2002年6月度 TSS番組審議会報告
とき:2002年6月25日(火)午前11時から
ところ:テレビ新広島 会議室
議題
- 緊急特番「どうする可部線 これからの道を探る」について
- 「プロ野球中継」について
審議に先立ち事務局からの報告。歌番組で司会者のセクハラ発言があったとして青少年委員会が局側に見解を求めたが、局が出した回答文について「反省が見られない」との意見が寄せられたことなど。
(1)緊急特番 「どうする可部線 これからの道を探る」について
2002年5月27日(月)17時00分~17時54分・生放送
- 司会者、リポーターなどベテランを配し、落ち着いたトーンで安心して見られた。
- JRの発表から間もない時間での番組だったがヘリや列車内の中継などしっかりと準備して望んでいた。
- キャスターの節度ある語り口は好感が持てた。
- 長崎など多岐に渡る取材がされていた。
- 可部線を「地域住民の足」としてしかとらえていなかったのではないか。住民は減るばかりなので「しかたがない」という結論にしか結びつかない。観光開発で人を呼ぶなど別な視点を出せば、もっと希望の持てる作りに出来たのではないか。
- 地元住民の立場に片寄りすぎていたのではないか。全く利用しない人の意見も聞くべきではなかったか。FAX紹介のコーナーなどもっと時間とれば出せたのではないか。
- たとえ利用していなくても、県民に負担がかかることも承知の上で残すべきだという意見はある。その場合負担はどうなるのか、といったデータが欲しかった。
- 全体的に感情先行の作りだった。
- はじめに存続ありきの印象。存続が善で、廃止は悪のような取り上げ方だった。
- ムード、感覚の論議に流れ、数字的裏付けが少なかった。
- 色々な所から中継をしていたが、インタビューを受けたのは、予定された人ばかりではなかったか。どの人も同じ答えだった。
制作を担当した報道部・平岡真副部長は番組として「ノスタルジーではなく、現在の住民の暮らしがどうなっており、これからどうなっていくのかを伝えたかった」と制作意図を述べた。また「都会の人の声がなかった」という意見に対しては「番組自体が都会の人へのメッセージ」とした上で、「無くなって当然という声もあるが、本当にそれでいいのかという疑問が残るのも事実」と問題の難しさを訴えた。
「プロ野球中継」について
事務局から去年、今年と広島地区で「プロ野球中継」全般の視聴率が低下しているという背景を説明した上で議論に入った。
- 大リーグ、NBA、サッカーなど何でも見られる時代に、野球への興味が薄れるのは当然。
- 10年前に比べてもあまりにも変化が無い。時代劇を見るように次の予想が出来る。
- 番組として完結しない。試合の途中で終了することへの不満。
- サッカーに比べテンポがノンビリしている。時代に合わなくなっているのでは。
- プロ野球選手は野球以外でのマスメディアへの露出が多過ぎる。人気を安売りすることで魅力を薄れさせているのではないか。
- 解説者がきちんと解説していない。好き嫌いでものを言っている。
- プロ野球はサッカーに比べテレビ中継に向いているスポーツ。
- 今年ストライクゾーンを広げ、確実にスピードアップした。こうした努力を続けていくことが必要。
- 今年各局ともCGなどに工夫をしているがもっと生のカメラワークに斬新なものが出てきて欲しい。
上記のような意見が出され局側出席者と活発に意見を交換した。
出席者は以下のとおり
岸田俊輔(委員長)、上野淳次(副委員長)、末長昌子、原口倫子、村上栄一、岡崎元紀