子育てアドバイス

疲れ、やる気を失っているサインを見つけるには

質問: GW、家族旅行を楽しんできたのですが、休み明けから子どもの様子がおかしいのです。疲れているのか、やる気を失っているようなのですが・・・・

子育て支援活動を行っている「おやイスト」代表 いとうともこさんに聞きました。
なぜ、やる気がなくなってしまうのか。
 「やる気」の前に、気力自体が落ちやすいのがこの新緑の時期。子どもだけでなく、大人にとっても「身体」と「心」の疲れが出やすく、「五月病」と広く知られている症状が出ることで、やる気がなくなったと感じられているのかもしれません。

 4月に新年度が始まって1か月とちょっと、新しい環境に慣れようと子どもたちなりに緊張し、毎日頑張っています。その疲れが取れないままに少しずつ積み重なっていき、大型連休から日常のペースへ戻るのが難しくなるケースは、多々あります。なかなかそのペースに戻れない様子に、やる気がなくなったと感じられるのかもしれません。(※下記、参照)
疲れのサイン チェックポイント
 いつもよりも元気がないこともあれば、逆に過剰な元気を見せることもあります。いくつかのサインを見つけるポイントを、ご紹介します。

1. 声の張り、トーン
「いってきます」「ただいま」「お帰りなさい」という時の声の様子。張りやトーン。

2. 食事の様子
いつもと比べて、食が進まなかったり、イライラしていないか。

3. 身体症状
  血色不良、ほてり、目力、眠気、腹痛(登校前にトイレにこもる、など)
疲れがとれるよう心配りしながら、身体と心を立て直そう
 まずは、身体の疲れをほぐすことから。身体のこわばりがほぐれるように、ゆっくりお湯に浸かるのも良いでしょう。小学生の肩こりも少なくないようです。アロマやリンパトリートメント、足もみなどもおススメです。
 身体が少し楽になったら、行きたい場所へ連れて行く、子どもの好きなことに付き合う、好きな料理を作ってあげるなどは、親ができる大事なサポートですね。
 但し、あまり急かすと逆効果。「○○しなさい」「これはダメ」という口出しをし過ぎるのは禁物です。「本人が話したいとき」に、まずは「共感しながら、じっくり最後まで聴いてあげる」ことこそ、一番の癒しになるでしょう。
大きくなってもスキンシップ
 小さな頃と違って、さりげないスキンシップを意識すると良いですね。朝、登校前にポンっと肩をたたく、手を取る、マッサージしてあげるなどが、わんぱく世代におススメです。自律神経が通っている背中をさすってあげるのも良いでしょう。
立て直したら、「やる気」が満ちるのを待とう
 子どもたちも疲れやすい時期、ということを前提にして、夏休み前ぐらいまでには新しい環境にも慣れるだろう・・と気長に、そして大目にみていると、いつの間にかまた、あれこれチャレンジしている姿が見られることでしょう。
複雑な問題が見つかったら、腹を割ってじっくり向き合おう!
 子どもの話をじっくり聴いて、複雑な問題、深刻なことが見つかった場合は、まずは子どもとしっかり向き合って、腹を割って話し合いましょう。急いで解決しようとしないで、慎重に行動することが大事です。信頼できるところから情報を集め、信頼できる人に相談する、より効果的な行動を起こす、などを考える必要があります。
 この時の対処によっては、より複雑化する可能性も高く、長期休暇の後で不登校になりやすい傾向があることを忘れないようにしたいものです。
親に話したくない場合は…
 どうしても親に話したくないという子どもたちもいます。そんな時のために、子ども向けの相談窓口の電話番号を、さりげなく目につくところに貼っておくのもオススメです。

こどもでんわそうだん(広島弁護士会)
https://www.hiroben.or.jp/soudan_child.html

チャイルドライン
http://www.childline.or.jp/kids/

おやイストでも、メール相談を受け付けているそうです。

いとうともこ おやイスト 代表
子ども宇宙アカデミー・子どもキャリア塾 事務局
子どもたちに、生き抜く力を持ってほしい、という思いから「おやイスト」を立ち上げ、自らの体験と視点に基づく子育て支援活動を行うようになる。
胎教・モンテッソーリ幼児教育・シュタイナー幼児教育などの体験やアドラー心理学に基づくアクティブ・ペアレンティング等を子育て支援活動に活用し、小学生からの起業家教育・キャリア教育体験などを実施して来た。そのノウハウや考え方について、子育てゼミナールやメール・ネットを通して発信し、天然素材を使った手仕事体験や、子ども宇宙アカデミー・子どもキャリア塾の展開に努める。

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