2004年2月度 TSS番組審議会報告
とき:2004年2月17日(火)11:00~
ところ:(株)テレビ新広島 役員会議室
議題
(1)番組「みんなの挑戦物語」
(2)「地域放送のあり方を考える」
事務局より
*新委員ご紹介とご挨拶(内田隆之委員・前田益男委員の2名)
*<BPO報告>
- BRC・・・2003年12月11日、自民党より2件の申し立てが提出。
- TSS1月レスポンス状況報告
審議
(1)「みんなの挑戦物語」(特に2月8日放送分)
- 中央からのタレントを起用するということの是非をあらためて考えさせられた。
- 「昭和再発見」というテーマは評価できるが、番組の中で謳われていた「古き良き時代」というものは感じられなかった。
- 30分見終わっても、何も残らなかった。熊野町が「ネオ・レトロタウン」というテーマで町おこしに励んでいるということを伝えたかったのか?何が言いたいのかよくわからなかった。
- 中国電力1社提供ということであれば、例えば「エネルギー」の面からの切り口で番組を制作してはどうだろうか?
- 「挑戦物語」というわりには、「指令」になっていて、タイトルと番組内容とにギャップがある。
- 30分番組を作り込む難しさを感じた。裏番組を見てみると「サンデーモーニング」「題名のない音楽会」等硬派な番組が並んでいるので、視聴しやすい、家族で楽しめる番組を目指しているのだろうと思った。
- 「昭和」といっても64年ある。この番組でイメージしている「昭和」は「昭和30年代」なのだろうと思う。もう少しポイントが絞り込まれていたら良かったのでは?
- 中国電力のCMが昔に比べて随分 あか抜けて変わってきたなというイメージ。
- セイン・カミュさんとマッスルさんの2名の外国人タレントの番組進行に違和感を持った。もう少し地元の老人や他から嫁いできた嫁などのマッチングで、スローソサエティー等をテーマに番組を構成した方がよかったのでは?
- 日曜9:00というのは、親子で見る可能性が高い枠なのでもう少し「授業」などを取り入れられるような番組にすれば公共性が高まるのではないか?
- 「熊野町の地域の取り組み」をしっかり紹介しておかないと、何が挑戦なのかわからなくなる。
- 地域を取り上げる番組を制作する場合、一番大切な物は「生活感」であると思う。タレントが各地域に出向いてリポートする「街角ウォチング」的な番組より、そろそろ制作者がじっくり丁寧に取材を重ねた地域紹介番組があって良いのではないかと思う。
- 昭和30年代は中学生だったので、懐かしくは思ったが、感動するには至らない内容だった。あの番組で作った部屋はその後どうなったのか後フォローしてもよいのでは?
- どこが番組の焦点かがわかりにくく、地元局が制作する番組としてパンチに欠けていた。鼻水を垂らしている少年のシーンが一番 昭和の懐かしさを感じた。
これらの意見に対して 番組プロデューサーの丸木昭彦は
- 番組をリニューアルする前は「感動」ということにこだわった制作をしていたが、現在は「様々な地域で頑張っている人・何かに挑戦している人」等を取り上げ、気楽に見られる番組を心がけている。
- 今回の熊野町においても、商店街の活性化というのは死活問題であり、番組としてはそれを応援するというスタンスであった。
- 毎回 町を描くのか?人を描くのか?スタッフの中でも毎回悩む点で、人物を描く場合は深さがないといけないので難しい。いずれにせよ毎回 特番を作るほど手間暇をかけて作っている。
(2)「地域放送のあり方を考える」
*有澤社長より、TSSの広島地区における放送局としてのあり方を語った。
- 「たかが視聴率されど視聴率」といわれているが、民放局である我々にとって「されど視聴率」である。お陰様で現在TSSは視聴率好調である。
- 今後、局としての特徴も出してゆかなければならないと思っている。テレビはクールなメディアであり、どのような場面を切り取って放送してゆくかはテレビ局側のジャッジであり、それを判断するのは視聴者である。
- ローカル局としての存在感をどうやって得てゆくかが課題。
- フジテレビ系の番組はナンパ系というかバラエティ系が多く、硬派な番組が少ない。TBSやテレビ朝日の報道番組に比べて、「視聴者に考えさせる作り」になっているように思う。
- TSSが急に硬派な番組を制作するといっても、無理な部分もあると思うので、例えば現在 制作している「ニュース・サタスポ情報局」等の番組の中で、視聴者の気持ちに近いものを放送してゆく努力をしないといけないと思っている。どのジャンルの番組においてもその気持ちを忘れてはいけない。
- 次回番組審議会
- 2004年3月16日(火)11:00~
<議題>(1)「届け!勝利のエール~現役Vリーガーからのメッセージ」
(2)「放送番組基準の改正について」
- <出席委員>
- 岸田俊輔委員長 上野淳次副委員長 大野徹委員 福島光宏委員 末長昌子委員
山田知子委員 池田明子委員 内田隆之委員 前田益男委員 以上9名