2019年9月12日(木)
【よくある相談シリーズ】子どもの宿題にどう付き合う?
小学生のお母さんからの相談で多い、「宿題」の話題。今日は、「宿題」を日々の生活の中でどうやって定着させていくかを一緒に考えてみましょう。
●決まった時間に宿題ができるようになるには?
私のやっている「ペアレント・トレーニング」の講座でも「宿題」の話題はよく上がります。「学校から帰ってすぐに宿題をして欲しいのに、ランドセルを置いてすぐに飛び出して行ってしまう」「テレビを観ながらおやつを食べて。宿題に取り掛かるのは結局遅い時間からになり、寝るのが遅くなる」など。毎日のように子どもと「宿題」について奮闘されているお母さんたちに出会います。
さて、少し違った視点から「宿題」を見てみましょう。
習慣づけてやれるようにしたいという点では、「宿題」も生活習慣に入ります。私たち親がまず最初に子どもたちに教える生活習慣は何でしょう?それは、トイレットトレーニングでしたね。怒ってばかりいたらオムツは外れましたか?トイレットトレーニングから始まって、食事のマナーや着替え、箸の持ち方、靴を揃えるなどの生活習慣は、実は「肯定的注目・褒める」で定着していくものなのです。
振り返ってみてください。子どもができるようになっていることって実はママやパパがちゃんと褒めていることだったりします。子育て講座の中で「うちの子、食べた食器は必ず流しに持ってってくれます」とおっしゃるお母さんに、その時声をかけているのか尋ねると「ありがとう。助かるよ」と、たいていの方が声をかけていらっしゃいます。「お皿を持って来てくれたんじゃね」程度でも十分肯定的な注目になります。このように、パパやママの肯定的な声かけで、子どもたちのできることは少しずつ増えていっているのです。
私のやっている「ペアレント・トレーニング」の講座でも「宿題」の話題はよく上がります。「学校から帰ってすぐに宿題をして欲しいのに、ランドセルを置いてすぐに飛び出して行ってしまう」「テレビを観ながらおやつを食べて。宿題に取り掛かるのは結局遅い時間からになり、寝るのが遅くなる」など。毎日のように子どもと「宿題」について奮闘されているお母さんたちに出会います。
さて、少し違った視点から「宿題」を見てみましょう。
習慣づけてやれるようにしたいという点では、「宿題」も生活習慣に入ります。私たち親がまず最初に子どもたちに教える生活習慣は何でしょう?それは、トイレットトレーニングでしたね。怒ってばかりいたらオムツは外れましたか?トイレットトレーニングから始まって、食事のマナーや着替え、箸の持ち方、靴を揃えるなどの生活習慣は、実は「肯定的注目・褒める」で定着していくものなのです。
振り返ってみてください。子どもができるようになっていることって実はママやパパがちゃんと褒めていることだったりします。子育て講座の中で「うちの子、食べた食器は必ず流しに持ってってくれます」とおっしゃるお母さんに、その時声をかけているのか尋ねると「ありがとう。助かるよ」と、たいていの方が声をかけていらっしゃいます。「お皿を持って来てくれたんじゃね」程度でも十分肯定的な注目になります。このように、パパやママの肯定的な声かけで、子どもたちのできることは少しずつ増えていっているのです。
●「25%ルール」で「肯定的注目・褒める」を。
さてさて、本題の「宿題」の話に戻りましょう。ここまで読んで「ふむふむ、褒めると宿題も定着するんだな」と読み進めてくれた方、「待てよ!?うちの子、そもそも宿題をせずに飛び出すんだから褒めるなんてできないじゃない!」と言う方。じゃあ、どうしたら良いか。
「ペアレント・トレーニング」の手法の中に「25%ルール」があります。これは、子どもたちの行動を最後まで待ってから褒めるのではなく、やりはじめ、やり途中にも褒めていくというやり方です。
講座の受講者の中にも、「宿題」はもちろん、朝の支度、片付けなど「最後までやらないと褒めちゃいけないと思っていた」とか「途中で声をかけると気が散るから良くないと思っていた」と言われる方がおられます。
子どもたちは、私たち大人より、たくさんの物事に興味関心を持っていますし、目に入った物についつい注意を奪われてしまう傾向があります。私たち周囲の大人の声かけで、子どもたちの注意・集中やモチベーションが持続できやすくしていくのです。
またまた話が少しそれてしまいましたね。「宿題」のお話に戻ります。この「25%ルール」を使うと、子どもたちが帰って、ランドセルをテーブルに置き、蓋を開けた時にすかさず、「おっ、今日はもう宿題に取りかかるんだね」と声をかけていきます。
まぁここで「いや違うよ」と冷静に答える子もいるかもしれませんが…。その時には「今日は宿題早いなぁとママ驚いたよ」とでも肯定もどきの言葉を振りかけておいてください。いつかそのふりかけた言葉が子どもに響いてくる日が来ます!
そしてとても大切なのが、6月の『子どものペースにどこまで付き合う?』の時にもお伝えしましたが、「子どもたちができていない時にどう声をかけるか」よりも、「できている時にどう声をかけておくか」なのです。週に一度しか、帰ってすぐに「宿題」をしない子に、その時に嫌味を付けて「今日は!やるんじゃね」と言うよりは、「宿題、やり始めたんじゃね」 「もう今日はここまで出来たの!」 「後もう少しで終わるね」 「今日はすごく早く済んだね。ママも嬉しいよ。よしじゃぁおやつにしよう!」と肯定的注目・褒めるを「25%ルール」で、ふりかけていきます。そうすることで、「宿題」にすぐに取り掛かる頻度が、週一度だったのが、3日に一度になる、2日に一度になり、毎日になりと定着していきます。
●丁寧に宿題に取り組めるようになるには?
それからもう一つ。「宿題」で多いのが、「適当にやるのに腹が立って、全部消してやり直しさせました」など、子どもの取り込み方についてです。そんなことを書いている私自身にも、うちの子に全部やり直しさせた経験があるのですが…。子どもにとっても親にとっても後味の悪い「宿題」になってしまいますよね。
皆さんは子どもたちの「宿題」を見る時にどんな視点で「宿題」を眺めていますか?「間違いはないか?」「汚い字はないか?」と見ていませんか?
実はその見方は、子どもたちの宿題へのモチベーションを下げてしまうのです。今日からは(滅多にないけど、少ししかないけど!?)「綺麗な字を探そう!」に変えてみましょう!ただ1つだけでも綺麗な字を指さし、「この字はとっても綺麗に書けてるね」と声をかけます。ここで重要なのは、他の汚い字に目をつむることです。それを続けていると徐々に綺麗な字の割合が増えていきます。
「宿題」の場面で褒めるところを探しながら見守っていると、皆さんの目が温かい眼差しに変わっていきます。すると、子どもたちに頑張りたい気持ち「もっと褒められたい」「もっと綺麗に書きたい」が湧いてきます。
ちょっと視点を変えるだけで、親も子もできることが増え、楽に生活できるようになっていきます。「宿題」をやらせることを頑張り過ぎず、「宿題」を通して褒めることを頑張ってみませんか?
- 土居和子
広島県教育委員会 スクールカウンセラー
広島県乳幼児教育支援センター
保育ソーシャルワーカー
東広島市教育委員会
スクールソーシャルワーカー
広島文化学園短期大学保育学科 非常勤講師
三原看護専門学校 非常勤講師 - その他
ペアレントトレーニング、NPプログラム、
BPプログラムなどの保護者向け子育て講座
ティーチャーズトレーニング、
事例検討会などの保育士や幼稚園教諭向けの研修会
小中学校教員向けの研修会など