2009年8月度 TSS番組審議会報告
とき:2009年8月4日(火)午前11時
ところ:TSS本社会議室
報告事項
審議に先立ち、まず事務局より、BPO(放送倫理・番組向上機構)の活動状況(とりわけ日本テレビの報道番組『真相報道バンキシャ!』問題など)、TSS6月度視聴者対応状況についての報告が行われた。
審議
FNSソフト工場『芸能界ガチ調査バトル 検索猿人』(7月31日よる7時放送)
その冒頭で、松浦雄一郎委員長より、まず番組の趣旨や制作意図を聞きたいとのリクエストがあり、槙原靖ディレクターが登壇。
- デジタルの進化を番組で表現したかった
- パソコンやインターネットという言葉だけで拒絶する人が多く、敷居を下げる必要があった
- デジタル側は、動きが少なく単調な画面になり、見せ方に苦労した
- デジタルのインターネットで得られる大量の情報と、アナログの人づてで得られる深い情報。それぞれの特性を生かした番組にしようと、100以上の問題を検討した
- タイトルに期待したが、予想と違っていた
- バラエティとして見れば面白いが、インターネット検索の本質を期待して見た人にとってはハズレ
- デジタルとアナログの差異はよく出ていた
- アナログ側のタレントの動きは面白かった。デジタル側は見ていてつまらなかった。検索のすごさをもっと見せるべき
- デジタル側は検索画面そのものを見せればよかったのでは
- ラーメン編の、アナログ側は実際に行って食べなければならず、デジタル側は電話確認すればいいというルールは不公平
- ラーメン編はデジタル側有利、猿編はアナログ側有利と、事前にはっきりさせておけばよかったのでは
- 実際に優木まおみのブログを見たが反響の大きさに驚いた
- 検索そのものではなく、検索したことを実際に自分の目で確かめることが楽しい。そういう要素をデジタル側にも入れるべきだったのでは
- デジタル時代への一つの警鐘にも思えた
- テーマは良いので、ぜひ次作に挑戦してもらいたい
などと前置きがあり、これを踏まえて審議に入った。委員からは、
これらの感想や意見を受けて、槙原靖ディレクターは改めて、
- ルールをできるだけ簡単にしようとした結果、不公平感が生まれた
- 勝負を見せるのか、情報を見せるのか。見せたいものが多すぎて、整理できなかった
- インターネットの検索画面やブログ画面などは権利問題が難しく使えなかった
などと発言し、活発な意見交換が行われた。
- <出席委員>
- 松浦雄一郎委員長・山田知子委員・池田明子委員・中嶋健明委員・徳永修委員・上田茂則委員(順不同)