TSSテレビ新広島

2002年2月度 TSS番組審議会報告

とき:2002年2月12日(火)午前11時から

ところ:テレビ新広島 会議室

議題

『決定!第10回FNSドキュメンタリー大賞』
2002年1月27日(日)16時00分~17時25分 放送
第10回FNSドキュメンタリー大賞グランプリ受賞作品
「こちら用務員室~教育現場の忘れ物~」担当ディレクター テレビ静岡 報道部 橋本真理子氏 を迎えて

審議に先立ち事務局報告。BRCが1月17日、神奈川県内のインターネットスクールの日本テレビの報道により名誉が傷つけられたとする権利侵害申し立てについて「名誉毀損は成立しないが、放送倫理上問題があった」との判断を下したこと。TSSの番組内で化粧法を説明するゲストが「目がかたちんば・・・」と発言、同番組内でおわびしたこと、など。

審議

  • 教育問題が取りざたされる中でタイムリーなテーマであり、日頃目に触れない部分に焦点を当てた優れた作品。
  • 用務員の役割を温かい視線で追い、存在を好意的に取り上げたことで、民間委託の方針に疑問を投げかけた。
  • 現職教師の「こどものことを一番知っているのは用務員」という発言に驚いた。本音を引き出した力量と、信頼を得るまでの努力に敬意。
  • 日常だけでなく、会議、会合などもこまめに取材してあり、用務員の歴史もきちんと押さえてあった。
  • 職業蔑視、差別につながる部分も、逃げずに表現できていた。
  • 真正面から「教育問題」を振りかざすのでなく、肩の力を抜いた作りがよかった。
  • 本来教師が持つべき使命感を用務員さんの方がより多く持っているところに現在の教育の荒廃がある。
  • 忘れていた自分達のこども時代を思い出させてくれた、素晴らしい番組だった。
  • 用務員さんも教師も出てくる人は「いい人」ばかりで、現実的にはあまりない。
  • 視聴率が低いがNHK・大相撲千秋楽の裏だった。こんな時間に編成するフジテレビの姿勢を疑う。
  • 表彰作品を紹介するコーナーで大賞作品の中味まで事前にばらして欲しくなかった。

テレビ静岡 報道部 橋本真理子 氏

  • 自分の母校の用務員さんが自分のことを覚えていてくれたことをきっかけに「用務員の存在」について考え、番組につながった。
  • たくさんの用務員さんに会い、登校するこどもたちと手を合わせている佐々木さんたちを見て取材対象に決めた。
  • 最初の3ヶ月くらいは通ってもカメラを回さず、自分達が学校にいるのが当たり前のような状況を作り上げた。
  • 「忘れ物」というタイトル。用務員は消えていく状況にあるが、できれば存在を忘れないで欲しい、減らさないで欲しい、という気持ちを込めた。

出席者は以下のとおり

岸田俊輔委員長、上野淳次副委員長、上野千歳、蔵本順子、福島光宏、末永昌子、原口倫子、村上栄一、岡崎元紀
以上9名

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