもリバウンドしてしまいます。いきなり全部を片づけるのは無理なので、毎日使うもの、たとえば、ランドセル、制服など一つでいいので、三日、三週間、三カ月・・と、見守りながら「元に戻そうね」と言い続けて、子どもが主体となっていることを伝えることが大事です。
子どもは、ほっといたらやらないものです。片づけていないからといって親が手を貸すと、自主的に片づけることをやめてしまいます。“見守る”ことが大切なので、根気よく気長に。
子どもは、ほっといたらやらないものです。片づけていないからといって親が手を貸すと、自主的に片づけることをやめてしまいます。“見守る”ことが大切なので、根気よく気長に。
2. モノを選択させる訓練をさせましょう。
「よく使うもの」「ときどき使うもの」「迷うもの」「処分するもの」の4つにわける練習をします。最初は迷いますが、だんだんとモノを区別する判断が早くなってきます。いる・いらないの判断を親が口を出すと、自分で判断できなくなり、自立を妨げます。
子どもの選択を尊重しましょう。
子どもの選択を尊重しましょう。
小学校高学年、今やらなければ・・・・
一年に一度、年度がわりなど、ベストなタイミングを見極めて片づけを。思春期に入ると、なかなか言うことを聞かなくなるので、柔軟な今の時期に教えることでスムーズに習慣化できます。ここであきらめたらもっと難しくなります。
親子で片づけをすることで、信頼関係を築くことにつながる。
片づけが習慣になるまでには時間がかかります。しかし、親子で一緒に片づけを実践することで「自分の管理は自分でする」ことを身に付けることができ、自主性や自立を助けます。モノとのつきあいは、自分とのつきあい。大切なのは、子どもを一人の人として“見守る” “認める”姿勢を忘れないこと。そうすれば子どもとの信頼関係も保っていけます。
まずは、文房具から片づけてみよう。(30分以内にできます)
(1)全部取り出す。
(2)種類ごとに分ける。
(3)使用頻度の高いものをまとめる。
(4)使用頻度の低いものをまとめる。
(5)引出の中を仕切って収納する。
※使用頻度の低いものは別の場所へ保管しておくとよい。
※使用頻度の低いものは別の場所へ保管しておくとよい。
- 江川佳代(えがわ・かよ) 江川佳代整理収納コンサルタントオフィス代表
- 2007年1月起業。
講演会・セミナーやクライアント宅での豊富な経験から、セミナーはもちろん、コンサルティングや収納サービスにおいても、それぞれに合った話や整理収納方法を提案すると好評を得ている。
2014年11月 一般社団法人 親・子の片づけ教育研究所設立、理事就任。親と子の片づけに特化した講座を今夏より全国で開催決定。