2011年11月度 TSS番組審議会報告
とき:2011年11月14日(月)午前11時
ところ:TSS本社会議室
報告事項
審議に先立ち、事務局より10月度視聴者対応状況やBPO(放送倫理・番組向上機構)の活動状況についての報告があった。
審議
『ワールドカップバレー2011女子 日本×ドミニカ共和国』
<11月9日(水)午後7時4分放送>
委員からは
- 映像やBGMが効果的に使われていて、オープニングから引きこまれた
- スポーツに疎いが、バレーボール中継は時々見る。ルールが簡単で親しみやすい
- W杯バレー中継を全試合見ているが、TSSの中継に見劣りは感じなかった
- 実況アナウンサーは、解説者・ゲスト・リポーター・テクニカル解説など多くの人から臨機応変にコメントを拾い上げていく重要で難しい役割。矢野寛樹アナウンサーの実況は、要所要所で的確な解説を聞き出し、途切れることなく感情も盛り込まれ、素晴らしい
- 過去には絶叫調アナウンスばかり目立ったこともあったが、あまり印象に残っていない。テレビの実況は見えることをすべて喋る必要はない訳で、はしゃぎ過ぎず元気よくダレないようなアナウンスが望ましい
- 川合俊一さんの解説は的確だったが、中田久美さんは言葉も少なく精彩を欠いていた
- 吉原知子さんのテクニカル解説は、タッチペンを使うなど分かりやすく、それぞれのプレーのどこがすごいのか詳しくない人にも伝わったはず
- 最初、高橋尚子さんのゲスト起用に違和感を感じたが、アスリートとしてのコメントに広がりがあり、良い効果を生んでいた
- バレーボール選手の知名度は、野球やサッカーより低いのだから、試合開始前の選手紹介をもっと詳しくやってもらいたい。出身地や高校時代の活躍ぶりなども紹介すれば、もっと親近感がわくのでは
- 『知りたがりワールドカップスペシャル』『熱血!がんバレー部スペシャル』などの関連番組も見たが、技術や戦術、過去の黄金期のことからユニフォームの進化まで面白く理解でき、夜の中継を楽しみに見ることができた。ただし、これらの番組は、昼間働いている人たちは見ることができないので、もっと本番に近い時間帯に放送できないものかと悔まれた
- ユニフォームの左胸に“心はひとつ”というワッペンがあった。震災復興への思いを込めたものだろうが、番組内でもそうした思いやエピソードなどを入れると良かったのでは
- 第2セットと第3セットの間が長過ぎて、間延びした感じだった
- 選手がみんな美しいことに驚いた。メイクも邪魔になる感じではなかった
などのコメントが寄せられた。
これらの感想や意見を受けて、実況を担当したアナウンス部担当部長・矢野寛樹は、
- そもそもバレーボール中継は、フジテレビ系列のお家芸。ある時点からジャニーズを入れるなどエンターテイメント性を加えてきたが、今では日テレ、TBSも同じ手法で追随していて、我々もさらに進化を続けている
- 選手のプロフィールをできるだけ伝えたいと思うが、ゲーム情報とのバランスもあって苦労する。今大会では、ゲーム途中の長めの選手紹介はやめて、セット間で行うことにしている
- 絶叫の是非については、気持ちがこもれば、絶叫もある。自然なこと
- 客観的に伝えるのが良いアナウンスという意見もあるが、要するに臨場感ではないか。選手に愛情を持ち、一緒にコートに立っているんだ、一緒にロンドンに行くんだというところまで入れ込んでいる。思い入れがなければ視聴者にも伝わらないということでやっている
などとコメントし、活発に意見を交換した。
- <出席委員>
- 山田知子委員・池田明子委員・徳永修委員・村上栄一委員・石井宏和委員(順不同)