2016年12月14日(水)
お年玉の管理、子どもに任せる?親が預かる?
子どものお年玉の行方はどうなっていますか?もうすぐお正月を迎え、子ども達はお年玉を楽しみにしているのではないでしょうか。そこで、子どもがもらうお年玉の管理について、ファイナンシャルプランナーの高橋佳良子さんにお話しを伺いました。
お年玉の管理については多くの親が頭を悩ませる問題だと思います。親が管理して当然という考え方もありますし、お金の勉強になるのでなるべく任せるべきという考え方もあります。
今どきのお年玉事情
お年玉の額は子どもの年齢によって異なっているようです。
お年玉は4歳~5歳頃になると約9割の子がもらうようになると言われています。小学校低学年で受け取ったお年玉額は10,000円くらい、中学年になると10,000円~20,000円、高学年は20.000円~30,000円がボリュームゾーンとなっているようです。若干の金額の開きはありますが、概ね年齢と共に受け取る額が増えていきます。
また、もらったお年玉を子ども達はどのように使っているのかというデータが以下の通りです。
また、もらったお年玉を子ども達はどのように使っているのかというデータが以下の通りです。
※上記2つの資料は金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査(第2回)平成22年度」より
幼児のうちは、お金の価値がわからないこともあり、何か特別に購入するという事は少ないようです。年齢が上がるにつれて「ほしいものを買う」や、もらったお年玉を親に預けて親が管理するというスタイルよりも、銀行・郵便局に貯蓄するという子どもが増えてくることがわかります。このことから意外にも子どもは結構しっかりものであることがわかりますね。
幼児のうちは、お金の価値がわからないこともあり、何か特別に購入するという事は少ないようです。年齢が上がるにつれて「ほしいものを買う」や、もらったお年玉を親に預けて親が管理するというスタイルよりも、銀行・郵便局に貯蓄するという子どもが増えてくることがわかります。このことから意外にも子どもは結構しっかりものであることがわかりますね。
お年玉の管理は親の介入が不可欠
上記のような「貯蓄する」という堅実さには、きっと親の助言もあるのでしょう。とくに小学校低学年までのお子さんは、お年玉を計画的に「使う分」と「貯蓄する分」というように割り振るのは難しいものです。黙っていると、ダラダラと欲しいものに使ってしまいがちです。いつのまにかお金がなくなってしまったということになってしまいますね。
お年玉で親が教えたいことは、「計画的に」「長期的に」「貯蓄する」ということです。ほしいものがあったら、一つは自分のほしいものを買うための資金に充てる、残りは貯蓄するようにすすめてみましょう。
これを機に子どもに“おこづかい帳”をスタートさせてみませんか。お金の使い方の感覚を身につけるには、数字がぴったり合っているということよりも、大まかでもいいからどんなものにどれくらい使っているのかを知り、これからどう使うか考えられるようになることが重要です。大人になるまでにこれらのことを習慣化するためにも、“おこづかい帳”はおすすめです。
お年玉で親が教えたいことは、「計画的に」「長期的に」「貯蓄する」ということです。ほしいものがあったら、一つは自分のほしいものを買うための資金に充てる、残りは貯蓄するようにすすめてみましょう。
これを機に子どもに“おこづかい帳”をスタートさせてみませんか。お金の使い方の感覚を身につけるには、数字がぴったり合っているということよりも、大まかでもいいからどんなものにどれくらい使っているのかを知り、これからどう使うか考えられるようになることが重要です。大人になるまでにこれらのことを習慣化するためにも、“おこづかい帳”はおすすめです。
子ども名義の銀行口座を作りましょう
親が「貯金するから」と言ってお年玉を取り上げようとすると抵抗する子どもも、貯金を自分で管理するよう仕向けると意外をすんなり受け入れてくれるようです。そこで“自分自身で管理する”口座が必要になります。大切なのは、子どもと一緒に金融機関を選び、窓口へ行き、口座を開設しましょう。お金を預ける場所がどんな所で、どんな人が働いているのか、実際に足を運ぶことで貴重な体験ができます。お金の管理だけでなく、印鑑や通帳の保管場所、ATMの使い方など、子どもを参加させることによって社会勉強の場となり、お金の大切さや責任感を学ぶ機会になります。お年玉も親がただお金を取り上げて管理してしまうのではなく、子どもにこうした体験をさせるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
- 高橋 佳良子(たかはし・かよこ)
ファイナンシャルプランナー
(株)ライフアンドマネークリニック代表取締役社長 - 個人にあったライププランやマネープランの提案を行うほか、新聞・雑誌などでの暮らしや家計に関する執筆、セミナーやワークショップを実施。三世代充実生活研究所所長。