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ヒロシマを遺した男~原爆資料館誕生秘話~

TSSアーカイブプロジェクト

TSS報道特別番組『ヒロシマを遺した男~原爆資料館誕生秘話~』(英語字幕版)が、「TSSアーカイブプロジェクト公式ホームページ」「ここからっ!TSSチャンネル」「TSS動画配信サイト ポケットTSS」で、2018年7月30日から世界配信スタート!

人類史上初の被爆地・広島の放送局として、開局以来、核兵器廃絶と平和の実現を目指して情報を発信してきたテレビ新広島(TSS)が、このたびTSSアーカイブプロジェクト第一弾として、原爆をテーマにした特別番組を英訳し、全世界に向けてインターネット配信する。最初の作品は、2015年日本民間放送連盟テレビ教養番組部門優秀賞、第11回日本放送文化大賞中四国地区優秀賞、第52回ギャラクシー賞上期ギャラクシー奨励賞を受賞した『ヒロシマを遺した男~原爆資料館誕生秘話~』(2014年制作)。世界でも数少ない負の遺産を展示する広島平和記念資料館を作り上げた人物を追った内容で、誰にも知られることなく歴史に埋もれていた“名もなき偉人”にスポットライトを当てた番組。英語字幕版は、日本人も外国人も同時に視聴できるよう日本語ナレーションに英語字幕を付けており、世界に向けて発信することで、テレビ視聴が困難な紛争地域や発展途上国でも“被爆地・ヒロシマ”の情報を知ることができ、国内外での平和教育や平和活動にも利用できる。

あの日、一瞬で全てを奪われ、原爆投下から70年以上も過ぎた今もなお苦しみ続けている被爆者がいなくなる日が来る。世界の核兵器開発のスピードが勢いを増す中、これ以上の被爆者を生み出さないためにも、これからもTSSは、広島の放送局として“あの日の事実”を伝え続けていく。

“資料館はほとんど、一人の人物。
すなわち、一人の地質学者が作ったようなものだ”

"The museum is largely the creation of one man, a geologist"
(アメリカの精神科医 ロバート・リフトン  Robert Lifton Psychiatrist)

年間140万人が訪れる広島平和記念資料館(原爆資料館)。無残にも奪われた魂の叫びを国内外に伝え続けてきた。
原爆資料館が一人の男の信念によって生まれたことを知る人は、今となってはほとんどいない。
広島文理科大学(現・広島大学)で地質鉱物学を指導していた長岡省吾さんは、原爆投下の翌日、広島市内に入り、腰かけた石灯篭が剣山のようにとがっていることに驚く。世間からの偏見や反発の中、長岡さんは生き残った者の使命として、「あの瞬間」に何があったのかを伝え続け、被爆から10年後、その信念が原爆資料館を生む。
しかし、それほどまでの苦労を重ね、貴重な資料を遺した長岡さんについての情報は、ほとんど残っていない。

番組では、わずかな手がかりをもとに当時を知る人々を訪ね歩き、再現ドラマとともに長岡省吾さんの軌跡を追った。

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