子育てアドバイス

反抗期の息子へのお母さんの対応は?

反抗期の子どもは不安定なことも多く、コミュニケーションがとりにくいと考えている保護者の方も多いのではないでしょうか。今回はとくに反抗期の男の子とお母さんの関係を良好に保つポイントについて、東広島市立平岩小学校の校長・古山礼子先生にお伺いました。

 成長過程において、反抗期は個人差がありますが、大まかに言えば3回やってきます。
 第一反抗期:3~4歳頃
 第二反抗期:小学校高学年
 第三反抗期:中学生高校生
 第一反抗期は「イヤイヤ期」としてよく知られています。親の言うことに何でも「いや」という時期で、お母さんにとって大変な時期ですが、“自我のめばえ”としてそれほど戸惑うことなく、“でん”と構えていられるのではないでしょうか。その後の第二反抗期や第三反抗期は、個人差がありますが思春期と時期が重なり、子ども本人にとっても親にとっても大変な時期となるケースもあります。
 できれば破壊的なほど激しい反抗期を迎えてほしくありませんね。どの子でも多かれ少なかれ反抗期を乗り越えて成長していくのですが、反抗期が短い子どももいます。小学校低学年頃までは、兄弟がいれば“お母さんの取り合い”や、学校・友達のことを何でも話してくれたのではないでしょうか。それが高学年になるに従って、学校という社会を通して、自分の世界が広がり始めます。親に対して、口答えをしながらも、まだまだ親に依存し親に対する甘えが強く残っているのもこの時期。自我を確立させる時期でもあるので、この時期を適切に乗り越えていくことで自立した大人になることができると思います。
 子どもの反抗期は親にとっても精神的にきつく、親の方もついイライラして「一方的に怒鳴りつける」「親の主張を譲らない」「子どもの話を聞かない」などしてしまいがちです。ましてや、小学校高学年頃になると大人になるための身体の変化もみられ、お母さんとは互いに異性であることで戸惑いがあったり、お母さんは自身の成長過程の経験とは異なるため、どう接していいのか悩んだりするようです。私自身、息子を育てた経験があり、もう成人した息子と主人に反抗期の頃のコミュニケーションについて聞いてみました。すると「話したいことがあれば、自分から話すよ。変に詮索されたら、余計だまってしまうのかも」と言われました。
 小学校低学年までのように、親の言いつけに従うだけでなく、自分の意志や、嫌だと思ったこと、間違っていると感じたことなど、親に対してしっかり主張できるようになるのが反抗期の男子。この時期大切なのは、「ひとつの人格として尊重してあげる」ことだと思います。子どもは自分の所有物ではありません。親は、子どもの主張はどのようなものなのかを察知して、それを認めているよと見守りましょう。子どもに対してあれこれと注意することをやめて、“あなたに任せた”という態度で接するなど、ある程度の距離感をもって接してみましょう。ただし、他人への暴力行為など「やってはいけないこと」や間違った行動をしようとした時にはきちんと「間違っている」ことを伝え、場合によっては本気で叱ることも必要です。
 子どもが口答えしたり、親の言うことに食ってかかったりするとビックリしてしまいますが、これは、“子どもの自発性が発達している証拠”でもあるのです。また男の子の場合は、母親と父親に違う顔を見せることもあります。ひとりで抱えこまず、周りの家族や友人、学校のメンタルアドバイザーなどに相談するのもおすすめです。
 親は子どもが何か相談したいことがあったときに、大人として助言できる姿勢であること、規則正しい生活を心がけ、食生活に気を配ってあげながら、わが子に寄り添っていきましょう。親として子育てに100%成功はないと思います。もがきながらもさまざまな経験を経て、互いに成長していくのだと思います。
古山 礼子(こやま・れいこ) 東広島市立平岩小学校 校長
(電話)082-422-5355
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