2019年8月度 TSS番組審議会報告
とき:2019年9月25日午後2時
ところ:TSS本社会議室
審議
『原爆ドーム~その名に遺されたもの~』〈2019年8月6日(火)午前9時50分放送〉
の審議に入った。
委員からは
- 冒頭のインタビューで、“原爆ドーム”の呼称が国によって異なることが分かり、興味深く視聴できた
- 8月6日の特別番組は、反戦メッセージの内容が多いが、本番組は明確な問題を提起して、それをひも解いていく形で構成されていて共感できた
- 原田医師の言葉が、番組の価値を高め、意義深いものにしていた
- 冒頭でインタビューした外国人の感想と、番組の核心を追究する深みとにギャップを感じた
- “原爆”を“平和”という言葉に置き換えて印象操作をしていたこと、真実を変えられてしまう可能性があることをどうやって伝えるか、考えなければいけない
- “原爆ドーム”の名前の由来が結局分からず、番組の軸が少しずつ変わっていくように感じた。分からなかったことを認めるべきでは
などの意見が寄せられた。
これらを受けて、報道部の前田典郎ディレクターは、
- “原爆ドーム”という名前が気になり始めたのは5年前。TSS報道特別番組『ヒロシマを遺した男~原爆資料館誕生秘話~』の取材をしながら、平和公園の中になぜ“原爆”という名前がついた建物があるのだろうと思ったことが発端
- 500人の被爆者にアンケート調査をおこなったが、誰が“原爆ドーム”と名付けたのか分からなかった。その後も取材を続けながら、番組を構成していった
- 早く制作しないと、話を聞ける被爆者がどんどんいなくなってしまうと考えた。事実、取材から放送までに3人の方が入院された。このたび制作して良かったと思う
などとコメントした。
出席者は以下の通り。
- <出席委員>
- 松浦雄一郎委員長、細井謙一副委員長、徳永修委員、荒木史子委員、細羽雅之委員、山下ミカ委員、熊平明宣委員、格清政典委員(順不同)