2003年6月度 TSS番組審議会報告
とき:2003年6月24日(火)午前11時~
ところ:テレビ新広島 会議室
議題
- 番組『TSSスーパーニュースFNN』(月~金 17:54~18:55)
- 最近のテレビ番組について
◆審議に先立ち、取締役社長 有澤弌保より6/23付 TSS社内機構改革、またそれに伴う人事異動の説明。これによって、「TSS番組審議委員会社内委員」及び事務局の交替について説明があった。
◆「個人情報保護法案成立」にあたり 取締役編成制作局長 田井仲生から
(1)基本原則削除(2)個人のジャーナリストが義務規定の適用除外となった(3)新たに著述活動が義務規定の適用削除となった(4)報道機関等への情報提供者に主務大臣が権限を行使してはならないことなど 民放連側の主張が一定程度受け入れられたものとなったことを説明。
◆事務局より ・BRO報告・・・白装束集団・選挙報道で名誉毀損 の2件報告
7月1日から「放送倫理・番組向上機構」(BPO)を新設することなど。
議題
(1)『TSSスーパーニュース』について
- 男性キャスターと女性キャスターが合ってなくて違和感がある。女性キャスターはまだ緊張していて痛々しい。今後慣れてくるとは思うが・・・。
- 広島弁でナレーションを付けている特集があったが違和感があった。普通で良かったのでは?
- ズルズルとニュースが流れてしまっているように思えた。それぞれのコーナーの直前にインパクトを付けるとか、コーナーごとに音楽での強弱をつける等 工夫してはどうか?
- 「全国ニュースとローカルニュース」「今日のニュースと特集コーナー」など混在していて区切りのない番組になっていた。
- ニュース番組であるのなら他の時間帯の番組内容と区別されるべきであるが、なされていない。
- ローカルキャスターからネットのキャスターへのバトンタッチの部分に違和感を感じた。また、ネットニュースの木村太郎さんの位置付けが不明。
- 特集コーナーについて、ヤミ金融を取り上げたものがあり、ある一人の被害者のみを取り上げていたが、もう少し多くの人に取材するべきではなかったか?また、広島、今昔をテーマにした「カメラスケッチ」という特集については もう少し過去の映像だけでなく 今の映像もたくさん見せて欲しかったと言う意見があった。
- テレビニュースは新聞とは異なり スピードが大切。まずくても早いほうが良いのがテレビニュース。
- 地方・中央のニュースをみて、やはり「技の違い」「匠の違い」を感じた。
- 画面自体も、ネットは明るいが、ローカルになると暗い感じがした。
- キャスターの言葉も、安藤優子・木村太郎両キャスターに比べると、ローカルキャスターは標準語自体が何か違う感じで、見劣りする。
- 「ベッカムフィーバー」に関するニュースで、追っかけの「ベッカムママ」を取り上げていたが、果たしてふさわしいネタだったのか疑問。
- 日頃のニュースにおいては、問題性を含んだネタを取り上げるのは良いことだと思う。「ベッカムママ」にしても、視聴者は「日本は平和だなぁ」とか「母親として大丈夫かな」等様々な事を考えるきっかけになり、いいことだと思う。
- この時間帯を考えると、女性がターゲット。「夫婦別姓」「女性の保険問題」等女性を意識したネタでそれを簡単に分かりやすく報道して欲しい。
これらの意見に対して、報道部デスクの伊藤喜一郎は
- 今年の4月に男女ともキャスターが交替したばかり。キャスターがかみ合って定着するには、もう少し時間が必要。
- 他局は、ニュースのワイド化を行っているが、TSSは18:00台1時間のオーソドックスなパターン。それ故に、その日広島で起こった出来事を、コンパクトに分かりやすく正確に伝えてゆきたいと思っている。
- 9.11米同時多発テロ・イラク戦争・SARS問題等、世界で起こった大きなニュースと広島との関連性に着目してゆきたい。
- ネット・ローカル混在の構成になっているニュース番組だけに、ローカル部分を少しでも早く出したいと思っている。そのために、フォーマットの変更をしたり、冒頭に主な項目のコーナーを設ける等工夫をしている。
- 正直、本音と建て前があって、多くの人に見てもらいたいと言う部分と、ジャーナリストとしての部分と2面ある。
- 現在、報道部は約40名以上のスタッフが動いている。広島規模の地域では、毎日ニュースが目白押しというわけではない。埋めなければならない日もあるが、その中で少しでも他局との差別化をはかるため、ニュースの並べ方・編集の仕方など努力をしている。
など報道現場の現状を、委員からの質問に対する回答を交えながら発言した。
- <出席委員>
- 岸田俊輔委員長・上野淳次副委員長・上野千歳・末長昌子・山田知子
なお、上野千歳委員においては、1985年より18年間弊社番組審議委員を務めて頂いてきたが、今回をもって退任となった。