2024年11月11日（月）
小学生からの教育が大事！自転車のながらスマホ＆飲酒運転が厳罰化！
2024年11月1日に道路交通法が改正され、自転車への罰則が強化されました。自転車は、生活においてなくてはならない移動手段のひとつです。通学や習い事で利用している子どもも多いでしょう。現状、罰則対象に小学生は含まれていませんが、早いうちから新ルールを学んでいても損はありません。小学生のうちから親子で学びたい、新しい自転車運転のルールをお伝えします。
自転車運転中にスマホはNG！「ながらスマホ」罰則が強化
停車中の場合を除き、自転車を運転しながら携帯電話やスマートフォンを操作したり、通話したりするなどの「ながらスマホ」が禁止されました。自転車に乗りながら、スマホを手で持って画面を注視することも禁止されています。自転車にスマホを取り付けた場合の操作や注視も対象です。
これまでに、自動車と原動機付自転車による運転中の「ながらスマホ」は、道路交通法で既に禁止されています。自転車においても各自治体により5万円以下の罰金などが設けられていましたが、今回で、全国を統一して自転車の罰則が加わったことになります。
11月からの「ながらスマホ」に対する罰則は以下です。
・事故に至らずとも、自転車運転中に「ながらスマホ」をした場合
6か月以下の懲役又は10万円以下の罰金
・自転車運転中の「ながらスマホ」により交通事故を起こすなど交通の危険を生じさせた場合
1年以下の懲役又は30万円以下の罰金
飲んだら乗るな！自転車にも酒気帯び運転罰則が適用
自転車の飲酒運転は、飲酒の程度にかかわらず既に禁止されています。これまでは、酩酊状態で運転する「酒酔い運転」のみ、5年以下の懲役または100万円以下の罰金という罰則が設けられていましたが、2024年11月からは「酒気帯び運転」についても罰則規定が定められました。「酒気帯び運転」とは、血液1mlにつき0.3mg以上または呼気1Lにつき0.15mg以上のアルコールを身体に保有する状態で運転する行為を指します。違反した場合は、罰則として3年以下の懲役または50万円以下の罰金となります。つまり、微量のお酒であっても、飲んだら自転車運転はNGです。また、自転車の飲酒運転をする恐れがある人にお酒類を提供したり、自転車を提供したりすることも禁止となりました。
11月から適用された自転車の酒気帯び運転に関する罰則内容は以下です。
・酒気帯び運転
3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
・自転車の飲酒運転をするおそれがある者に自転車を提供し、その者が自転車の酒気帯び運転をした場合
自転車の提供者に3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
・自転車の飲酒運転をするおそれがある者に酒類を提供し、その者が自転車の酒気帯び運転をした場合
酒類の提供者に2年以下の懲役又は30万円以下の罰金
・自転車の運転者が酒気を帯びていることを知りながら、自転車で自分を送るよう依頼して同乗し、自転車の運転者が酒気帯び運転をした場合
同乗者に2年以下の懲役又は30万円以下の罰金
「飲んだら乗るな」は、自動車やバイク類だけではなく、自転車にも適する言葉であることを、しっかり覚えておきましょう。
中高生から適用される新しい自転車ルール
子どもだからといって無視できないのが、今回の自転車新ルールです。「ながらスマホ」は、新改正道路交通法により、自転車運転講習受講の対象となる「危険行為」に追加されることになりました。これらは14歳以上に適用されます。例えば、14歳以上が「危険行為」を繰り返し（3年以内に2回以上）検挙された場合、自転車運転講習の受講などを命じられる場合があります。命令を無視した場合は、5万円以下の罰金が科されます。
また、自転車の交通違反に対して反則金を納付させる、いわゆる「青切符」による取締りの導入が規定されました。この青切符による取締りは16歳以上を対象としています。特に、信号無視やながらスマホ等、重大な事故に繋がる可能性のある違反行為に対しては、厳しい取り締まりが予想されます。青切符による取締りは、法律の公布（2024年5月24日）から2年以内に施行される予定です。
今のうちに自転車ルールの徹底を
法改正の背景には、自転車に関連する事故が増えていることにあります。警察庁の公式サイトによると、自転車事故件数は増える一方です。特にコロナ禍以降、再度増加傾向にあり、2023年中の自転車関連事故の件数は、7万2339件で前年より2354件増えました。全交通事故に占める割合は2017年から増え始め、2023年は最多を更新しています。
自転車の交通ルールは、小学生のうちに家庭で早めに学んでおきましょう。何もしなければ、自転車で人身事故を起こし、自分の人生に重大な傷をつける、または自身が加害者となり誰かの命を奪う可能性もゼロではありません。また、高校生になって、知らずに罰金を受ける可能性も高くなります。
まずは大人が交通ルールを守り、子どものお手本に。楽しく安全な自転車ライフを楽しみましょう。
