2003年1月度 TSS番組審議会報告
とき:2003年1月21日(火)午前11時~
ところ:テレビ新広島 会議室
議題
(1)「TSSスーパーニューススペシャル 広島2002~明日への絆~」について
自社制作・単発 平成14年12月21日(土)15時30分~16時55分放送
(2)「地域放送のあり方を考える」
審議に先立ち事務局からの報告。BRCで判断基準(ガイドライン)の作成作業が進められていること。バラエティー番組関連で2件の事案を新たに受理。12月のTSSの視聴者対応は大きな反響を呼ぶ出来事も無く件数も少なかったことなど。
議題
(1)「TSSスーパーニューススペシャル 広島2002~明日への絆~」について
- この時期に1年を振り返るという意味で自分自身にとっても、いい番組。
- 毎年こんなに多くのことがあったのかと思う。忘れていることが多いのに驚かされる。
- 番組に地域を盛り上げていこうというプラス志向があり、共感できた。
- 笠間、三上の両キャスターが定着してきた。安心して見ていられる。
- 司会者に好感が持て、受け止めやすかった。
- 総体として充実した番組だった。
- 明るいニュースがほとんどなかった。自分自身、明るい広島にしていかなければと思った。
- サブタイトルの「絆」は番組内容と必ずしも合っていなかったのではないか。
- タイトルと内容、こじつけの感もあった。
- 横田めぐみさんの旧知の人達から始まったのは番組の導入としてインパクトがあった。
- 拉致問題が広島でも身近なこととして取り上げたのだろうが、違和感があった。
- 中継リポーターの語尾の高さ、「ねっ?」の多さが気になった。
- 暴走族問題、当事者のインタビューも欲しかった。押さえ込もうとする警察の姿勢ばかりが目立った。
- 中継で呉、庄原が入ったが、県東部ももう少し取り上げて欲しかった。
- 「原爆慰霊碑にペンキ」についてのキャスターコメントで「主義主張は自由だがこれは許せない」と言ったのはおかしい。この事件は犯罪であり主義主張以前の問題。
これらの意見に対し制作を担当した報道部・横川慶治は「今年広島では特に大きな事件事故も無く、平和な年だったかもしれないが『拉致問題』も実は身近なことだと訴えたかった。20年以上国もマスコミも事件として取り上げなかったことが大きな問題になった。あいまいになっている国と国民、企業と消費者などの関係を改めて『絆』として描いた。」と企画意図を述べ、活発に意見を交換した。
地域放送のあり方について
- テレビと他メディアとのあり方がデジタル化でどうなるのか。映像文化がなくなることはあり得ないが地域を映す鏡としての役割をこれからも果たしていけるのかが課題。
- 地域密着。お客様により近く接触していくという立場で担うべき役割は十分にある。
- マーケティングなのか若い人ばかり相手にした番組が目立つが地方番組ではぜひ高齢者を対象にした番組を開発して欲しい。
- 多チャンネル化によって見る時間は絶対に増えない。地元局に大きな負担がかかるデジタル化は好景気の時にすべきこと。国のインフラを局やひるがえって視聴者に負担させるのも疑問。
- 若い人達がバカバカしい番組ばかり好んでいるとは思わない。若者、高齢者が同時に共感でき、心を豊にしてくれるような番組作りを目指して欲しい。
- 愚直なまでに作り続ける努力が必ず将来につながる。
上記のような意見に対し会社側からも「自社制作は会社の存在を示し、社員の志気を高めていくためにも必要であり、充実させていく。デジタル化は国策だが技術革新でもあり、避けては通れない。いつかやることであれば今やっておけばと思い、国の支援も期待しつつ進めている。」などの意見が出た。
出席者は以下のとおり
岸田俊輔委員長、上野淳次副委員長、大野徹、末長昌子、福島光宏、原口倫子、村上栄一、小川秀久(新任)