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【子育て支援シリーズ】もう読んだ?『わたしのあのこ あのこのわたし』

「うちの子、友だちとうまくいっていないのかな?」「子どものケンカに親が口出しすべきではないと思うし、聞きづらいなぁ…」「自分が小学生の時、どんなことで悩んでいたかしら?」そんな時に親子で是非読んでいただきたいのが、今回ご紹介する『わたしのあのこ あのこのわたし』。小学5年生の女の子、秋とモッチの交友関係を、ふたりの視点で交互に描く児童文学です。

●心の中のひっかき傷が、ずっとひりひりと痛かった。
 友だちのモッチの弟が、わたしの大切なレコードに
 傷をつけた。
 「友だちになって」と書いた手紙なんて、
 モッチにわたさなければよかった…。
 すれちがいながらも助け合うふたりの物語。


小学5年生の秋は、友だちのモッチの家へ遊びに行った時、大切なレコードをモッチの弟に傷つけられてしまった。秋は、弟を止めなかったモッチが悪いと思うようになる。そして、モッチは自分の考えをはっきりと言えないところも、前から良くないと思っていた。秋は、モッチへのいじわるな気持ちが広がっていくのを止めることができなかった。

モッチは、レコードのことで怒っている秋ちゃんをずっと気にしていた。もう自分のことを許してくれないかもしれないと思っていた。秋ちゃんに「レコードを傷つけてごめんなさい」という手紙を書きながら、前に秋ちゃんからもらった手紙のことを思い出した。秋ちゃんは、「友だちになって」という手紙をくれたのに、モッチは短い返事を書いた手紙を、結局渡せずにいた…。

ささいな出来事をきっかけに離れていくふたりが、再び心を通わせるまでを描いた物語。

著●岩瀬成子
1950年、山口県に生まれる。『朝はだんだん見えてくる』(理論社)で日本児童文学者協会新人賞、『「うそじゃないよ」と谷川くんはいった』(PHP研究所)で小学館文学賞と産経児童出版文化賞、『ステゴザウルス』(マガジンハウス)と『迷い鳥とぶ』(理論社)の2作で路傍の石文学賞、『そのぬくもりはきえない』(偕成社)で日本児童文学者協会賞、『あたらしい子がきて』(岩崎書店)で野間児童文芸賞、『きみは知らないほうがいい』(文研出版)で産経児童出版文化賞大賞を受賞。
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