全米日系人博物館制作のドキュメンタリー番組『Seeds』で
TSS取材映像が使用されました!
1%でも 望みがあれば変えていく
アメリカ・ロサンゼルスにある全米日系人博物館(Japanese American National Museum)で、広島と長崎市、博物館が共催する特別展「きのこ雲の下で:広島、長崎と原爆」が開催されている。
ロサンゼルス市での原爆展の開催は初めての試みで、被爆75周年を前に原爆や戦争の悲惨さをアメリカの人たちにも知ってもらいたいと博物館が広島平和記念資料館と共に企画した。会場では、TSS報道部の若木憲子記者と船田興起記者が長年取材してきた日系アメリカ人被爆者・据石和江(すえいし かずえ)さんの映像が使われたドキュメンタリー番組『Seeds』も上映されている。
カルフォルニアで生まれ、広島で18歳の時に被爆した据石さんは原爆症に苦しみながらも、長年、アメリカに住む被爆者の健康診断の実施や平和活動に貢献してきた。ビデオタイトルの『Seeds』は、「平和の種(平和のメッセージ)」という意味で、「それを受け取った人が平和という木を育ててほしいという想い(据石和江さんのメッセージであり、全被爆者からのメッセージ)」が込められている。
ロサンゼルスは、アメリカの中でも際立って大きく、深い歴史のある日系人コミュニティがある都市である。
番組を制作したアメリカ在住のフリージャーナリスト岩崎美幸さんは、「据石さんは、繰り返し『平和活動はアメリカ人被爆者としての使命だ』と話し、草の根的な活動に生涯を捧げました。在米被爆者の多くは日系アメリカ人で、ロサンゼルスは彼らが原爆の悲惨さや平和の尊さを声にし始めた原点の地です。この度、この地から、アメリカ社会に真実を知らせ、人々に多くの平和の種が手渡される機会が生まれたことは、とても大きな意味があります。」と語る。
全米日系人博物館 (Japanese American National Museum)
ロサンゼルスのリトルトーキョーに非営利の博物館として1992年に開館。日系アメリカ人の歴史と経験を伝えていくことにより、アメリカの人種や文化の多様性に対する社会的理解と認識を深めていくことをミッションとしている。http://www.janm.org/
ドキュメンタリー番組『Seeds』
(日本語)https://www.youtube.com/watch?v=rDKsZqRo7vE
(英 語) http://www.janm.org/exhibits/under-a-mushroom-cloud/videos/