2002年5月度 TSS番組審議会報告
とき:2002年5月14日(火)午前11時から
ところ:テレビ新広島 会議室
議題
- 番組『テレビSOS かつてあなたが子供だった頃~テレビはどこまで有害か?~』
<フジテレビ制作・単発>2002年5月8日(水)24時40分~25時35分 - メディア規制関連法案について
ゲスト フジテレビ編成制作局調査部部長 堤 靖芳氏
審議に先立ち事務局報告。BRCがテレビ朝日の「熊本・病院関係者死亡事故報道」問題で総括の意見交換をしたこと。BROに寄せられる意見の中に「メディア規制法案に賛成」といったものもあること。TSSの4月の視聴者対応では雨のため「ナイター中継があるのか」の問い合わせが集中したことなど。
審議
はじめにフジテレビ堤部長から、「個人情報保護法案」・「人権擁護法案」・「青少年有害社会環境対策基本法案」のいわゆるメディア規制3法案について内容、問題点、経緯などを含め、なぜ民放として反対するのかを説明した。
- 番組全体として法案反対の意図が明確だった。
- 最後まで見ないと何が言いたいのかわからなかった。
- 大勢の人の意見を聞くという手法で、出てくる番組、意見は様々だが当たり前の議論でがっかりした。
- バラエティの話をしていた人が突然「報道の自由」を持ち出すなど混乱させられた。
- 自分の子供時代のことを考えさせられた。我々の時代にもテレビの影響は少なからずあった。社会はより複雑になり選択肢も増えている中から選んで見ているわけだから、影響はより大きい。
- 身内が身内をかばっているような番組で見ていていやらしさを感じたが最後に、自由は国民全体のために必要なのだというきちんとした説明があってよかった。
- 国会でどんなに重要な議論をしようとマスコミを通じてしか伝わってこない。このままでは「マスコミの帝国」になってしまうのではないかという危機感はある。
- マスコミが反対しているのは結局国民にとっての不利益につながるからだということがよくわかった。
- 俗悪番組から子供を守ろうとしたら自身の能力を養うしかない。
- メディアは基本的に自主規制、自浄努力をしていくべきで、規制はよくない。
- 今の動きを見ていると「せっかくの自由がなくなってしまうのかなあ」という感じ。
- 日本は規制の好きな国で、欧米はもっと自己責任、自主努力、自衛という考えが明確だと思うが、そのレベルに到達するまでなるべく規制などなく行って欲しい。
- この問題では珍しくマスコミが結束を見せているが、国民の権利を人質にしたような論議で抵抗を感じる。
- マスコミが様々な自主努力をしていることはよくわかるがこうした法案のような動きがなければやっていなかっただろう。
以上のような意見が出され、堤部長も交え会社側出席者と活発に論議した。
- <出席委員>
- 岸田俊輔(委員長)、上野淳次(副委員長)、福島光宏、大野徹、原口倫子、村上栄一