2006年3月度 TSS番組審議会報告
とき:2006年3月14日(火)11:00~
ところ:(株)テレビ新広島 役員会議室
議題
*第14回FNSドキュメンタリー大賞受賞 第14回地球環境映像祭入賞作品
『黒太郎一家の10年~ナベヅルと暮らす村・八代~』
(2006年1月29日(日)午後4時放送)
事務局より
- *BPO報告
- TSS 2月視聴者対応報告
議題
『黒太郎一家の10年~ナベヅルと暮らす村・八代~』
- ナベヅルの生態を把握して粘り強く取材している
- 北帰行の撮影の難しさを感じた
- 住民のナベヅルへの愛情や興奮が伝わってきた
- 『八代村のツルの捕獲を禁じる県令』の精神が今も継承されている
- 自然保護を押しつけず事実を淡々と語る手法に好感が持てた
- 心和む番組
- 家族全員で楽しめる番組
- 科学的検証があればなお良い
- 監視員や研究者のナマの声があっても良い
- ねぐら整備のシーンが分かりにくい
- 導入部の構成が過剰でなく素直に番組に入り込めた
- 時系列が前後していても違和感がない
- ナベヅルの鳴き声の違いが分からない
- 子ヅルとの関係が分かりにくい
- 2005年の飛来数は?
- 擬人化に拒否反応があったが巧みな構成に引き込まれた
- 北帰行に心打たれた
- CGを使った上昇気流の説明は良い
- 余韻を残したナレーションと映像の調和が良い
- ナレーションに合わせたBGMも素晴らしい
- 人間と自然の共生について考えさせられた
- 事実と物語は異なるもの
- 人間の視点に偏り過ぎ
- 種の保存に情を絡めると理屈が見えにくくなる
- 見る人の冷静な心を喚起させる構成が大事
- 棚田風景を取り入れて
- 八代村や住民の変遷を追って欲しい
- 擬人化した構成で分かりやすい
- 子どもたちがナベヅルにどんな感情を持っているかも知りたい
- 弱者に対しての対応を改めて考えた
などのコメントが寄せられた。
これらの意見を受けて、白神道空ディレクターは
- 我々が感動したことをそのまま伝えたかった
- 我々が失ったことを黒太郎が語ってくれた
- 心を持っているのは人間だけではないことを伝えたかった
- 500時間以上の取材テープを55分にまとめた
- 八代の保護活動は自然に行われている
- 住民はナベツルを仲間と思っている
- 雛は1年で親離れするが八代に帰ってくるとは限らない
- 出水の環境はナベツルの生態に適している上、餌付けで集まるようになった。しかし、鳥インフルエンザによる絶滅という危険性をはらんでいる
- ねぐら整備のシーンは場所が特定されないよう配慮した
- ナベツルは夫婦になったら一生離れない習性がある
- 黒太郎が再婚して八代に戻ってきた姿に感動した
- ナレーターの石田ひかりさんは第二子出産直後の仕事だった
- 編集は17回を数えたが、編集を重ねるたびに、黒太郎一家に絞り込まれていった
- 今回の番組はプロローグで、これからも制作していきたい
など番組制作の現状を、委員からの意見や質問に対する回答を交えながら発言。
積極的な審議が行われた。
- 次回番組審議会
- 2006年4月17日(月)11:00~
<議題>『あっぱれ!ニッポンのルール』
- <出席委員>
- 松浦雄一郎委員長・末長昌子委員・池田明子委員・中嶋健明委員・徳永修委員・西島俊哉委員・眞田奈津基委員(順不同)。
※なお、今回の番組審議会をもって、末長昌子委員は退任となった。末長委員は、1997年4月から9年間、テレビ新広島の番組審議委員を務めていただいた。