ここからっ!TSS

ヒロシマを遺した男~原爆資料館誕生秘話~

TSSアーカイブプロジェクト

この事実から 目をそらしてはならない

被爆地・広島の放送局であるテレビ新広島(TSS)が、原爆と平和をテーマにした特別番組を英訳し、全世界に向けてインターネット配信する「TSSアーカイブプロジェクト」の第二弾として、TSSが2004年8月6日に放送した報道特別番組『語られなかった真実~原爆で死んだアメリカ兵~』(英語字幕版)を「TSSアーカイブプロジェクト公式ホームページ」「ここからっ!TSSチャンネル」「TSS動画配信サイト ポケットTSS」で2018年9月14日から世界配信する。

この番組は、広島で被爆死したアメリカ兵捕虜の遺族や被爆したアメリカ兵を目撃した日本人被爆者を訪ね、生の声を取材した数少ない番組で、被爆前後のアメリカ兵や日本人の様子を克明に記録した歴史的にも貴重な映像資料である。戦争や核が愛する人たちを引き離し、日本とアメリカ、両国の人たちが想像を絶する苦しみを乗り越え、ともに平和を希求していく姿を追ったこの番組が、今後、世界が戦争から平和へ向けて舵を切る一つのきっかけになることを願い、これからもTSSは“被爆地・ヒロシマ"の姿を発信していく。

“愛する人に 会いたい・・・"

1945年8月6日、核の威力を世界中に誇示した原爆。「ノーモア・ヒロシマ」を訴え続けてきた広島の願いとは裏腹に、世界各地で戦争や紛争が繰り返され、核不拡散条約体制は崩壊の危機に瀕し、核の恐怖が現代を包んでいる。たった1つの核兵器によって、広島では14万人もの命が奪われたが、その中には少なくとも十数人のアメリカ兵捕虜も含まれていた。戦後になって公開された資料からは、原爆投下の直前、アメリカは「広島にアメリカ兵捕虜がいるかもしれない」との情報を得ていたにもかかわらず、これを無視した経緯も読み取れる。味方の兵士をも犠牲にした原爆。それを余儀なくさせた戦争・・・。アメリカ当局がこうした事実の公表を避けてきた理由については、アメリカ国民の大半が支持した原爆投下への批判が高まり、第2次世界大戦後の核戦略に重要な影響をもたらすと懸念した可能性もある。

番組では、広島の原爆で亡くなったアメリカ兵捕虜の遺族や、原爆で部下を失ったB24爆撃機ロンサムレディ号の元機長トーマス・カートライトさんをはじめ、被爆直後のアメリカ兵捕虜の惨状を目撃した広島市民や、当時、中国憲兵隊司令部で捕虜の取調べを行った元憲兵を取材し、被爆したアメリカ兵たちの生前の姿を浮き彫りにするとともに、戦争がもたらした悲劇と平和の尊さを訴える。

【スタッフ】

構成
尾上 邦美
ナレーター
棚田 徹
撮影
山本 龍・地蔵堂 充
音声
観 秀男・細川 智義・藤川 大作・西澤 隆
編集
岡田 昌也
EED
柳谷 基司
MA
山形 晃一
広報
清信 恵子
コーディネーター
村山 みちよ
翻訳
アクアマリンプロダクション
ディレクター
若木 憲子
プロデューサー
松井 修一
制作協力
TSSプロダクション
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