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【子育て支援シリーズ】もう読んだ? 『あたしが乗った列車は進む』


元気な子どもたちも、室内で過ごすことの多い季節。スマホばかり見ている子どもたちに、読書の楽しさや本の中に広がる素晴らしい世界のことも知ってもらいたいですね。厚生労働省では、子どもたちの健やかな育ちと豊かな想像力のために、子どもたちに読んで欲しい本を「厚生労働省 社会保障審議会 児童福祉文化財」として選出しています。今回は、平成30年度の推薦作品の中から、『あたしが乗った列車は進む』をご紹介します。

 


天涯孤独な12歳の少女の一人旅。

ママを亡くし、いっしょに暮らしていたおばあちゃんも亡くなり、主人公「あたし」は、一度も会ったことのない大おじさんに引き取られることに。カリフォルニア州パームスプリングスから、ロサンゼルス経由でシカゴへ。ひとりで乗った長距離列車の3日間の物語。自分を置いてドラッグで死んでしまったママと、タバコの吸い過ぎで死んだおばあちゃんを恨む気持ちから抜け出せず、これまでの人生にうんざりしている「あたし」は、これから先の人生にも希望が抱けずにいた。この旅のあいだ、「あたし」はいろいろな人に出会う。12歳の少女の一人旅になるため、鉄道会社がつけたつきそいの職員ドロシア。列車に乗って旅をしながら詩を書いているカルロス。列車の売店の店員ニール。ボーイスカウトの少年。この人たちとしだいに心を通わせ、まるで家族ができたかのような時間を経験した「あたし」は、前を向いて進んでいく決心をする。

 


【著者紹介】 作●ポール・モーシャー
アメリカ合衆国アリゾナ州フェニックス生まれ。作家。二人の娘の父親。ラジオで野球中継を聞くこと、ベジタリアンフード、コーヒー、ノンストップのおしゃべり、列車に乗ることを愛している。本作品がデビュー作。

【訳者紹介】 訳●代田亜香子
立教大学英米文学科卒、翻訳家。主な訳書に、『ウィッシュガール』(作品社)、『世界名作シリーズ あしながおじさん』(小学館ジュニア文庫)、「ペンダーウィックの四姉妹」シリーズ(小峰書店)、『マーヤの自分改造計画』(紀伊國屋書店)、『きらきら』(白水社)、『シルクの花』、『クレイジー・サマー』、『はじまりのとき』、『コービーの海』(いずれも鈴木出版)など多数。



 
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