2012年6月度 TSS番組審議会報告
とき:2012年6月28日(木)午前11時
ところ:TSS本社会議室
報告事項
審議に先立ち、事務局より5月度視聴者対応状況やBPO(放送倫理・番組向上機構)の活動状況についての報告があった。
審議
第21回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品『あそんでぼくらは人間になる』~子どもにとって遊びとは~
<5月26日(土)正午放送>
委員からは
- 全国の大人たちに見てもらいたい作品
- 見応えとインパクト、教育的訴求力のある番組
- 幼稚園児の成長とはどういうことなのか、保育とはどういうものなのかを示した番組
- すべてが感動的。字幕スーパーの工夫も良かった
- 季節ごとの景色のカットが爽やかで、番組にリズム感を与えていた
- 室井滋さんのナレーションが、とても感じ良く、番組にマッチしていた
- 一つの遊びごとに一人の子どもを主人公に添えており、分かりやすかった
- カメラがまわっているのに自然に振る舞う子どもたちに驚いた
- 子どもたちの言葉やリアクションが素晴らしく、どの瞬間も見逃せない
- 大人の自分は子どもたちのように一所懸命に生きているだろうかと考えさせられた
- 大人が人生の中で感じることが、子どもたちの世界でも同じように生まれていることを、映像で捉えていて素晴らしい
- ケンカをして仲直りに至るまでの女の子の気持ちのプロセスを追いかけた映像があれば、子どもの気持ちがもっと分かったのでは
- 園長の掲げる本気度とは、いい意味での競争や自発性、独創性を自然の中で築くこと
- 子どもたちの様々なエピソードが、最後の園長の“本気で遊ぶ中から学んでいってください”という話に集約されていて、よく伝わった
- 放送されなかったエピソードもあったはずなので、それも見てみたい
- このような幼稚園がどうして生まれたのか、どのように運営されているのか、その背景を知りたい
- 質の高い遊びを提供する幼稚園と言い切っているこの番組は、非常に挑戦的で高いリスクを抱えていて、だからこそ制作者の意図が視聴者に伝わったのでは
- 保護者の意見がもう少し盛り込まれていても良かったのでは
などのコメントが寄せられた。
これらの感想や意見を受けて、番組ディレクターの前田典郎は、
- この番組を通して、子どもたちの環境を考えるきっかけになればと願っている
- 子どもの目線で自然な表情を撮りたかったので、小型カメラ2台で撮影した
- 園長は“子どもにとっての遊び”は、知力・体力・経験をフルに発揮して世の中に挑む行動と考えている。それを伸ばしていこうという園長の考えで、この幼稚園ができた
- 先生は子どもたちのケンカの仲介をしないというルールがあり、先生は見守るだけで自分たちで解決させようという姿勢を取っている
などとコメントし、活発に意見を交換した。
- <出席委員>
- 松浦雄一郎委員長・山田知子委員・池田明子委員・徳永修委員・荒木史子委員・細羽雅之委員(順不同)